画面のレイアウトが乱れる方へ

E2年ぶりルスツリゾート・2019
  普遍の価値と変化の刺激 バランスをどう保つ?
  
n7
                 

 2019年6月中旬、5泊6日の日程でルスツで遊んで来ました。
 咋シーズンは出発直前になって動きが取れなくなり、ルスツ入りしたのは大量の荷物のみ、わたしたちは2年振りのルスツです。初トマム以来1年以上北海道の地を踏まなかった記憶がない状況で、今期は例年よりも時期を1ヶ月ほど早めて計画を立てました。それでも空白期間は最長、変化に対しては覚悟と期待を抱いての滞在でしたが、知らずにすぎたことが大き過ぎて...の滞在となりました。
 我が家に取って、吉となるか凶とでるか、新たな開発が始まったルスツリゾートの数年後に、少し心も乱れて来ました

                            2019/06/30 

 



     


 イメージは、ヘリコプター遊覧飛行体験時に上空から撮影したもの。
 左イメージ奥左から三角屋根がハイランドロッジ(大和観光運営時代の施設 多分...)窓がこちらに向いている建物がサウスウィング、カーブしている部分がメインエントランス(グランドフロアは遊園地入口、チケット売り場、1階が店舗フロア、フロントは2階)右奥、屋根が縦長に見えているのがノースウィング。折れ曲がってこちら向きにあるのがノースの新館で、ここまでは既存の施設。丸印部分が、昨年6月頃に発表されたらしい新設プロジェクト部分。間もなく開業の温泉大浴場と、建設中のコンドミニアム。(分譲)

E

準備編

 最初にすべきは部屋の予約、ジュニアスイートの確保です。
 公式サイトの予約フォームでジュニアスイートの選択も可能になってからは、客室の予約完了後に、プランの調整(終日ゴルフプランで予約、最終日はゴルフなしプランに切り替え等)していましたが、咋シーズンからルスツホテル利用のゴルフプランについては電話対応になってまして(ゴルフプランでヒットする客室はウェスティンのみ)ゴルフなしの(朝食付き)プランで部屋を確保してから電話で数日分ををゴルフプランに切り替えてもらうという....手順は同じながら、逆パターン。 これまではゴルフをしない日の分だけ予約額が安くなるので手間も気にならなかったものが、価格がわからない状態で、プランに切り替えの電話をする事態には(ウェスティンの方ではちゃんとこれまでどおりにゴルフプランが表示され、オンライン予約ができるのに、ルスツホテルの方では客室別、時期別価格も表示されない)『実害』を感じましたっけ。

 最初から電話で予約 すれば一度で住むことながら、室数の少ないジュニアスイートの予約に踏み切るのが3月、ゴルフを何回するか、コースはどこにするか、スタート時間は...などの細かなことはもう少し利用日に近づいてからが常でしたから、今季も客室をオンライン予約で確保、5月になって、そろそろゴルフの予約をしなければと、プラン変更の電話を入れました。2年ぶりにクラブを握る身としては連日ゴルフは無理っぽいので、今回は5泊のうちの2泊をゴルフプレイプランに、コースも移動のストレスのないタワーコース、(リバー、ウッドコースへの送迎バスが一時間毎の定期便になっちゃって...)スタートは9時30分前後と、あらかじめ必要事項を決めての電話で、プラン切り替え完了!のはずが、オンライン予約分を電話で変更はできないので、既存の予約をキャンセルして、電話予約で予約の取り直しになるという...咋シーズンにはなかった手間が追加?
  キャンセルの作業も電話予約の方で行うというので、こちらのて手間が増える訳ではないんですが、とにかく客室はジュニアスイート5泊、うちゴルフを*日目と*日目にタワーコースでできるようにしてもらえれば予約の取り直しでもプランの切り替えでもどりらでもいい話でしたが、実は、オンライン予約に関してのみ、Tポイント(とWAONもだったかな)が付与されるサービスがはじまっていたらしいんですね。
 ポイントはつかなくなるんですがといわれて、了解しましたが、(その時はなんのポイントかも理解してなかった)、ポイント付与サービスはオンライン予約(もちろんウェスティン予約は除外)のみ、ゴルフプラン予約は電話予約のみ、ゴルフプランを利用する限りはポイントは無関係ということなんですね。プランにした場合と、宿泊とゴルフを切り離して申し込んだ場合との差額次第では....わたしとしてはそれよりも予約窓口の一本化、利用プランがオンライン限定(プランもあります)ではなく電話対応限定に組みされている以上、
次からは客室確保の段階からオンラインでなく電話にした方がいい気がしています。

 レストランの予約は二週間ほど前。こちらもオンラインで予約ができるようにはなってますが、ベルビューのフレンチの方が完全予約制で電話予約のみ、同じく完全予約制の風花の鉄板焼はオンライン予約に対応(完全予約制の2箇所はいずれもこの段階でコース価格表示のみ)と、マチマチなので、オンライン予約可能な店も含めて電話で予約、料理のリクエストを済ませました。
 (左イメージは北海道フレンチベルビュー用に整えられた別室。)
 トマム(グリーンシーズンの利用時期ビュッフェ営業しかしなくなった)からルスツへ、 やむなしの気分で行き先を変えた頃には、レストランの予約不可、先着順案内に加え、各レストランの営業の有無も一週間くらい前にならないとハッキリしないことが悩みのためでしたけど、そのあたりの不自由感はあっという間に改善された一方で登場した完全予約制。鉄板焼きコーナーに続き、リオープンしたフレンチは17820円の1コース。
  高い!とは言えません。ただ、エリア内他店との比較で言えば、なかなかに強気の価格という印象は...あります。しかも詳細問い合わせなので、電話でなくちゃ話はすすまないんですね。決められたコースの出された料理を
黙って食えという一方通行の話ではなく、シェフの交代もあるということなので、改めて苦手な食材や、好みの傾向は伝えました。 初利用のフレンチでわかっているのは価格だけなので、具体的なリクエストはなし、ただし、全体量ははこれまでのリクエストコースの範囲内で、鉄板焼きは和食のコースでいただくことになる造りは外すなど、ボリュームダウンを切望しました。

 レストラン情報をチェックすべく公式サイトにアクセスしていて、目についたのが温泉大浴場新設、7月にオープンのお知らせでした。わかっていたら予定を7月にしていたかも、と思いつつ、意識的にアプローチしていないと情報は入ってこない訳で、2年のブランクを感じながらの出発でした。

