渡航環境未だ不安定...なので、とりあえず Go TO

   国内近場の温泉旅館回帰録 その3

2週間の予定が、ホテルに一泊で切り上げとなったスペイン観光旅行...仕切り直しで来年のお楽しみになるはずが、再燃を繰り返すコロナ騒動を横において、海外旅行の計画を立てられるほどには楽観者でもない我が家。
 とりあえずは、この際GoToしとく?という話になったのが2020年10月、スペインまでの道のりはまだしばらくは見えないことへの悟りとともに浮上した近場の温泉旅館への興味。
 遅ればせながらのGoToトラベルキャンペーン参加計画だったので、 狭き門をこじ開けるようにして、いくつか予約っを完了しました。テーマは『身近のくつろぎ・日常への刺激』。宿泊が目的ですから、快適に過ごすために占有露天風呂付きベッド仕様の寝室に居室スペース有りの客室を条件に、選択しました。


ふふ京都(能勢アートレイク温泉 2022年2月下旬)

 もともと利用をするつもりだったのはザ・シロヤマテラス津山別邸、お値段手頃で、ゲストルームの使用感安定のニューアワジグループにお宿でした。同行はTomokoさん。2 月上旬の予約でしたから、まあ、GoToトラベルキャンペーンの再開は期待せず、調整がつく日程を優先しての2連泊でした。

 が、その日程が、ガラガラと崩れていくわけで、予約日を変更したり、連泊を諦めたり、双方抱える諸事情は割愛しますが、結果として2月27日、日曜日に1泊となりました。1拍となると...津山は無駄に遠い、けど、宿泊だけならどうせチェックインは15時からだしなどと言っていたところに急浮上したのが、ふふ京都でした。

 なんだか、我も我もと(いうように思えた)まんえん防止法の発出要請がつづくなかで、要請しないで頑張っている奈良に行こう!と、奈良県の宿のキーワードで最初に登場したのがふふ奈良でした。価格順表示ではありませんでしたけど、行こう!の勢いがちょっと萎えそうなインパクトのあるお値段でした。その系列で目に止まったのがふふ京都。ロケーションは申し分なしで、勢いに乗っかれる価格の部屋もあったので、シロヤマテラスからふふに乗り換える事になりました。(奈良に行こう!は一旦休止)

 大浴場やラウンジ等の設備はない、小規模な宿泊施設のエントランスが上イメージ左側。
  スタッフによって敷地内に誘導されたタクシーから降りた時には(扉も開いて、スタッフも数人出てきていて)気がつきませんでしたけど、内部の様子が全く窺えない仕様には、あとになって驚きました。
  館内はシンプルでスッキリの印象。いわゆるフロントデスクの類はなく、チェックイン、チェックアウトの手続きはラウンジにて、でした。ただ、点在するソファや椅子テーブルは『その為』で、カフェ等の機能は有していません。ショップも、壁に設置された棚にグッズが並べられている規模で、客室外でではレストランでの食事のほか『過ごす場所』はないと思った方が良さそうです。
 黒基調の廊下は照明も絞られていて、落ち着いたいい雰囲気と感じるゲストもいるのでしょうけど、なにぶんコンパクトな空間なので、箱の中に押し込まれたような窮屈な感じが先になって、私たちの本音ではいいとは言いにくかったです。

 
  客室はゆとりがあって。使い勝手もよかったです。
 やはり、照明が落ち着きすぎていて(なんとなく薄暗い)、馴染むまで若干のストレスがありました。(雰囲気よりも明るさがありがたい年になっちゃってるんですね。)
 
