画面のレイアウトが乱れる方へ


ディズニーシーのオープンでパワーアップした東京ディズニーリゾート。楽しそうだけど疲れそう、と最初の一歩が踏み出せない方へ、安心材料を提供できるかもしれない、体験レポートです。もちろん、プチトラブルエピソードつき。本編リストはこちらからどうど。
                                                 



バケーションパッケージ 
      
スペシャルプラン利用レポート

 2009年5月、数年振りにバケーションパッケージを利用しました。

  利用を重ねると(例えば通年型ショー観賞チケットなど)特典の魅力も薄れる上に朝食付
きもよしあしというのが実感で、今回の利用も客室の予約をした6ヶ月前の(休暇の)予定がずれた為に、客室のみの確保が叶わず、パッケージの販売開始時にひと頑張りしてのやむなき利用でした。
 
通常は3泊、時に4泊のスケージュールに慣れると、最長で2泊3日というパッケージプランは、気持ちのうえでもはなから『時間不足』ということで、我家が選んだのが東京ディズニーリゾートツアーガイド付きのスペシャルプラン(宿泊は東京ティズニーランドホテルのみ)した。自力で動くよりもガイド付きの方が効率がいいとの期待からです。結果として、GW 真っただ中に利用するには、これは大変価値あるプランで、期待以上に堪能出来ました。
  プラン選びの参考に、レポートをご覧ください。

                            009/06/04 

          


 まずは、以前の利用時とは総変わりしたがパッケージキッド(オリジナルグッズ)が左のイメージです。
  2006年秋から一新されたはずで、それからは(25周年バージョンの昨シーズンは別として)変わったのは、ここにきてピンバッジくらいはないかもしれませんが、現物を手に取るのは初めての我家では、それなりの感動がありました。


 日程表やパッケージキッド(各種利用券、パスポート、リゾートラインチケット等)はクリアケースに収められていました。見開きの片面は差し込み口を完全に覆うフタ付き、片面は上下に分かれたポケットつきで、ファイルの落下や紛失のリスクを軽減すべく、良く工夫された優れものデザインでした。
 新アトラクションのモンスターズ・インク“ライド&ゴーシーク”とディズニーキャラクターのペアピンバッジは、パッケージイメージのミッキーが持っている旅行鞄の同じデザインの台紙つき。
  ストラップ付きのパスポートホルダーは裏面外にポケットがひとつ、ファスナーの内側は3つに仕切られていました。パスやチケットを分けて管理できるし、出し入れもし易そうですが...ガイド紙サイズに対応したホルダーの利便性には叶わないということで、今回も我家は初期バケーションパッケージグッズの緑のガイドホルダー(右下イメージはホルダーの裏面。外付けポケットにインフォメーションガイドが収まります。内側はハスポートサイズのポケットを始め、深めのポケットやネットポケット付き)と、愛用のパスポートケースを併用しました。

 もう一つのオリジナルグッズはランチケースセットでした。
 ランチケースと....ランチのセットです。ほとんどのプランについてますが、 我家が申し込んだ東京ディズニーリゾートツアーに参加するプランには、2日目のツアーの中で、シェフミッキーでのお昼が組み込まれているので、2泊3日の日程で朝食は(当然)2回、昼食も2回付きということになりました。
 ランチケースをピンバッジの類と同様にグッズ扱いで認識していた我家では、出発間近に届いたキットを確認する段になって、ランチケースが中味とセットで,しかもシー内の指定のレストランに出向いて利用しなくてはならないことを理解して計画を見直すこととなりました。
 2日目はシェフミッキー、最終3日目はショー観賞後の時間に合わせて、カンナ東京ディズニーランドホテル)を予約していましたから、ランチケースセットは初日に消費しなくては....アフタヌーンティも吹っ飛びました。最も、ショーの観賞時間も、パッケージ申し込み時のタイムスケージュールよりも30分ほどずれていて、カンナの予約時間をショーの前に変更、朝食との間が少なくなった結果、当日はとても食べる気分になれず、昼食をキャンセルしてでショー観賞、その後にアフタヌーンティーとなり、実際に吹っ飛んだのはカンナでしたが....。
 ランチケースは文字通りケース(ストラップツプ付き) で、スーベニアカップやトレイ、あるいは以前のランチボックスのように、それ自体が使用されて提供されることはいっさいなく、セットメニューにお土産として付いてるグッズという感じです。
  クリアケースと並べてみると判り易いと思いますが、結構な大きさのケースでした。それなりに厚みも...ペタンコにもなりにくく、一人に一つ、その場で使おうという類のものでもないし...そこで頂きたくはなかった。
 そもそも到着後、リゾートライン駅にむかう途中でウェルカムセンターをのぞいたところ空いていたので、そこでホテルチェックインの手続きをすませ(客室使用16時30分以降に同意してのプレチェックイン。ホテルレセプションでも手続が始まっていますが、センターよりも受付時間は早めに閉め切られます。)PCを持参していた為、手荷物を直接東京ディズニーランドホテルに預けるべく、
リゾートラインを途中下車して.....可能な限り身軽になってシーにパークインしたわたしたちの、最初の手荷物がランチケースなのでした。
 買ったものはTシャツ1枚も持ち歩かずに、ホテル回しにしてもらってるのに、オリジナルグッズは予定外でした。
 