                              19/06/29 


現地編

開発プロジェクト
 
空港からルスツに向かう車中、背もたれに貼られたルスツ初のコンドミニアム発売の広告 に気づきました。

 今回はオープンに間に合わなかったというお風呂じゃなくて、コンドミニアム...発売? また懲りもせず会員制の施設でもできるの?というのが第一印象でしたが、会員権ではなく分譲とわかったあとは、接点のない話として興味を失いかけました。
 客室にも紹介冊子は用意されていましたが、メインが英語表記で、販売価格は6千万円から4億数千万円(約5億)となれば、ターゲットは、推して知るべしですしね。
 ただ、そんな需要が見込まれる時代になったことには驚き、コンドミニアムの周りには商業施設が展開されているイメージ画をみると、某所の、頓挫した開発計画が思い起こされて、人ごとながら今時分に?大胆な...という気がしました。
 何年か前、ゴルフ場近くにアマン系列のスイートホテル建設とか、スキー場エリアにクラブメッド提携参加とかの計画を聞いたものの、進行の気配もないままに立ち消えたりもしてましたから、数億円のコンドミニアム
...販売と聞いても余計な懸念が頭を過ぎることはあっても、それを楽しみに待つ立ち位置にはいない我が身、関わりのない冊子もそのままに置きましたが、数日後、コンドミニアム建設現場をまのあたりにして、関わりなくても影響はある...よね、という話になりました。

 ここ!?と、お驚かされた建設現場が上イメージ。
 遊覧飛行体験のヘリ駐機場に向かうために、これまでは立ち入ったことのないエントランスから奥側を登っていくと(傾斜あり)ノースウィングの先に...と聞かされていただ大浴場らしき新施設が出来上がっているのですが、その横でもまだ工事進行中でして、億単位で販売されているコンドミニアムが大浴場の横に連なることにを初めて知らされました。そう言えば温泉施設に直結とか書かれていた気もするし、その前あたり、商業施設展開のスペースもある、ここにできるんだ....。それなら店くらいは利用できるかも!...ではなくて、既存の施設に連なるロケーションには違和感を抱きました。

  30年あまりの時をへだてての新規施設、ことぶきの湯の外観もアーバンチックでスタイリッシュ、遊園地併設の既存の建物とは印象は違います。30年前の、施設へのこだわりやコンセプトをわたしは知りませんし、惹かれることもなかったからルスツに足は向かなかったわけで、既存の雰囲気に思い入れがある訳ではありません。新施設を昔の施設にフィットさせるにも無理があるでしょうし、水周り施設は贅沢に作られた方が快適なのも確かで、景観の安定感よりも利用の快適さを優先はします。が、それは利用の機会があるだろうという前提の勝手な話。
  関わらない(正確には関われないというべきでしょうか)を至近距離で眺めて過ごすのは、面白いとは思えないじゃありませんか。投資か、セカンドハウスか、目的は色々でしょうけど、数億円の物件に関わる顧客の価値感も、要求も満足度指数も、わたしたちと同列にはありませんよね。いわば異なる層が来期にはルスツに『大量発生』?
 のようなケースでは、共存よりも住み分けを推奨したいわたしとしては、おそらくはすぎるほどに目立つコンドミニアム、連なる既存の建物の『行く末』が気になって...。
 と言ってたら、コンドミニアム建設現場の表示が、ルスツホテル新設(仮称)となってるので、多少混乱。

 漏れ聞くところによると、オーナー(購入者)不在期間の部屋をホテル客室として使用する予定もあるとか...。
  実際に帰宅後、物件の公式サイト等をチェックしたところ、ルスツ初のコンドミニアムホテルとの紹介もありまして、分譲コンドミニアムというよりもコンドミニアムホテル客室のオーナー権販売のようなニュアンスで、購入した室であっても自身が無料で利用できる日数に制限がつけられてるんですね。
 システムはともかく、基本はホテル運用となれば、いくばくかは、我が家でも関われる状況になるかもしれません。フラット設計で、広さにゆとりがあり、洗い場付の独立した浴場という条件の客室の選択肢は増えるなら(現状はエリア内でジュニアスイートタイプのみ)、悪い話ではない気もしてきます。(ちなみに完成イメージ図に併設の既存施設は同時誕生の様相のしつらえで界壁の色や形状も一部現状と異なっています。将来はきちんとコーデネイトされる予定ということでしょうか?)


 ただ、ルスツがいわゆる富裕層の取り込みにかなり積極的になってきたのは確かなようで、顧客ターゲットのバランスもこの先変化が生じそう。
  ターゲット枠から押し出されないよう、もうしばらくは踏ん張らなくちゃと...頑張りましょう!

                                  19/07/08 




ゴルフとアクティビティ


ヘリコプター遊覧飛行体験

 今回チェックイン時に、連泊の特典でヘリコプターの遊覧飛行体験ができますが...(どうしますか?)という案内を受けました。 特典については公式HPにも記載があり、予約もできるようになっていましたが、知らずににいたわたしたちは、いきなりの“ヘリコプター”で、即答できませんでした。3分くらいの体験飛行で、予約は当日でも、数時間前でも、空きがあれば受け付けられるということだったので、こちらの予定と天気予報をチェックしてからと、判断は先送り。申し込みはフロントでも、電話でも、またアクテビティデスクでも、部屋番号の提示で受け付けられるという話でした。

 ゴルフをしない日の朝、天気も良さそうなので、アトリウムでの朝食帰りにデスクに立ち寄り、2時間後の予約手続きをしました。 希望時間の空きを確認、部屋番号の提示で無料体験の権利を確認、駐機場の案内を受けて手続き完了でした。で、手続きの間に目に止まったのが、アクティビティデスク内に張り出されていたヘリコプター体験遊覧飛行、遊覧飛行(チャーター)等の案内でした。遊覧飛行5分25000円 ~、体験飛行一人6000円、約3分...。

 連泊特典で6000円のアクティビティーがついてくるの?まさかね、でも3分くらいっていってたけどね、と予約時間の15分くらい前にという指示に従い指定の場所に向かったところ、いました!  ヘリコプター!
 待合室を兼ねた受付で注意事項を聞き、名簿に必要事項を記入、パイロットの横の助手席と広後部の4席、どこに座るかの希望も聞かれました。
 パイロット席の反対、左側の方がより景色は見やすいとのアドバイスもあって、わたしが助手席、主人が後ろの左側に座りました。左側が重すぎてバランスが崩れる心配はないそうです。

 
 3分ほどというので、飛行の体験くらいに思っていたら、パイロットのガイド付きで(ヘッドホン経由マイクで会話))、洞爺湖、羊蹄山をも視界に捉えることもできて、意外にちゃんと遊覧観光を体験させてもらえました。連泊のおまけとしては、随分太っ腹なアクティビティがついてきたものです。
 しかも本来6000円を支払っての体験飛行は、他のお客と相乗りになる場合があるとの但し書き付きですが、この日、わたしたちのあとに続けて二組がきましたが、相乗りにはならず、1組づつ対応がなされている様子でした。 

 上イメージが洞爺湖、奥の方に小さく尖って見えるのが昭和新山、羊蹄山はちょっと雲に邪魔されましたが、見下ろすアングルで、裾野の広がりも美しかったです。
 10分間5万円のモデルコースが洞爺湖or羊蹄山、15分間7万5千円のモデルコースが洞爺湖中島眺望or羊蹄山+洞爺湖眺望....より近くでの眺望が楽しめるのかもしれませんが、
3分でこれだけ観られるなら6000円の体験バージョンで十分かもと思ったら、主人がスマホでとった動画の撮影時間が4分52秒(上空でON、駐機場に降りる前にOFF。)、この時の連泊おまけは5分、2万5千円モデルコース:ルスツリゾート上空なみの遊覧飛行だったようです。
 
楽しめました!


