2002年12月27日から10日間、シーズンデコレーションも華やかなブリュッセルとパリで、非日常の時間を過ごして来ました。

　準備万端、憂いなしのはずが、多すぎた備えが憂いを呼び込むという大反省のおまけ付きの旅になりました。
　感動が大前提の毎日では、反省も刺激的というわけで、困惑、驚き、思案や悩みにポイントを置いたエピソードを御覧ください。旅の予定がある方にも、ない方にも、等しく楽しんでいただけるように、“観たことよりも体験したこと”を優先してピックアップすることを心掛けました。

　なお、内容的に「イタリア3都市エピソード」と重複する部分（特に“準備編”）はここでは省略しています。　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　 03/01/17　

　　　　　※ イメージは、ブリュッセルから送り返さざるおえなかった多すぎた備え、憂いの原因。

朝食について（パリ）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　リストに戻る

　左はウェストミンスターでの朝食時、テーブルに用意されていたパンです。
　実はチェックインした日の夜はホテルのレストランを利用するつもりでしたが、なんと（1月１日は）休業....。街の中の店があてにならない時にホテルのレストランにまで見放されたわたしたちは、驚くやら、呆れるやらで、朝食のことまで不安になったものです。430ユーロのプランに説明には“Bfat”の記載があるものの、正月にクローズするレストランが2日の朝に営業しているという保証はありません。（部屋には朝食オーダーのカードも用意されているし...）年の為にスタッフに確認すると、ノープロブレムという返事でした。
　翌朝、7時からオープンというレストランに、わたしたちは7時30分を過ぎてから向かいました。店内には数組のゲストがいて、 入り口近くのテーブルについていた日本人とおぼしき夫婦は、食事も終わりかけていました。

　パンはテーブルの上のものの他に、コンラッド（でだされたもの）の2倍はありそうな細長いバゲッドが立てて置かれていました。ナイフもナプキンもありません。右イメージで、切り口がお分かりになるでしょうか？　手で千切った跡です。わたしも、この後の部分を少し千切ってきましたが、パリパリの皮と非常に弾力のある中の生地とが異なる動き方をするので（握った途端に皮がはがれて落ちるんですけど...パンは簡単には千切れないんです。）ちょっと苦労しました。
　
　バゲッドも、籠にもられたパンも、それだけで満足きそうなおいしさでしたけど、それ以上に感激したのがジュースです。掛け値なしフレッシュジュースで、わたしが思い出せる限りにおいて、ホテルの朝食でサービスされたジュースの中のベスト1、でした。
　 オレンジ、グレープフルーツとレッドフルーツの3種類がフレッシュジュースとして左下のイメージのように準備されていて、これはコーヒーと同様にスタッフがグラスについでくれました。最初にオレンジを選択すると、グラスが空になるとコンソールテーブルからオレンジジュースを持って来るので....（おかわりは）レッドフルーツをとは言い出せませんでした。
　メニューには他にパイナップル、アップル等のフレッシュの単語が付いていないジュースも記載されていました。柑橘類のフレッシュジュースが嫌いなゲストの為でしょうか....？

　ところで、2日の７時30分過ぎ、非常においしいパンとジュースの他に何があったかというと、茹で卵とスクランブルエッグ、フルーツポンチとヨーグルト、シリアル...でして、ラインナップはコンチネンタルに卵の“おまけ”が付いたという感じのものでした。（右下イメージ）ブリュッセルでのフル・ブレックファストの後だっただけに一瞬は寂しさもよぎりましたけど、ビュッフェスタイルだからといって品数があるとは限らないことを再認識しました。不満足だった訳ではありません。
　ただ...１時間近くたってそろそろ出ようかという時に、数種類のハムが登場したのには驚きました。朝食営業開始後、1時間半が過ぎようという頃にニューアイテムが登場するとは...。しかも、ハムです。卵料理よりも準備は容易な気がするのは、素人の誤解でしょうか？（ハム切りスタッフが遅刻したとか....？）わたしたちは、ハム類は翌日にということで、そのまま退席しましたが、それ以前に食事を終えたゲストは、ハムの存在すら知らないまま、というわけです。これも、ノープロブレムなのかな。う〜ん、さすがにヨーロッパ、などと妙なことに感心してしましました。

　で、ハムを期待して、3日は8時30分過ぎにレストランに入ったのですが、入り口近くで目に付いたのが、左下のフレッシュフルーツ盛り合わせと、ドライフルーツ、フルーツパウンドケーキでした。前日は影も形もなかったものです。
　ジュースの位置も変わっていて、同じテーブルにチーズ数種とチョコレートタルトがありました。タルトは、ホールでサービスされていたもののようでしたが、残りは1ピースという状況...。ちょっと遅すぎたようです。ハムはもちろん揃っていました。
　テーブルの上のパンの種類も増えていて、前日にあったものよりも増えたものの方が多いという印象でした。2日はやはり正月明けということで、特殊だったのでしょうか？　時間の差でこれだけ品揃えが異なるというよりも、たまたま“例外”の日に遭遇したと考える方が納得しやすい気がします。もっとも.......お値段は同じだったのですけれどね。

