リピートしたいけど...どする?の
      三度目利用阿讃琴南
ときめき控えめで...次はどうする?の
    初利用坂のホテル京都

 10月下旬、阿讃琴南と、坂のホテル京都に宿泊してきました。

 利用3回目となる阿讃琴南での宿泊は、初利用で感激したTOMOKOさんと迷いなく決めていた計画で、予約はGoToトラベル情報提供以前の6月。実はGoToの恩恵をうけられそうだということで、阿讃琴南の翌日は京都駅直結のホテルから食事付の坂のホテル京都に予定を変更しました。阿讃琴南の公式サイトに貼られていたリンク先から誘導されて縁をえたグループホテルです。 

 どちらの宿泊施設に対しても、たとえば口コミサイト等でを求められたなら、わたしは 良い評価をつけると思います。機能的で心地よい客室にも、品良くアレンジされた料理にも、阿讃琴南の初利用時に抱いた好印象は持続しています。
 ただ、印象の良さが愛着(わやがでは執着ともいう)に即決するかといえば、やはり意識するかしないかはともかく、乗り越える壁があるんですよね。
 当サイトに以前からお付き合いくださっている方には、わかりやすい例えが、かのアルファリゾートトマム....。
 泊まって遊べるスキー場くらいつもりでいったら、よかった...。翌年利用したらさらによかった...。もはや他リゾートと比較するステップも省いて取り込まれた20数年、健気に動く一人乗りのスローなリフトには開発時の苦労を思い、価格が下げられ劣化した朝食には呆れつつもひと昔前のグレードを懐かしみ、折り合いをつけながら『行かない』という発想を封印した時代があります。いつか定着していた愛着を共に育て、後期はサポートしてくれたスタッフのおかげで、執着が醒めることなく時が過ぎたのは今更の話ですが....高評価でありながら、阿讃琴南と坂のホテル京都については、他と比較検討の範疇にある程度には、わたしはまだ醒めていることを自覚しました。

 昨年10月の感激の勢いのまま、5月に予約していた琴平花壇をキャンセルして阿讃琴南の利用を決め、同行したわたその両親も気に入った様子だったので、来年5月の予約もすでに完了してはいます。とはいえ、掛け値無しの高齢者たる父母にとっては、送迎社のステップの高さ、エレベータを降りたあと(客室に向かう廊下に)にある短い階段など、気合いが必要な箇所が、今後の利用のネックになりそうです。
(下イメージはDタイプ客室のウッドテラス。室内からの出入り口に階段あり。履物は危ないので、父母も私たちも素足で利用)
 送迎バスを利用せず、タクシーを使う、あるいは廊下に段差のない2階の客室を利用するなど、非バリアフリーに対して自衛策はあります。でも里山の景観に抱かれるに開放感や澄んだ空気の心地よさは2階では半減で、前回は段差のない2 階の客室を利用した父母も、多くの時間を私たちの部屋のテラスで過ごしましたから、動けるうちは、Dタイプは外せない気がします。
 今回10月、TOMOKOさんとの利用でDタイプの客室予約した際、景色も5月とは違うだろうからと父母を誘い、同じ3階のFタイプを父母ように予約しました。部屋の行き来に負担のないメリットの方が、食事時に廊下の階段を上り下りするデメリットを上回っているとの判断でした。
 Fタイプの、露天風呂もウッドテラスも開放的で快適な部屋だったと思いますが、 それでも、食事の前後等で、父母はわたしたちの部屋に立ち寄りテラスでくつろいでいました。

 客室の位置の関係で、Dタイプ、テラスからの視界が一番ひろがってるんですよね。
 手すりがあればいいのに...と、上り下りの度に一言言いたくなる段差がなんとかなる間の癒しの空間です。なんとかならなくなったときには....2階の部屋を、という予定が、今はありません。好印象が愛着(執着ともいう)に昇華していない現状では、段差が本気の負担になったら、どうする?(利用をあきらめる?)という話です。ステップの高い送迎車も、踏み台一つあれば問題は軽減されるのに、台の準備はない...。父母の世代は、対象枠からはみ出ているのかもしれません。でも、やがてはわたしたちにも関わってくるリスクなんですよね。
 
 実は今回、3回目にしてはじめて、手荷物を自分たちで運びました。
 父は小さいボストン一ひとつ、母はバッグひとつでしたけど、TOMOKOさんとわたしは機内持ち込みサイズのキャリー。前回も前々回も手荷物はひとまとめにしてカートに乗せられ、スタッフが部屋まで(エレベータを降りたところからは人力で)運んでくれましたが、今回は『おまとめ作業』なく、館内では自分たちで携行しました。コロナ対応は前回もですが、GoToトラベルへの参加にさいして、スタッフがゲストの手荷物に触れない方針がでたのかもしれません。(送迎車のドライバーは、手荷物の積み下ろし等、引き受けてくれましたし、館内に入るまではキャリーはスタッフにおまかせだったんですが...??)