ケースは宿泊ホテルフロントあたりで引き換え可能にして欲しかったですね〜。
 ついでにいえば、ランチケースセットの引き換えレストランが2店ともシー内というのは、ミラコスタに宿泊してない状況では「....1カ所はランド内にしてほしいよね?」との不満も口をつきそうです。パッケージ利用でシーに入園しないゲストもいないでしょうけど、そして、我家は『食事』に関してはよほどのことがない限りはランドよりも シーを選びますけど、選択肢はあった方がありがたいという話です。

 右イメージが セットのランチ。ボリュームのあるトルティーヤとフライドポテト、マンゴープリン、飲み物はチョイスでした。シーは、充分なテーブル数を配した屋内の食事スペースが併設されているので、この種のファストフードでも落ち着いて味わえます。じっくり味わっても、ちゃんとおいしいと思える味でした!
 午後から入園のパーク内の混雑も覚悟していたほどでもなく、パッケージ特典のファストパスは使わずに済みました。
 初日の不満がのこるとすれば、ランチケースを持ち歩かされたことくらいでしょうか....。

 2日目(3日目も)の朝食はホテル内のレストランで7時10分から。
 以前とは違って、朝食時間は パッケージ申し込み時にこちらで指定するシステムになっていました。東京ディスニータンドホテルでの朝一番の7時からの予約はあいにくの満席でしたが、10分の差は店内の席のエリアが違う程度のもので、その後の行動に差が生じるものではありません。朝食後、ガイドツアーの集合時間までに一度ランドに入園、買い物の時間が取れました。ちなみにミラコスタではこの時期の朝食営業は6時30分からの受付となっていて、早い時間の予約がかなえば、宿泊者特典、開園15分前の入園も可能なスケジュールを組むことが可能となった様子です。
 東京ディズニリゾートツアー付きのスペシャルプランは宿泊は東京ディズニーランドホテル限定でしたから、迷う余地もありませんでしたが....パッケージプランのミラコスタ利用のデメリットが一つ解消されたわけで、見直し、改善がなされていることに感心させられました。

 プランのメインとなる両パークのガイドツアーは、パッケージ限定です。
 一室単位で開催されるとのことで、シーのプレミアムツアーのリゾート版のようなものですね。通常プライベートツアーのないランドもカバーしてくれるのがありがたい特別ツアーの所要時間は約7時間!
  シェフミッキー
での昼食時間も含めてなので、パーク内で過ごすのは実質、午前中1時間半強、午後が3時間少々....。モデルケースでは先にシーを回り、午後にゆっくりランドを回ってランドで解散となっていましたが、スケジュールは当日こちらの要望を取り入れて組み立てられます。
 開始時間は10時。指示通りにそれより少し前にホテル内指定の場所にでむくと、10人あまりのガイドスタッフが並んでいました。そのうちの2人が我家の担当でした。2人ということにちょっと驚きましたが、ランドシーそれぞれのスペシャリストがタッグを組んでのリゾートガイドなんですね。(ベテランさんと見習いさんではありませんでした。)