 
                                     19/07/11  


プロジェクションマッピング

 左イメージは、館内から撮影したもの

 プロジェクションマッピングの上映は2018年からだそうですが、2018年は突然の不祝儀発生のため、我が家でルスツ入りしたのは荷物だけでしたから、全くの情報不足で、2019年の予約が完了した時点でも知らずにすぎたイベントでした。
 今やレアなイベントではなくなった感はあるものの、ルスツでも見られるならちょっと楽しみではありました。
 
 ところがイベント開催の時間が...20時〜21時(2019年6月時点。2020年は上映時間に変更あり)だったんですよね。
 19時からの夕食を終えて、部屋に戻る途中に上映に遭遇して、そういえば、(プロジェクションマッピングイベントが)あったんだっけねと、立ち止まった館内の案内ボードで、上映の時間を知ったものの、1時間の間に上映が『繰り返される』と勘違いしたわたしたちたちは、10分ほど鑑賞したのちに、明日もあるし...と{
部屋に戻りました。
 実は、『繰り返し』ではなく ストーリ性のある映像が3部構成で、約1時間に及ぶ大作だと、キチンと認識したのは、数日後のことです。

 
 外からだけでなく館内からも楽しめると案内されているプロジェクションマッピングの、館内での体感は、万華鏡(...ほど、細密ではありませんけど)の中に入ったような印象で、面白いけど、 プロジェクションマッピングの見え方としては、やはり無理がある気がしました。外から建物のガラス面への投影ですから、映像は館内のガラス面以外にも反映されますし、 外面に映る画の影響もうけるわけで、ある程度『色』がのらないと、判りにくい.....。
 
 これは、ついでではなく一度はちゃんと外から見ないことには(館内では音も聞き取れないし)...と、夕食時間が早く、20時前には外でスタンバイ可能な日が1日だけあったので『鑑賞』目的で出て、目にしたオープニングが左下イメージ。 

 ガラス面に映った緑色の文字は逆向きで、館内鑑賞用...でも、外からでも見えちゃうんですよね。
 で、消されることのない館内のあかりのせいで、色ノリが、惜しいというのが最初の印象。館内を1時間以上暗くするわけにはいかないでしょうけど、このあと、一面ブルーになって右上からクジラが現れるんですが、(館内の)あかりがすけてこなければ、一層クリアで、迫力も倍増だろうにと、感じました。
  右上右側のイメージのように様々な濃い色が重なり合う場面よりも、全面、オーシャンブルーに彩られた場面の方が、光漏れの影響が大きい気がします。
 で、すごい!と見入らせられるシーンもあれば、 画面がぼやけちゃって...のひとコマもありで、双方向鑑賞のデメリットは、それなりに...否めません。ガラス面じゃない方がいい..気がする...。

 とはいえ、白状すれば、すごい!画面ばかりが続いたとしても、1時間、屋外で立ち見鑑賞は...きついです。
 6月の夜は、寒くて.....。
  なるほど、外からはこんな風に見えるんだと納得して、2わたし分ほどで館内入りしてしまったわたしたちには、レストランから戻る途中にも、『雰囲気』は楽しむことができる鑑賞環境は、悪くはないとの結論に....。

                                          20/09/01    



室内プールと体育館

 お待ちください。

レストランとサービス 
 

ベルビュー

 公式サイトでは、数年前のリニューアルを機に掲げられた『ファーム』の冠が外されて、今期はレストランベルビューとして紹介されていますが、前菜、メイン、デザートを複数のラインナップから選択するプリフィクスシステムに変更ありません。(別途ベジタリアンコースの準備もあり)ただ、これまでは固定で提供されていたサラダ(バーニャカウダー)もバーニャカウダーorシーザーサラダの選択ができるようになりました。....なってましたというべきでしょうか。我が家が利用した6 月は変更ポイントはそのくらいで、(我が家はシーザーサラダの選択したので、その時点でののバーニャカウダーを見ていませんが)固定時代のバーニャカウダーの提供スタイルのインパクトがなくなったのは、惜しい..かもしれないと思っていたら、 現時点ではバーニャカウダーは前菜のラインナップの一品となり、サラダのカテゴリーがなくなっています。....品数、一つ減った....?
 変わって、デザートカテドリーにあったチーズプレートがオプション追加となり、 メインのあとに提供されていたパスタorリゾットがメインの前、スープor リゾットになっている等、メニュー構成にも変化がある様子です。
  現構成はアペリティプ プリモ(パスタ スープ リゾット等) セコンド(メイン料理)のイタリア料理コースのスタンダードですから、この後、ベルビューフレンチとの住み分けが進むむかもという気配も感じますが、それはそれでいいのではないと思います。

 右イメージは我が家が前菜で選択した“フォアグラのソテー、ルスツ大根コンフィの瞬間スモーク”。この時期にはもう一つ、タラバガニのクラブケーキもラインナップにあって、迷いましたが....この日はフォアグラ、後日のベルビューフレンチのコースで クラブケーキを組み込んで欲しいとお願いしました。
 メインはサーモン、この時は従来通りにメインのあとになるリゾットには旬素材のアスパラがアクセント添えられていました。

 出迎え、テーブルに案内してくれたスタッフから、**と**が休みをとってまして..との話があって、我が家が前回(早くも2年前)利用した時のスタッフも変わらずいるらしいと推されて、馴染み感スイッチがオンに。休日でその場にいないスタッフの顔と名前が一致するには利用が空きすぎてはいましたけど、 話をしてくれたスタッフも、初対面ではなさそうな感じ(直接サービスは受けたことはないかも....。)で、後日のフレンチベルビューオープンの経緯など、『雑談』に抵抗感なく、ベルビューの雰囲気にかわりはなかった気がします。
 食事中、主に担当してくれたスタッフは、でも、明らかな初対面。
 ですが、昨年の利用がにキャンセルになったこと、かぼちゃが苦手だとかの、我が家の事情は共有されていて、ベルビューのスタッフというくくりでの馴染みやすさに不足はありませんでした。ルスツには昨年スキーシーズンからで、その前はTDR、アンバサダーで勤務ということから、ひとしきり、ゲスト目線とスタッフ目線でTDR話も展開できて、料理にプラスアルファ、スタッフとの時間も楽しめました。

 2009年にルスツ再訪に踏み切ってから10年、とはいえ、ほぼほぼ1年ごとの利用では、スタッフはそっくり前と変わらずというわけにはいきません。
 次の機会に同じ場所で再会できるスタッフはかぎられていて、初対面のスタッフからサービスを受けることも珍しくはありませんし、印象づけられたスタッフとその時限りになって、残念に思える時もあります。

