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2014年6月中旬、短期間のルスツ滞在でゴルフを楽しんできました。
通年なら、この後7月にゆっくり再訪と言うところですが、諸事情あって、7月は、グリーンシーズン10月下旬に切り替えとなりました。
まとめてレポートするには少々間があく為、さきに、6月のレポートをご覧ください。2泊3日、到着が遅く初日は夕食を堪能しておわり、レイトチェックアウトをリクエストして、帰宅日は麻一番からゴルフに臨んで朝食抜き...短い滞在に特化した体験と、人事の影響が残る季節ならではのポイントをご覧ください。

                                2014/06/26
 



     

 6月中旬のルスツでは『研修中』の名札をつけたスタッフを見かけることが多い気がします。
 素直に解釈すれば(身分は分かりませんが)ルスツのスタッフとなって2ヶ月強、各自配属された現場で実体験に基づく経験を蓄積中というところでしょうか。不慣れなスタートは当たり前のことで、この時期は、スタッフ力にムラがあることは否めませんよね。

 ただ、はじめて、あるいは久しぶりに訪れる観光地とくらべて、再訪、滞在が標準になるリゾートでは、ムラ(スタッフの不慣れさ)が目立つ傾向があります。だって、その場所に関しては研究中のスタッフよりも詳しくて、個々の経験を基準に“これまで同様”のホスピタリティーを期待してくるゲストは、マニュアル通りのサービスを“良し”とはしませんものね。トマム流として当サイトでも引用した『マニュアルの無いホスピタリティー』....リピーターやヘビーユーザーを居心地よく感じさせるのは、経験に裏付けされた(スタッフの)対応力なわけで、それは今日、明日に身につけられるモノではありません。倣うべき先輩スタッフがいて、目指すべきベテランがいる環境で、グリーンシーズンのピークを迎える頃には、そつのないサービス(ゲストのニーズ葉横に置いたお仕着せのサービスとも言う)に終始していた新人さんもいい感じになってくるのを、わたしたちは(トマムで)幾度も見てきました。

 運営者が変わって、相当数のスタッフが異動したトマムに、わたしたちがそれでも数年通い詰めたのは、経験を活かして心配りを続けてくれたスタッフを新たなスタッフが倣ってくれることへの期待があったからですし、縁を切る判断にいたったのは、積み重ねてきたスタッフとの関係や、経験豊かなスタッフのスキルが重宝されない会社の実情を知らされたからでした。(利用予定時期の夕食がビュッフェのみじゃどう〜にもならないという現実も大きかったですけどね。)そんな中で、浮気先の第一補になっていたウィンザー洞爺ではなく、ルスツリゾートに向ったのは、そこにいるはずの多くのもとアルファ・リゾート・トマムのスタッフ力に望みを繋いだからに他ならず、そして、トマム勤務の有無に関係なく、ルスツリゾートのスタッフ力を、わたしたちが評価してきたのは既存のレポートのとおりです。

 ですから、これまでのスタッフが行っていたことができない、あるいは気づかない様子のスタッフがいたとしても、それはこの時期の一過性の現象だよね....とは思っています。

 具体的に話ましょうか。

 左イメージは、ノース、ジュニアスイートのリビングエリア側のベッドスペースで、この部屋と、そして独立したもう一室のベッドルームとに、加湿機能付きの空気清浄機が置かれています。

 昨年から客室内に設置された、その加湿機能つき空気清浄機は、今回、チェックイン当日にはコンセントが抜かれていて、水タンクも空の状態でした。(昨シーズンは稼働中)わたしたちは水を組み入れ、コンセントを差して使用を開始しましたが、翌日、ゴルフを終えて戻ってくると、またもや空気清浄機のコンセントは抜かれていたのです。...節電ではないですよね。清掃時に電源が必要で、空気清浄機のコンセントを抜いたのだと思います。で、清掃が終わった後そのまま...になったんでしょうね。空気清浄機のスイッチを入れておくか、切っておくか、ルスツの規定がどうなっているかは未確認ですが、コンセントは差し込んでおくべきだとわたしは考えます。客が稼働させていたものならなおさら、水タンクの水も満タンにしておくべきで、5泊6日の間(わたしたちは)メインのスイッチ以外に触れる必要がなかった昨年をおもうと、抜かれたままのコンセントは気になりました。
 真新しくなった寝具は清潔感と快適さを増して、ボディシャンプー用のナイロンタオルはパッケージ入りになって、前よりもなお良くなっている中で、コンセントの一つや二つ、たいしたことじゃないと流したいところですが、以前は出来ていたのに..と言うことが問題なんですよね。しょうがないなあと言いつつ、かがんでコンセントを差し込み直す...それを連日5日間つづけることになったら、おそらくわたしはイラつきます。察しなさいよね...と。