 シー開業以来、ランドで過ごす時間が極端に減った我家としては、こういう機会にはランドに時間を割きたいところでしたが、シーで開催のプリマヴェーラ(他のショー,エアンタティメントは前回までに観賞済み)への執着があって、実際には、ランドを午前中に、夕方のプリマヴェーラ開催の30分前にシーでの解散なりました。ちなみに、プリマヴェーラには特別観賞エリアが設けられていませんでしたが、ベターボジション(30分前でベストは無理)を探してくれての解散でした。

 我家の要望をもとに組まれた行程では、 アトラクションは3時間から5時間超の待ち時間があたりまえの ランドで費やせる時間は100分ほど。ガイドツアーですから急ぎ足の人の流れに乗ることなく、一目散にアトラクションをめざすでもなく、窓に書かれた文字や、ショップのショーウィンドウのディズプレイなどにも注目しながらの歩みでしたけど、ニューアトラクションの
モンスターズ・インク“ライド&ゴーシーク”はもちろん、ほぼ初めて(敷地内をかつて一回りしただけ)に等しいトゥーンタウン“観光”も楽しめました。
 ミッキーの家とミートミッキーは、「本来はファストパス対象アトラクションではないので通常は ガイドツアーでも並ばなくてはいけないのですが、今日はわたしたちはミッキーから招待をうけているので(並ばなくても)大丈夫です。」(ガイド言)とのことで、5時間半待ちの列を尻目に“招待客”として即入室。建物内もミッキーも撮影OKなんですね。並んで撮ってもらった記念写真は、有料(当然のように購入)。そのついでに、持参のカメラでも撮影してくれます。

 この日の5時間半待ちは連休ならではだと思いますが、ファストパス未導入となれば、列に並んで待つしかないのがミートミッキー招待を受けるというのは、自力ではどうにもならない(わたしたちには棚ボタの)裏ワザです。
 その“招待状”がリゾートガイドツアーに等しく組み込まれているのか、 ツアー当日のアレンジなのかはわかりません。大きな売りになるはずのミッキーからの“招待状”については、ツアー詳細でもいっさい触れられていないことを思うと、後者なのかもしれませんね。
  
 前後しますが,出発前にわたしたちはひとりづつパスポート(上イメージ)を 渡されました。
 ランド出入国、シー出入国、シェフミッキー リゾートライン等、九つのポイントでスタンプを押してもらうお楽しみ(?)もリゾートガイドツアーのオリジナルだそうです。で、余ったページには、シェフミッキーで、キャラクターのサインをもらってくださいね!....と。
 わあ!楽しみ〜!とは、さすがに.......。
  いえ、楽しくないというのではなく、ここまでのお膳だてに乗り切れない戸惑いが少々...とでもいいましょうか。
  わたしたちはもう大人になってから随分経ってしまったせいか、キャラクターに対する執着は、見かけたときにいいアングルが確保できれば写真は撮るかもしれないけど、走って追いかけて抱きつきにはいかないレベルなのです。 グッズはあれにもこれにも食指が動くし、アトラクションは刺激的だし、エンタティメントは見応えがあって、隠れミッキーを発見すれば妙な嬉しさもある。けど、我を忘れるほどじゃない。

 それでも、「サインはさぁ〜、別に欲しいと思ったことないんですけど ....。」などと言うリアクションはあり得ないという前提でコトは進むのです。スタッフを“キャスト”と呼び慣わすTDRの“舞台”はいわば参加型。ゲストにもそれなりに役付けがされているようなもですね。台本こそ渡されていないものの、テーマや演出を理解した上での協力が期待されているわけで.....ま、早い話、わたしたちも類に漏れず、5時間待ってでもミッキーに会いたい熱狂的なファンでなくてはなりません。なりきれなければ負けです。戸惑っていては、お膳立てが無駄になります。