 ただ、ベルビューの空気感はいつもの通りなので、馴染み感の積み重ねが阻害されることなく、たまの利用でも、ちゃんとリピーター気分で時を過ごせるのはありがたいですよね。食事の時間が短くはないので、スタッフとの関わり具合がもたらす影響も大きく、その意味では、コニミュニケーション力に長けた人材が揃っていることが、我が家にとっては大事な評価ポイントになっています。
 
 まあ。料理を運んで、説明して、時には少し横道のそれた雑談でアクセントを、というのは個人のサービス精神だけで実行できる所作ではないので、喋ってる間があったら....との視線は刺さらない、余裕の環境が整えられてのことでしょう。
 サービスから一歩前へ、ホスピタリティーの基盤が作られるゆとりです。

 オーダービュッフェ、フレンチコース、 プリフィクススタイルと、ベルビューも洋食レストランとして、コンセプトの変化はありますが、ゆとりとともにあるスタッフ力が大切に紡がれている様子に安心感を覚えました。
 ちなみに、今回(あるいは昨年)から、窓際に片面がつけられていたテーブル(2名向かい合わせ4名対応)が、窓から通路分だけ離されて、スタッフがテーブルの左右、どちらにも立てる配置に変えられていました。4名あるいは3名着席時に片側からだけではサービスするのも不便が生じることへの改善かと思いますが、おかげでスタッフと距離はより近く、(これまでは隣一席分離れた距離、今回は真横にも立てる)話しやすさもアップしてました。

                                          19/07/28 

ベルビュー フレンチ

 荷物だけが往復した昨年10月、2回の利用を予定していたベルビューで、我が家はこれまで同様に一回はプリフィクスシステム導入以前のコースをリクエストしましたから、ベルビューフレンチはそれ以降、今期のスキーシーズンからの稼働でしょうか。

 一昨年の時点で、フレンチレストランの復活をのぞむ声も少なくなく、プリフィクスシステムとは別にフレンチレストランの稼働も検討事案と言う話はきこえていて、小部屋を活用する手もあるしねと言った記憶がありますが、割合早くコトが決まった様子で、驚きました。
 そして、もうひとつ、1コースのみのメニューが17820円(税 サ込 9月末まで)と言う、意外に強気の価格にも、あらまあ!と....。過去10年あまりのベルビューーの価格帯からすれば、インパクトのある価格です。 ウェスティンブランド併設以降、朝食のお値段もあがりましたし、いわゆる『値上げ』ならいいのですが、いえ、よくない...仕方がありませんが、コースの内容の紹介がないので、悩みました。 料理は、『時の素材』と『シェフの腕』にお任せとしても、価格とともにボリュームもアップされるのはこまります。
 
 予約担当のスタッフから、価格調整の提案もありましたが、それなら今まで同様にベルビューでコースをリクエストすればいい訳で、明確に1コースのみ、**円と案内されている場所で、価格のリクエストまでする図々しさは、さすがにわたしにもありませんって!ということで、事前のリクエストは全体量はこれまでを限度にと言うことだけにして、新生ベルビューフレンチにトライしました。
 専門はフレンチと言うシェフはコスタ・テラッサからの移動と聞いたので、それなりにイタリアンテイストの予感も抱いても初利用でした。

 右イメージが冷前菜、アンティパスト盛り合わせみたいな印象の一皿に、シェフの個性を感じながらのスタートです。
 そして、下のイメージが  6月時点ではベルビューのプリフィクスメニューでも選択できたけど、フォアグラを選んだために、フレチコースに組み込んでほしいとリクエストしたカニのコロッケ(税式名称は別にあります)。
 旬素材の ホワイトアスパラと並びで提供されたコロッケはたっぷりのトマト添えでした。   
 2年ぶりのカニコロッケ( 当時はカニコロッケ、今回はクラブケーキ)は、記憶のままに、主張を控えないトマトによって、風味はアレンジされた感じでした。コロッケは完成形、でもバリエーションはいく通りも...と言うことでしょうか。

 この後、魚、口直しの氷菓、肉で、スープはありませんでしたが、デザートの一皿目がマンゴーのスープ仕立てだったので、従来と品数は変わらず、スープがデザートカテゴリーにうつされた構成でした。



 オーリーブオイルで仕上げられた魚は香ばしく、非常にレアな子羊のフィレにフォアグラを添えたキャベツ包みは、香辛料控えめながらクセはなく、ソフトなかみごたえの中に味わいが広がる一皿でした。...が、一層感激したのが、人参のグラッセの横にちょこんと添えられたキューブ型!甘い!。野菜の美味しさは今更..のルスツですから、人参ももちろん甘いんですか、じゃがいものミルフィーユ整形?と思しきキューブが美味しくて、付け合わせで終わるには惜しい気がしました。
 帰宅後に断面を観察したところ、どうやら玉ねぎとじゃがいもが重ね焼き(?)だったようで、なるほど、甘みは玉ねぎの仕事だったかと得心 した一方、繊維質を感じさせない仕上がりが不思議なアイテムでした。

 
 下イメージ左がデザートの一皿目、マンゴのスープにココナッツのアイスクリーム、ふた皿目のケーキは まずは達人の技に関心してくださいと言わんばかりの薄切りバージョン。 見事でした。
 ただ、見ての通りに、いわゆるフレンチコースとしては、ソースの主張は控えめで、我が家にとってはありがたくもタッチが軽いラインナップだったようで、イタリア風アレンジの印象は否めません。特色を歓迎するばかりではなく、ソースに物足りなさを感じる方もいるかもしれませんね。



 食器類は新たに揃えたと言う有田の磁器が主に使われていて、料理が置かれる部分は際立つ白さ、つや消しの縁やざらつきのある面が印象的なティーセットなど、ユニークなアイテムが選ばれていた気がします。
 
 終盤に担当スタッフから、室内のしつらえ、雰囲気に関しての感想を求められました。
 思うところはいくつかありました。  
  例えば室内中央におから多造花、テーブルの角に散りばめられた赤いバラの花びらのつくりものは、私の価値観では、生花でないなら、なくてもいい...と言うか、まあ、香りを放つ生花を広くはない空間に飾るのは一長一短とすれば、クリスタルや磁器のオブジェの方が...と思いますし、テーブルに生花一輪は(よくあるパターンですが)テーブルサイズに対しては貧相になりかねないので、いっそミントやベルガモットの葉っぱをひと束、グリーンブーケをグラスに...で十分なのに、とは言いませんでした。
 自らの財布の口をもっと広げる覚悟なくして、造花は安易...と、たやすく口にはできません。
 ただ、ベルビューフレンチのために新調した思われるナプキンの素材が...。地模様のある一見綺麗な布でしたが、化繊で、質感がよくないことは指摘させてもらいました。ゲストが直接ふれるアイテムなので、クオリティにごまかしがききませんから、麻か綿、ここは素材にこだわっていただかなくてはと思いました。