 記憶を手繰るかぎり、同時期にチェックインしていた他のゲストも自分のものは自分で運ばれていたので、わたしたちの担当スタッフが気が利かなかったという話ではないのでしょう。でも、昨今キャリーを持ち上げて運ぶ必要にせまられることがなくなりましたから、数段の階段でも、こちらは“よっこらしょ”の実感を得ました。先にある部屋の快適さを知っていてこそ“気にしないふりして進もう”つきの“よっこらしょ”ですが、早晩、気になるポイントになってしまうかもしれません。
 
 ただ、夕食時に席に着いた直後、スタッフが母に座布団を持ってきてくれました。様子を見ていて、座面を少し高くした方が、母には食事がしやすいのでは...との気遣いでした。
 同じ時期の利用ですから食事の内容は想定内で、TOMOKOさんもわたしも昨年のような感激が薄れる状況で、スタッフ力(愛着への)ポイント一つという、ありがたいアクションだったと思いますが、ソーシャル・デスタンス必須が唱えられる中、スタッフの言動はおおむね控えめになっていて、愛着のエネルギーになるインパクトはおあづけ状態です。

  満足度は高値安定でかわらず、感動は落ち着きを見せて主張せず、愛着未成熟で、次(予約済み)の次はどうする?という迷いも...否定できない気がしています。


 一方、グループホテルゆえ、大外れはないだろうとの安心感で利用に踏み切った坂のホテル京都....。
 (上イメージ。1階客室の天風呂付
と、そこから見上げた景観。 二つのベッドの手前にソファあり)

  観光地らしく、スタッフはゲスト対応に慣れている印象でした。ホテルを一歩入った時から帰りにタクシーにのるまでの間、キャリーを自分たちで運んだのはチェックアウト時に部屋から出る時だけでしたし(スタッフの動きが素早い)、また夕食時には、席に着いてすぐ、サービススタッフの一人から、担当の**ですと、ネームプレートを示しながらのご挨拶がありました。改めてのご挨拶からの夕食スタートはきめられた手順のようで、担当の**さんとの相性しだいでは感動を飛び越えて愛着が芽生えるかもしれない2時間ですが...あいにくのご時世ゆえか、サービス(感じはいい)の合間に関係構築のとっかかりたる無駄話に盛り上がるということもありませんで、せっかくご挨拶いただいても、スタッフとの間で印象に残るひとときは生まれませんでした。
 
 料理は、前日(阿讃琴南)との変化をつけるべく和食懐石ではなくしゃぶしゃぶコースを選択。他にすき焼き、湯豆腐鍋等メインに変化のあるプランがあるのは、連泊や短期間でのリピートには、ポイントアップ要素です。

(右イメージはしゃぶしゃぶコースの炊き合わせとむしもの。銀杏茶碗蒸しの上にあるのは刃元海老芋のコロッケ。エビの下は鴨饅頭と萩麩。)

 でも、客室、露天風呂の環境、景観も、阿讃琴南あとということで.....。
 グループホテルゆえ、基本的な部分が同じなので、客室はコンパクトで、価格は高く、視界は閉鎖的(隠れや風情の静かさを愛でるには適しています)な坂のホテル京都 に対してときめく要素は...。京都の宿とおもえば、コストパフォーマンスも高いし、もっと感激すべきところなのですが、いわゆる初ものへの驚きもない(代わりに大外れはないという安心感)だろうことも承知済みでの利用でしたから、よくも悪くも予想通りというところでしょうか。

 朝のお散歩マップに清水寺や八坂神社が紹介されているロケーションで、観光を合わせての利用だと、利便性と落ち着きの空間が評価されるのかもしれません。 宿泊を主の目的にするには、わたし達にはときめき不足で、次回の予約は未定のままです。

 満足すること大前提の宿に対するときめき不足...贅沢な課題ですね。

                                    20/11/01 

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