 ....ということで、みんな(ミッキー、ミニー、ドナルド、プルートが何度も何度ももやってきます。)にサインをしてもらい、握手して、ハグして、写真を撮って...何を食べたか覚えてもいない90分を過ごしました。
 マグカップ買って、コレクタブルグラスもらっって、余計な手荷物を増やして、その後のディズニーシーで初めてコインロッカーを利用したわたしが言うのも説得力にかけるかもしれませんが、“舞台”から出て本音をいえば、次は、シェフミッキーはなくてもいいかな...。
  お膳立てがあれば拒否はしないけど、例えば90分、自由時間があればホテルの部屋に戻って休憩したいのも実感、その意味ではお昼も東京ディズニーランドホテル内レストランを利用する選択肢も欲しいですね。

 一方、パークガイドは何度利用しても面白いことが判りました。
 効率よく遊べるメリットも大きいですが、案内がなければ知らずに終わる発見やエピソードが満載で、(ディズニー・シーでは4度目となるガイドツアーでしたけど)飽きないんですね。ゴミ箱の裏や茂みに隠れた壁面の隠れミッキーとか、ラケッティが(クリッターカントリー)がホームメイドのクッキーを販売するようになった切っ掛けや、ミステリアスアイランドに中華料理店が集まっているわけとか、壁面の広告の詳細等々...今回はガイドスタッフもペアならではの心強さもあったのでしょうか...“エクセレント”でした!

 例えば、右イメージ。
 メディテレーニアンハーバーとアメリカンウォーターフロントの境にある建物の壁面に描かれた公告の話。
 この時代は壁に公告を描くことが流行ったらしいとか、忠実に再現してという説明ではなくて.....「あ、この兄弟のこと、ご存知ですか?」から始まりました。
 肖像画の兄弟はザンビーニブラザーズだそうでで、「オリーブオイルをアメリカに輸出して大成功した有名人なんですが、聞いたことないですか?」と再度問われて、わたしたちはしばし考えましたね。聞いたことがあるような...でも似たようなイントネーションの名前も多いし...やっぱり知らない。
 兄弟がオリーブオイルを伝えたから、アメリカでもおいしいイタリア料理が食べられるようになったということで、感謝されてるんですよ、と話が進んだところで、主人が突然に思い起こしました。
 ザンビーニブラザーズって、ハーバーにあるレストランの 名前ではありませんか。我家が大好きなごぼうのフリットがある店です。 リガトーニもおいしい店です。
 「そうそう。行ったことありますか? あの店はこの兄弟が ワイナリーを改装してつくったんです。おいしいですよね? やっぱりオリーブオイルがいいんでしょうね。アメリカではこの広告のように、オリーブオイルのザンビーニとしてよく知られてるんですよ〜。」ということで、壁面広告画に関するガイドはおしまいです。
 “...という設定です。”の類の締めくくりはありません。
 ヴェッキオ橋のように実在しているのか、ミッキランジェロのようにモデルが存在しているのか、それともTDRだけで語り継がれるマニアックなエピソードなのか、追究するのは無粋ですね。
 ただ、今度、ザンビーニブラザーズレストランでごぼうのフリッタをつまむ時には、遠く(?)アメリカンウォーターフロントにある広告画を思い出す...それだけで十分愉快ではありませんか。
  効率のよさを期待して選んだバケーションパッケージでしたが、新鮮な面白さがありました。
 
  最終日に観賞のショーはトゥモローランドのショーベースでワンマンズドリームU、何度か見た演目で、例えばシーズン限定のキャッスルショーの観賞特典ほどのありがたみはありませんでしたが、次回上演を待っているゲストの列まで出来ている混雑状況が、ありがたみを上乗せしてくれたような気がします。

 難をいえば、パッケージ、特にスペシャルプランはあれこれてんこ盛りで......忙しさがお得感に比例するような部分もあるので、一概に難とはいえませんが、移動に時間がかかる我家などは、2泊3日でも朝から晩まで使えるのは1日だけですから、やっはりいそがしい。
  “息切れ”を感じます。

 なんとかなるものなら、パッケージと抱き合わせで客室のみの追加(もちろん、客室移動なし)が出来るのが理想ですね。
 そしたら、今は除外している1泊2日のプランも選択肢に加わって、また、利用の機会も増えそうです。

               09/06/04