 意識すべき課題は、でも、在り方の供給と需要のバランスでしょうか。
  完全予約制で、『特別なお部屋』とか『大事な方と特別な日に』と紹介はある(実は帰宅後に気がつきました。)ものの、室内の様子とかメニュー情報はなく、詳細は問い合わせ、しかも1日二組限定となると、(我が家はベルビューのフレンチコースコーナーくらいの感覚で、気軽に予約をしましたが)特別感が先行しすぎて、利用の足を引っ張らなければいいけどと、今後の展開が少しばかり気になりました、

 『落ち着いてコースをお楽しみいただくべく、ベルビュー内に別室をご用意しました』くらいから始めた方がいいんじゃないかと....。

                                    19/08/12                                                             

雪花亭

 長く、営業は冬季に限られていた雪花亭が、グリーンシーズン平日をも含めて通年営業に切り替わったのは一昨年だったでしょうか。
 和食処としては風花と重なるものの、雪花亭は寿司カウンター併設という唯一性があり、和食カテゴリーの専門分野で住み分けられています。夏季営業元年の一昨年、我が家は寿司カウンターで北海道ならではの味とコストに感激させられましたが、当時カウンターに入られていた料理長(元風花料理長、雪花亭の通年営業を期に雪花亭に移動)は一線を退かれたと言いますし、鉄板焼きとフレンチコースに挟まれた日程で、お任せで寿司カウンターに座るのも胃袋の状態に不安があるため、今回はテーブル席を予約、特別なリクエストは控えて、当日の状況で、既存のメニューから選択することにしました。

 当日は以外と気温が下がったこと、なんとなく予定していた和食コースは、風花と
重なるし....と、しゃぶしゃぶをオーダー、(夏季ばかり利用のルスツでは初鍋。ちなみに風花と異なり、鍋はコース仕様ではなく先付けや水菓子はなし。)単品で旬食材の茹でアスパラ(右イメージ)、アスパラの天ぷらを選びました。
 取り皿付で運ばれてきたアスパラはシンプルながら美味しい、天ぷらも薄衣でいい感じに旨味が閉じ込められていて、美味しい。鍋も、 不足なありませんでした。

 ただ、店内空気の仕上がりがよくない。最後の仕上げ...スタッフですね。感じが悪いという話ではなく、決められた仕事はきちんとしつつも、対応に積極性がとぼしく、口が重いと言いましょうか、
  ベルビュー、風花とは明らかに違う、見知ったスタッフの有無や、利用の頻度による、こちらの気持ちの差?だけではない具体例をあげれば、例えば、最初のオーダー以降、一度も追加の注文の伺いがないわけです、飲み物がなくなりかけていればおかわりは? 食事が終わりかけていれば、食後に何か水菓子は?のアプローチもありません。欲しけりゃ、スタッフを呼んで頼めばいいだけとはいえ、こちらからアクションを起こさなければコトが進まない状況というのは、スタッフの気配不足、観察力の欠如の弊害に他なりません。


 鍋の準備ができると、野菜は全部を目の前でスタッフが皿から鍋に入れてくれましたが、その間も無言でした。 無駄なく、押し付けがましくなくいいというゲストもいらっしゃるのかな?
  でも、大人数でワイワイやっている最中ならスタッフの所作は見ないで横に置くこともできましょうが、目前で行われていることを無視して、二人向かい合って話を続けるのは、割と、やりにくいものでして...よくあるパターンでいえばこういう機会にスタッフは客あしらいのスキルを積むわけですよね。どこらか来ているのか、今日はどう過ごしたか、天気がよくてよかった、雨に振られて残念だった云々、ささやかな言葉の応酬でゲストはひとときを印象付けられるわけですから、言い換えれば、しゃぶしゃぶが美味しかったね、だけでは、次も絶対この店!とまではならない。
 この日のフロア担当は全員が女性で、若く、留学生のアルバイトかインターンシップかと思えるスタッフ見かけました。真面目に仕事をこなしている様子ながら、ここでの『次』は背負っている『気』は感じられません。
 最初から、 マニュアルに彩を添えてサービスの幅を広げることができる人も多くはないでしょうし、『静か』なのも、左イメージの状態以降様子見に近づくことがないのも、仕方がないのかな、でも自分がスタッフの立場だったら、火加減に問題はないか、つけだれが足りているか、交換、追加の必要がないかくらいは気にかけるけどね(実は、たれの容器が小さすぎて、使い勝手が悪いことにも一言言いたい気分になってきてました...。)と、なんとはなく今一歩の対応に引っかかりつつ、食事をおえて 、箸を置いて....少し待ちましたが、お茶が出てくる気配もありませんでした。くださいという気にもなれず、退店。
 
 店内混み合っている訳でもない、スタッフが忙しく動き回ってという状態でもない...注文品を届けたらあとは終わりの対応は、(スタッフが育つまでとか、慣れるまでの)過渡期の課題ではなく、サービスの基本が崩れている問題で、さすがに不快感を自覚しての退店です。
 そうなると、実は入店時...ということになりまして、 予約時間の5分ほど前、店頭で名前を告げたところ、スタッフがPC画面で記録をチェックした時から「え?」という気分は生じていたんですよね。 同時間帯に何十組の予約がある訳でもなく、実際にこの時は我が家だけでしたから、店頭に立つなら、予約者の名前くらいは把握しておけばと...。で、スタッフの次のこ言葉が「お待ちしてました。」(記録を見てからだとすでに遅い言葉ですが)ではなく、夕食券の有無の確認だったので、わたしは予約が反映されていなかったかと疑ったくらいでした。
  聞くと、予約は受けているという、なら、入り口で立ったまま食券の有無を確認する意味は?とただしたくなりました。食券を使うならそれ以外のメニューの提供はなく、エリアも分けて案内するならともかく、夕食券ベースに差額対応で全てのメニューが選択できるんですから、席についてからでいい話じゃありませんか。と、まともな挨拶もないままに案内された時から、不快感のタネはまかれてたんですね。(二時間待たずに実ってしまった...。)
 
 気になった具体例は、国内客も増えるであろう夏休みに向けてケアされればと責任者には伝えましたが、我が家との相性はよくなくなった店、不要に不快感を増殖させないためにも次の利用は控えなくてはと感じています。

                                   19/07/17 

風花 鉄板焼

 2013年、長らくの休眠から目覚めた鉄板焼きコーナー、予約ができるではなく予約しなければならない一手間と、エリア内では高めの価格設定のコースは変わらずですが、担当シェフが、よく変わります。当時の総料理長が請け合っていた当初ははともかく“鉄板焼き担当”と紹介されたシェフと「初めまして」の挨拶を交わしたのは何度目になるか...ほぼ毎回、でしょうか。