 また、ロビーに待機中のベルパーソンの胸にも研修中の札がありました。
 これまでのように、朝食に向う途中に近くをとおった時に「おはようございます。」と呼びかけてくる積極性は未だありませんでした。回りに注意を向ける余裕が出るのはこれからでしょうか。そういえば、わたしたちよりも先んじてエレベーターのボタンを押してくれるスタッフがいたよね...と、あらためて、昨シーズンまでのスタッフの評価を高めましたっけ。
 (エレベータの)ボタンを押すこと自体ではなく、労を惜しまない気配りがポイントなのです。結果として、より近い位置で、(お礼を言ったり、お帰りなさいとむかえられたり)言葉をかわす機会が増えて、スタッフへの親しみや好感度が上昇したものですが...研修スタッフが行わないと言うことは、マニュアルではなかったのかもしれませんね。意識の高いスタッフの自発的な行いだったとしたら、もっともっと、正当に評価を表すべきでした。
 
 既存の話ですが、再訪5年間、ルスツでは(トマムとは無縁の)初対面ながらも『いい感じ』のスタッフとの出会いが沢山ありました。
 年に2度程度の利用では、異動や退職の時期にあわず、再会が叶わないスタッフもいる一方、エリア内のどこかで姿を見かけると存在の確認で安心感を得られるスタッフもすくなくありません。
 いい感じのスタッフによってもたらされた印象が、ルスツ流スタッフ力への期待値を相当上げてしまった...とわたしは自覚はしています。コンセントにしろ、挨拶にしろ、再訪以前ならそういうレベルなんだって終わった話で、正直、自分がルスツのスタッフ、サービスではなくホスピタリティーレベルの対応を要求する時が来るとは.....わからないものですね。

 5年前、聞き及んだところによると、ルスツでは笑顔、声出し、積極性がスタッフの基本姿勢として示されたと言います。
 それがみなおされていない前提で言えば、今後、ルスツのスタッフ力への期待値は上げたままで問題ない気がしますが...その分、小さなことまで気になる6月でした。

 ついでに、タワーコースのゴルフ場の、他国籍と思われるスタッフは、クラブの番手とヘッドカバーの番号があってなくても気にしない〜タイプのようでした。1番のヘッドカバーをとったら3番ウッドが出てくるという具合ですね。お国柄...でしょうか? これは、番号をあわせるんだよと、教えてあげて欲しい。


 一方、夕食に関しては、高レベル安定状態が定着しました。
 
 再訪当時、料理内容のリクエストは出来ても、利用日時の予約が出来ないのが唯一の難点と思えたルスツの夕食事情。
 実際には(ピーク時を避けたことも幸いしてたのか)殆ど待つ必要も無く、行った時間に利用が叶いましたが、それでも当時から、予約を受け付けるようにしたいという意見は(スタッフから)上げているので、近いうちには...と聞かされてましたが、実際に、今は風花、ベルビューでは、予約ができるようになりました。
 5年前は、レストラン営業に関しても宿泊予約状況を見て2週間前に確定されていたはずですが、最近は、ペルビューが営業するかしないか...気をもむこともなくなりました。
 
 今回、わたしの千歳空港着が1時55分、空港発2時30分発のルスツ行きのバスには、間に合わない可能性が高いと言うことで、17時30分発のバスの利用となりました。ピーク時はもう1本間にあるのですが、この時期は3時間間が開いてしまう.......空港で無用の足止めに甘んじる他にアクセス手段なしでした。飛行機に選択肢がある場合は、空港〜ルスツのバスの時間に合わせた方がいいかもしれませんね。