　カットフルーツはパイナップル、オレンジ、グレープフルーツの3種でした。糖度も十分で大変おいしかったので、右イメージのマンゴーやスウィーティにも挑戦したかったのですが、パンとジュースで（基本的には）満足してしまいました。

　右イメージが1月3日のパン籠です。2日のものより種類が増えているでしょ？
　横の茶色いのはチョコレートタルトです。これの3倍ほどの大きさが残っていましたが、味見に少しだけいただきました。わたしが切り残した3分の２は、すぐになくなって...食事を終えるまでの1時間ちょっとの間には、タルトの補充はありませんでした。
　9時頃にやって来たゲストには、幻のタルトだったかも....。

　かえすがえすもピントのずれが悔やまれるイメージは、ブリストルのメインダイニングです。
　撮影は1月４日の朝。4年前はそういう“はしたないこと”はしたくないと言っていたことも棚に上げてカメラを持ち込みましたが....やはり撮影には抵抗がありました。その結果のピンボケです。

　550ユーロの宿泊プランに含まれていた朝食はコンチネンタルでした。
　パン（籠盛り）とジャムはあらかじめテーブルにあって、ジュースとコーヒー・紅茶はこちらの希望を聞いてから運ばれてくるというスタイルで、ビュッフェではありません。
　ただ、ビュッフェもちゃんと用意はされてはいました。バラの生花の回りには卵料理やプチ・フールなどが配置されていたようですが、確認はしていません。スタッフからは最初ビュッフェの案内を受けましたが、予定通りコンチネンタルで済ませました。実は前夜、量を警戒して（わたしは）パスタだけにしたルームサービスの...量が半端ではなかったのです。満腹に近い状態の朝だったのです。
　
　 他で紹介する機会もないと思いますので、百聞は一見にしかず....イメージを御覧くださいね。
　パスタ（カルボナーラ）もアイスクリームも１人分なのです。
　右上にあるのは、トッピング用のチーズです。(この容器で連想するカレーよりも量が多い...。）
　４年前に肉料理をオーダーして、たいへんな経験をしたので、今回、わたしはパスタとアイスクリーム、紅茶だけで（あとは主人のをつまめば十分！）乗り切るつもりでしたけど、乗り切れませんでした。アイスクリームはしっかりと二人分オーダーしたので、カップアイス4個分を一挙に食べたようなものです。

　味のほうは（朝食も夜のルームサービスも）おいしかったけれども、特別に感動する程ではありませんでした。味そのものよりも、雰囲気の方がインパクトあったと言うのが正直なところでしょうか。
　 朝のコーヒーがポットでサービスされたのは、ここだけです。紅茶も、ティーバッグではなくリーフ使用のポットサービスでした。ただ、紅茶はともかく、コーヒーに関して言えば、“さすがにブリストル”と、最初は思ったのですけど....主人が自分でコーヒーのおかわりを注ぎながら、スタッフがおかわりをついでまわるのと（ポットを置いていくのと）どっちがいいサービスなのかな...と疑問を提示した為に、朝の議題になりました。
　
　かつてウィーンのインターコンチネンタルで、椀子そばのごとくコーヒーを注がれ続けて以来（カップの中味は半分以下にはさせないわと言わんばかりのサービスで、スタッフは横からでも後ろからでもやって来て、カップを満たし続けるのです。ようやくNO THANK YOUの意思を伝えても、数分後には別のスタッフからの“襲撃”が...。わたしたちはミルクも砂糖も入れるので、コーヒは飲む度に味が変わりました。）ヨーロッパのホテルでコーヒーに不自由したことはなくても、いちいち聞かれることに煩わしさを感じたり、いきなり注がれて味が壊されたりと“ありがたくない”記憶もあるのですね。
　あらかじめ十分な量が（ポットで）提供されて、その後は構われることもない状況は気楽といえば気楽で、ある意味で“ありがたかった”のも事実です。
　
　ただ、それでも、モノを無駄にして労力を節約するみないな部分が感じられて、これがブリストルで無ければ“手を抜いた”と判断しているところです。（ホテルの格が....冷静な判断をさせてくれません。）
　朝食付きプランを利用したわたしたちは後で分かったことですが、ブリストルのコンチネンタルは31ユーロでした。ポットの中味はかんばってでも飲みほしてしまいたくなるお値段ですね...。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　03/04/14　

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