 ひところ通った近くのホテル内の天ぷらコーナーでも、数年前から、先月と違う、前にいた人がいないなど、スタッフの交代が珍しくなくなりましたし、遠方からの宿泊客の利用もあるホテル内レストランでは、ゲストとシェフとの馴染感も一長一短、横並びの対面カウンターでは、“馴染み感”はほどほどに抑えないと、他客の居心地を阻害することもあるので、スタッフの交代にも必要?などと勝手な理由づけをで納得していたものでした。
  ただ、それなりに馴染んだ場所でシェフだけ「はじめまして」が続くと、「あ?また?」というところからのスタートで、気分下降傾向は否めず、そのうちに、メニュ-にも雰囲気にも特色が薄れてくるのが、どうにも...。わたしたちにとっては最初のシェフから聞かされたこだわりや、オリジナリティーがシェフの交代の度に一つ、また一つと失われて、「ここでなくちゃ」という執着も薄れ、気づけばすっかり足が遠のいてしまった現実もありますが、ルスツは次の利用まで....1年もの間が空きますから、 一概にシェフが定着しないとはいいにくいですね。

 これまで我が家は鉄板焼きカウンターで他のゲストと同席になったことはありませんし、風花利用じ時に鉄板焼きコーナーにゲストがいたことは一度か二度で、夏休み前のグリーンシーズンに限れば、専門職スタッフが求められるほどの稼働率ではなさそうな反面、細長い席が埋まった状況ではシェフ一人では無理が生じるとかで、稼働率にムラがある中で、専門職対応は難しいことは理解できます。
  鉄板焼きもできる(対面調理ができる)シェフでやりくりしている感はあって、担当者イコール専従者ではない...様子があります。野菜の美味しさ、魚介のバリエーション、コストパフォーマンスの高さ等、満足度は安定していますが、引き継がれるべき『標準形』が定まらないままに、休眠から目覚めて7年....という感じで、一年振りの利用でも、前回との違いに「あれ?」と感じることが、少し気になりだしました。
  前は肉にわさびをつけてみてと言われたよねとか、今回はつけだれの種類が多いねとか、肉の切り方がキューブ型だったり、縦状スライスだったり、ジャンボしいたけがあったのはいつだったっけ?という類のもので、シェフの個性が反映された結果の提供状態の差、あるいは素材、特に野菜に関しては旬もあれば、入荷状況に左右されるしと考えればいいだけの話ですがが、こちらの「感動の記憶」が積み重なって行く過程で無意識の比較がもたらす「あれ?」は、割と重要なポイントかもしれません。
 
 野菜を、混ぜたり炒めたりではなく、単体で提供するスタイルは変わらずですが、皿に盛り合わせるか、並べるかもその時々です。 今回は単体、空間ありのヒラ並べ、一皿に数種類を分散式での提供でした。(イメージ右端は、ルスツの黒大根。人生初ものでした。)
  一年前と比べてどうすると言われればその通りで、同じであることがベストでもありません。 前の**がよかったこともあれば、今回の**が前よりもよかったという場合もあります。しかも、既存のメニューの内容把握の前に、造りはいらない、ボリュームは抑えて、でも**は食べたいなどとのリクエストに対応してれば、違いも出ては来るでしょう。

 ただ、シェフが違うことで、単なる違いが不安定感要素になりやすいわけで、そろそろルスツ(正確にはウェスティンというべきでしょうか?)の鉄板焼きのスペシャリティーが欲しい気がしてきたんですよね。  
  シェフ、コース、季節に関わらず、必ず提供されるルスツならではの一品、勝手な想像力を働かせれば、ごく厚切りサッポロ黄のピカタ仕様とか、インカのめざめのガレットお好み焼き風とか、ミジン切りミックスきのこのクレープ包み焼きとか、野菜が美味しいルスツでなら、焼く前の一手間加工で、インパクトのある何かができそうじゃありませんか。
 そう言えば、アルファ・リゾート・トマムの鉄板焼きでは“いももち”が全てのコースに組み込まれていましたっけね。
 初めてのゲストは興味津々、おなじみらしき人たちは待ってましたとばかりの納得感をあらわに、鉄板の上で仕上げられる“いももち”を見ていたのを思い出します。

 2年振りの風花で、今回も「初めまして」だった鉄板焼きのシェフは、若手ではなく都心のシェラトンで、肩書きのある経歴をお持ちのベテランでした。シェラトンからウェスティンへの、おめでたい移動かと推しますが、 実は専門分野は和食ではなく洋食とか...。
  ルスツで鉄板焼き担当するに当たっては、自由度も了解されてのことのようで、ご本人もこれまでにとらわれすぎずに色々と試みてみたいとの意欲をお話くださいました。
 もしかしたら洋風アレンジの『何か』がメニューに上がるかもしれませんね。
 その何かが店のスペシャリティーになっても、もちろんいい! 肉なら他店でもなんとかなるけど、これはここにしかないからねという、引き継がれて行く一品の提供で、変わらない部分の安定の強みを見せて欲しい気がします。

 ちなみに、今回はの焼きじゃがいもはソースがけ、最後は焼きうどんでした。
 何年か前にガーリックライスか小さいウニ丼かと聞かれ、風花のコースでいただけるものは鉄板焼きでは別に....と伝えてからガーリックライスが続いたと記憶していますが、今回は醤油が隠し味?風味のうどんでした。

  一応確認したところ、(うどんは)今回試しにみたいなニュアンスでの提供でしたが、公式でチェックできるコースメニューの一つにガーリックライスまたは焼きうどんの記載があるので、ラインナップに加えられたのかもしれません。
 焼うどんが風花鉄板焼きのスペシャリティーの一つになるかi否かは....判断は来シーズンまで持ち越しですね。

 (上イメージは、 シェフのなどを伺ううちに野菜のふた皿目から撮影を忘れ、最後になんとか気が付いてカメラに収めた焼うどん
。)


                                    19/09/13 

風花 和食 

 10年前の再訪以前、おそらくは20数年前の、お近所ゆえの数回のお試し利用時代には、レストランの平均点引き上げに孤軍奮闘していた感のある風花は、再訪問以降、調理スタッフが変わっていない店です。
 厳密には、ウェスティンリブランド開業時に料理長は変わりましたけど、新たな料理長は、風花厨房担当スタッフで、ここは、トマムと比較しても、遜色なく、大丈夫なはず....と、期待して
利用した10年前に、料理を担当してくれた『責任者』です。
 当時は、たしか料理長が不在で (自分が...)というような紹介を受けたと思いますが、肩書きが影響するような内容ではもちろんなく、食事への懸念は無用とばかりに、その後のルスツ利用を後押ししてくれた『恩』あるスタッフが新たな料理長となれば、不安要素はありません。黙って座れば、これまで同様に、美味しいご飯がいただけることに疑いなしで、具体的に何かをリクエストする必要も感じず、『去年と同じような感じで』で、話は済ませました。
  