 17時30分発のバスのルスツ到着19時30分だったので、夕食時間の予約ができようになって、助かりました。
 到着日は風花8時30分(バスの到着時間によっては多少前後する予定)、翌日はベルビュー19時からの予約を出発前に済ませました。(チェックイン時にフロントのスタッフから、利用予定のレストランと予約時間の確認が行われました。) 料理の内容は、念のためにフォアグラのポアレをお願いしましたが、その他は、全面的にお任せしました。

  ルスツの公式HPは、シーズン毎にリニューアルされる様子で、かく料理長が持ち回りでアップしていたコメントのページは見られなくなりましたが、食材産地一覧,旬のテーマ情報は健在です。
 6月の旬は、アスパラ。風花では炭火約、ベルビューでは、海洋深層水で茹でたアスパラが 提供されました。

  鮑(上イメージ)は、風花では山菜と一緒に煮物になり、ベルビューでは法蓮草のプレゼつきクリスタルソースのかかったソテーになって登場でした。風花では毛蟹、ベルビューではタラバ蟹、新鮮な作りを堪能した翌日は、知床牛のポアレにに大満足という具合で、札幌か千歳辺りにいるなら(かつてトマムでしたように)ご飯を食べるためだけにも、宿泊するだろうなという気分にさせられました。

 手持ちのデータは少々古くなりますが、札幌市内でも、空間、料理、サービースに関して、ルスツの2店に勝る店は...思いつくとしたら、ついでにお値段も勝る店が、一つ、あるかなという程度(だから昔は,トマム、ルミエールに通った)ななので、このまま変わらずにあって欲しいと願います。

 左は風花で提供された作り。
昨シーズン新しくなったテーブルの中央の帯にピタリと収まる長皿に、左右対称に盛りつけられてていた造りは、最初は帯部分にまっすぐに置かれたのですが、場を離れたスタッフがすぐに戻ってきて、イメージのように長皿を動かしてくれました。テーブルの真ん中に平行に置かれていたのでは、(少し遠くて)とりづらいだろうらという配慮でした。
 印象づけられる一手間でした。  
 
 風花のサービススタッフにも入れ替わりはあって、当初、実はわたしもトマムにいたんですよ...と迎えてくれたスタッフとは数回のおつきあいで(以前に館内でお目にかかった時には、かかしにいらっしゃると言うことでしたが、現在は未確認)長皿を動かしに来てくれたスタッフは、特に自己紹介を受けた関係ではありません。ただ、いつの間にか見覚えた姿が、馴染みの場所の安心感をもたらしてくれる存在になっていて、公式HPでの印象の通りに『食』への取り組みに力を入れているルスツでは、レストラン環境ではスタッフも安定していることを再確認させられました。

 つまり、前は(**してくれたのに)...という気分を生じることがないんですね。この場合、実際に“同じこと”をしてもらえたかどうかは問題ではありません。不足を意識することが無いという話です。

 第一印象という点ではフロントやベルも重要ですが、近距離での接触の頻度が高いレストランスタッフは、第一印象だけでコトはすみません。
 おいしい料理を気分よく楽しめるかどうか、その雰囲気作りは空間を共有しているスタッフ次第。ごまかしがきかない分、影響は大きい....。

 サービスレベルはもちろん高い方かいい...とはいえ、一生に一度くらいは行ってみたいという憧れの店ではなくて、繰り返して何度の何度も利用したい店にフィットするのは、こちらが恐縮する程のスマートさよりも、いい感じの親しみやすさでしょうか。風花でも、ベルビューでも、ゲストが食事の手を止めてスタッフと言葉をかわしている場面を見かけることが多くなりました。

 ゲストの求めに応じて(あるいは察して)自身の時間を少し,“無駄に使う”、話しかけやすさが醸し出す和みの空間は、かつてわたしたちがトマムにおいて評価してきた、無駄を受け入れるゆとりが元になっているのかもしれませんね。

(上イメージはベルニュー、4品目のオマール海老トマト・バジル 春野菜のコンソメスープ カルタパタ包み。
 耐熱セロハンで巾着のように包まれた 具沢山コンソメ。スタッフによってカルタパタの封印が切られて香気が解き放たれた瞬間)

                                        14/07/01 

 

 



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