 ただ、同じような感じでといって、同じようなな料理は、ほとんど出てこないわけでして、カテゴリーとしては同じ造りも、細身の長形皿から丸型(曲線系)アレンジに変わって(上イメージ左から2枚め目。赤いガラスの中にはサンマが鎮座。3枚目は頭だけを見せていたエビ。大きかったです。)安定したクオリティーの中に、作り手固有のエッセンスの違いが見え隠れ....。

 イメージ左端は、焼きホタテの人参ソースで、馴染みのないくみあわせでしたっけ。そして、ごはん.... 。釜飯か小丼のどちらか、素材や風味づけでバリエーションは多数ですが、カテゴリーは2 種。
 ところが今季はズワイガニの天茶漬け。 ...嬉しかったです。釜飯や丼が悲しいという話ではなく、天茶漬けは予想していなかった上に、かなり久しぶりのアイテムで、ルスツで初ということは、北海道で10数年以上ご無沙汰品なんですよね。(大阪でだと、天ぷらコースの最後はやっぱり王道のかき揚げ天茶漬けor天丼)

 このッサイズのズワイガニを天茶づけの具にするのはもったいない。もったいないけど北海道らしさを背負って、インパクトも感激も、サイズに負けず大きかったです。 
 風花で鉄板焼きが通年稼働するようになって、 雪花亭には寿司カウンターが併設されていて、残すは天ぷら!天ぷらコーナーができれば、(和食の環境)完璧なんだけどと、ないものねだりを自覚しつつも、つい思ってしまう我が家は、天ぷら大好き人間だったのでした。

 

 左イメージ

 2017年の造り。 料理長の交代直後の2016年7月(6月は風味が少し変わったかと思ったところ、担当料理人が別人でした。)変更なく長形皿を使用、トマトの吸酢浸しななど、前料理長時代にえ??と驚かされた創作料理も変わらず提供されていましたが、1年経過後は、「おいしそう」なラインナップで安定してきた印象。牛肉の厚切りを煮物にするの???との類の『想定外』におどろいたり、感激したり(人によってはショックをうけたり...?)のチャレンジプレートも、安心の先には欲しくなるかもしれません。によっては、
                     
                                            20/09/16 



スタッフ(フロント)

 下記、まとめ編で、苦言を呈したくなるスタッフとの遭遇に言及しています。

 個人の資質だだけの問題ではなく、システムの効率化の影響で生まれてくる、マイナスポイントかもしれないと、わたしは捉えているので、スタッフの特定に繋がりかねない具体例の提供は控えてきましたが、2020年7月の利用時に、当該スタッフをみかけることはありませんでした。たまたま...だった可能性も否定できないものの、一年以上前の話が、直接当人の不利益には繋がらないと判断し、 遅ればせながらの具体例を....。

 最初の接点は、チェックイン翌日の午後、クリーニング依頼時。
 現状、ルスツではクリーニングはフロントで受付で、申し込み用紙(客室に常備されていません。)もフロントデスクで記入(依頼アイテムチェックなしの、簡単な申し込み用紙)するシステムなので、ゴルフのあとの汚れ物を袋に入れてフロントに行くと、女性スタッフがコインランドリーの場所を案内...。これは、勘違いされたとして、不問にしましょうか...。
 改めて、クリーニングの申し込みを伝えると、横にいた男性スタッフ の返答が「かなりお時間がかかりますが...。」というものでした。
 外部委託ゆえ、10時までの受付は翌日仕上がり 、10時をすぎての受付は翌々日仕上がりだったはずながら、当年の規約を見直ていた訳ではないので、変更があったかと思い、仕上がり予定日をたずねたところ、スタッフはカウンター内で資料を見る様子。(即答できないのに、かなりといったの?の気分)でしたが、その後、お待ちくださいと言い残し一旦奥へ....。 確認をしにいったのでしょうね。で、戻ってくると、申し込み用紙を取り出して、名前と、部屋番号等の記入をと促されるので、記入しながら、わたしは,ところで...と、仕上がりの予定を再度尋ねたわけです。(それを確認するために、待たされていたんでしょ?の気分。)
  こちらが思っていた日にちが回答でした。翌々日...何かで遅れが生じたら、1日余分にかかることも...ですね。チェックアウトの日には十分間に合うので、問題なしとの判断だったのかもしれません。
 が、
 時間をとって調べなければ答えられないにも関わらず『かなりの時間を要する』といったこと。
 結局、何日かかるのか、確認の結果を提示しなかったこと。
 こちらの了解なく、受付手続きを始めようとしたこと。
 
 全部問題です。
 実際にはホテルサービスの案内通りで、こちらも、滞在中に再度使用する予定はなくチェックアウト前日までに返却されればいいとは思ってのクリーニング利用でしたが、『かなりの時間』といった以上、こちらが予定の仕上がり日で了解するかどうかも聞かずに受け付けちゃうの(明後日、必要なものだったかもしれないでしょ?の気分)と....呆れました。
 利用するゲストがあまりいなくて、クリーニングの受付に不慣れだった可能性をさしひいても、慣れるまで長い目で見守る気分にはなれませんでした。
 それなのに....よりによって、チェックアウト時、フロントデスクにを担当していたのが、同じスタッフでしたから、2019年のルスツ滞在締めくくり...不運でした。

 あらかじめわかっている室料等はチェックイン時に 支払い手続きを終えていますから、チェックアウト時には、レストランの利用(夕食)と、クリーニングサービス等の追加分が請求されることになりますが、スタッフから提示されたのは合計金額の請求でした。内訳がわかりません。
 請求額は支払い済みの室料が加算されていたという訳ではなく、レストラン等で部屋付にした金額の合計で、こちらの(大まかな)予想と近い金額でしたから 、内訳を正さずに支払い手続きを行いました((あれこれ言いたくない気分)が、その内訳書、領収書の代わりにいただきました。
 領収印ナシの、『ご請求明細書』.... 先にこれを見せてねという1枚。
 
 フロントデスクが、チェックアウトの清算事務に不慣れって(前払い制導入で、チェックアウトはキーの返却だけのゲストが多数になってるのでしょう....。)....長い目で見ていて、この先はあるのだろうか? ? ?と、さすがに、残念の一言につきました。


(2020年7月、我が家の利用時に、フロントデスクでチェックイン時の前払い手続きは行われませんでした。)

                                    20/09/01 

 

まとめ編

普遍の価値と変化の刺激


 とある年のグリーンシーズン予約前、あやういとは感じていたアルファ・リゾート・トマムのレストラン事情が、『もう無理』という事態になって(予定していた期間はビュッフェ営業のみ)、わたしたちは消極的選択でとりあえずルスツを訪れ、Tomokoさんは初めて来た感じがしないと喜び、わたしは以前とはかなり雰囲気が変わったことに驚きつつも安堵して、そのままいついてしまったのは、既出のレポートの通りですが、消極的選択はが積極的なものに切り替わるには、多少の時間を要した気がします。
 
 当時は、 その時が初対面にも関わらず「トマムでは...。」とか「わたしもトマムで働いてたんです。」と声をかけられることがすくなからずあって、予想していなかったことだけに精神的なサポートになったと感じています。馴染みの薄い場所での擬似リピーター感も特筆ものでしたが、それよりも、影響が大きかったのがある種の身内感でしょうか。 
  札幌在住時代でもルスツではなくトマムを選んできたわたしたちにとって、トマムを評価してきた価値観を有したままではルスツでは楽しめないとの覚悟はありながら、それでも20年関わっってきた記憶も、その時々の感激は内には鮮明で、 だからこそ潰えるそうな『その地』への口惜しさや腹立たしさも小さくはありませんでしたから(トマムの)切り離しにはエネルギーが必要な状況でした。
 そんな中で価値観を共有する(あるいはしていた) スタッフの存在は、ありがたかったです。
 ココにも居場所はあったという感覚ですね。

 チェックイン当日のゴルフプレイをするプランでのレイトチェックアウト対応や、冷蔵庫に湧き水その他がとどけられていたり、休日のスタッフが近郊のドライブに連れ出してくれたり、居場所を失ったさまよえるトマムユーザーを、物心両面で、トマム繋がりのスタッフがサポートしてくれたのでした。水やドライブはこちらもわかるサポートでしたが、レイトチェックストとなると、最初はゴルフプランで申し込んだので、(対応してはもらえないだろうとと判断して)リクエストもしなかったのに、(スタッフが「プラン」との説明で、帰宅後に旅行代理店に問い合わせたくらいです。)その後はリクエストをしてもサービスだからの対応で、実は、元トマムのスタッフからの調整が入っていたことがわかったのは数年経過後のことでした。(その後は、差額を支払う、この時期はサービスで対応できるので気にしないで、かえってリクエストしにくくなるので請求はしてほしい等等のやりとりがありましたが...)こちらが気づかないところで、トマムスピリッツの恩恵をいただいていたんですよね。
 当時はパッケージはもちろん、公式の予約サイトでも取り扱いがなかったジュニアスイートの客室を教えてくれたのも、予約をサポートしてくれたのもトマム繋がりのスタッフでしたっけ。

  10年経てば、トマム云々とは関係なく、「お久しぶりです。」(年1ペースですから) と声をかけてくださるスタッフも増えて、ルスツは、我が家にとって『いつもの場所』』になってきたと思います。
 ゴルフ場もなくなったトマムの様子を聞くにつれ、ひと昔前の消極的選択が、自分たちにとっては正しい結果に繋がったと確信しています。
 10年...ルスツではレストランの予約もできるようになり、鉄板焼き、寿司カウンターも、通年営業に切り替わりました。タワーがウェスティンのブランドを掲げたことで、価格も上がりましたが、以前は場所が変われど内容はさほど...だった朝食の選択肢も増えました。ゲストルームのリメイクのタイミングとも重なったのか、加湿器の導入、寝具のも上質なものに入れ替えられて、快適度は増しています。
 
 ただ、夏休み前の時期の利用では、いつ頃からか、ゴルフ場では国内客の方が少数派になって、スタッフも、海外からのゲストに対応すべく、国際化が目立つように....。常識も価値観も異なる他者と空間や時間をひととき共有するストレスは、正直、強く感じるケースもあります。

 この数年は、大浴場も利用しなくなりました。
 自分たちの滞在環境をキープするために、『合わない他者』との接点回避は、自衛策のひとつ...。朝食も、現状ではビュッフェのみなので、ゴルフをしない日は、朝一番の混雑時間帯を外して、オクトーバではなくアトリウムへと、少数派なりの立ち回りも学びました。

  でも、スタッフが相手となれば、自衛策は功をそうしないどころか、そもそも接点回避は百害あって...の話になります。
  ...話になりますが...接点がなくてもコトが足りる『工夫』が、例えば2年前から導入されたプランの前払いシステムでしょうか。 チェックイン時に室料、あるいはプランの料金を支払うのが問題ではありません。それはもう、珍しくはないパターンですしね。チェックアウトのロスタイムをなくすメリットを選んで、我が家でもTDRでは積極的に利用してきたシステムです(ディズニーホテルではカード情報を事前に提供するエクスプレス・チェックアウトから前払い制、室内のテレビ画面で、自分でチェックアウト操作をするシステムに切り替わりましたが、フロントに立ち寄らないセルフチェックアウト システムは変わりません。) 便利ですけど、チェックアウトの数分間は、ゲストの様子を観察するに最適なひとときじゃありませんか。満足した様子なら推しの一言で印象づけて、リピーターにお取り込みだし、そうでなければ、不行き届きがなかったかと懸念を締めす機会でもある...。多少の不満なら、スタッフの気配りの一言で解けるものですし、多少どころではない『コト』なら、黙して持ち帰られるより、できる対応をするのがベターというものです。
 合理化、スムーズな手続きを優先して、貴重なひとときを無くした結果、スタッフのスキルアップの速度も鈍っていきそう...。 ゲストを見ないでアンケートの結果を見てるなんて論外だとわたしは思っているので、プランの前払いにつづいて、館内レストラン等の利用のへ部屋付け不可にならなきゃいいけど、気になってはいます。(部屋付は、こちらにも便利ですけど、ホテルにも有益なデータだとおもうんですけどね。)
 
  大阪のホテルがリニューアルして自動精算機を導入する時代です。事務手続きの簡略化、合理化が評価される流れが起きているのかもしれませんが、ゲストをリピーター足らしめる力は、何にも増してのスタッフ力! 
 レストランの方は経験値の大小に関わらず、(スタッフ力は)安定していて、ルスツリゾートの力強いサポータになっていると思いますが、フロントデスクは、効率の落とし穴に
落ちたら登ってくるのも至難だから気をつけてと...苦言を呈したくなるスタッフに遭遇してしまいました。コンセルジュやドアマンがという顔が確率していないルスツでは、フロントはレジ担当では済まされません。ゲストの第一印象に影響を与え、締めくくりを担うエリアには違いないので、在り方に気づいてほしいですね。

 来年11月、ルスツでは新たな宿泊施設がオープン予定です。(客室の選択肢が増えると期待していたら、大半の客室にはバスタブがない...まさかと思ったけど、やっぱりない。我が家には縁のない新設でした。)商業施設も開発計画にあるようで、ホテルエリアは『暮らすように滞在する』がテーマに上がる可能性もあります。  

  間違い無く、新たな価値観も生じるでしょう。既存のホテルにホテルらしさが求められ続くかどうかもわかりません。
 想像したくはありませんが、客室ロック解除は暗証番号で、キー返却のためにフロントに立ち寄る必要なしとなったら、喜ばれるのでしょうか。

 無駄から得るものはたくさんあるのにと、トマムらしさをもちだす虚しさはいわれるまでもなく...で、ゲストの求めに対応するのもサービスの一つ。新施設開業とともに、なにがしかの変化は、あるのでしょうね。

 サービス追求で、ホスピタリティが置き去りにされないことを、今は願うばかりです。

                                    19/12/02