 上イメージの右側、奥のベッドの足元、ガラスの向こう側がバスルームというレイアウトです。 テレビが置かれた壁の向こうが洗面所、ですね。バスルームの窓は障子、ロールスクリーン(スイッチで自動)、網戸、ガラス窓、簾(手動)連子格子の5重仕様で、開放感はありませんが、洗い場と一体になったバスルームの外気調整という点では優れた作りだと感じました。
 露天風呂ではなく、準露天でもなく、展望風呂とも言えない造りで、和風にこだわったホテルの一部屋と言えば、わかりやすいかもしれません。靴を脱いで過ごす快適さ、窓が開く造り、広いベッドとゆったりとくつろげるリビングエリア... バルコニーやウッドテラスはありませんが、室内環境はほぼほぼ申し分なかったです。
 ほぼ...というのは、鉄瓶でお湯を沸かす為のIHのコンロ(上イメージ右から2枚目)が、動かせないんですね〜(当たり前でしょうけど)。 四角くて、角が、凶器になりそうだし、使うにしてもごく短時間なのに、結構なスペースを占有していて邪魔でした。
 一方、控えめにあって重宝したのが、玄関に設置されていた収納ボックス(イメージ左)でした。


 緑の線で囲った部分が手前に開いて、使用したタオルやカップ類を収納できるようになっています。で、横のボタンを推しておくと、スタッフが廊下側から扉を開けて、回収していくという、よく工夫されたシステムです。コロナ禍での開業で、導入された非接触型システムというよりは、外国人観光客対応だったのじゃないかとは考えますが、この時代、『強み』になりそうですね。
  1泊でしたし、利用の予定はなかったのですけど、使用したグラスと、バスタオルが邪魔なのでボックスに入れておけばいいんだと考え、その後どうなるのかとボタンを押してしまいました。少し経って、押したボタンのライトが消えていることに気がつきボックスを開けてみると、使用済みアイテムはもちろん回収、かわって、同じだけ、新しいアイテムが中で鎮座してました。リクエストは客室備え付けのiPadで、(あるいは電話でも)という話でしたけど、使用済み回収品は、新たなものと交換されるようでした。バスタオルも最初からひとり2枚づつ用意されていましたし、カップ類も余分にあって新たに必要という状況ではありませんでしたけど、使用したものに替えて新しいものが届くと...いいですね!

 環境に配慮すれば、いいですね!ではよくないのでしょうけど、お風呂、入るたびに乾いた新しいバスタオルを使うことができる(交換し放題)快適さは、たまの贅沢!
  地球環境より、ひとときの快適さを優先したくなる非日常にあって、気兼ねなく、遠慮なく、リネンの追加が叶うシステムは、素直に喜びましょう!

 夕食はレストランで。
 朝食は、部屋でいただくこともできるようで、チェックイン時に希望を聞かれましたが、部屋の様子をみる前だったことに加え、レストランでは食後に珈琲の提供があるといわれ、朝もレストランにて、にしました。
 (今回の客室の家具は、ソファに合わせたローテーブルだったので、 レストラン食で正解だったと思いま)

 上が夕食、下が朝食のイメーJい(写せてないものもあり)です。
 もとより期待値が高かったので、 我を忘れて大興奮なんてことにはなりませんでしたけど、美味しそうな料理が、実際にやっぱりおいしくて、高い期待値を裏切られることなく、終始、楽しみました。
 造りでは、マグロには醤油の煮こごり添え、ふぐは炭火でかるくあぶってなど、変化球仕込みで印象づっ蹴られました。如月の献立とのことだったので、月が変わった3月に内容が変わるのかと公式サイトをチェックしたところ、3月上旬の時点で変更なく、現在は3月15日頃からの献立が案内されています。月替わりというほどかわらないかもしれませんが、季節がわりよりは、バリエーションがありそうですね。
 今になって、すぎた如月の献立を逐一紹介しても... 特筆すべきが、ごぼうのスープの茶碗(八寸左上)我が家好みの根菜素材のクリームスープの風味、なめらか?な口当たりのあとに、主張してくるざらつきのある食感、絶妙でした。大当たりの一品です。現在の献立の中にも、もちろん大当たりものはあるのでしょうけど、『ごぼうのスープ〜』を献立に見つけたら、宿の予約をしてしましそうです。

 朝食の極め付けが、お味噌汁。
 おけ仕立てのおかずはどれもご飯によくあって、小鉢の銀だら(西京味噌付焼き)は脂がのって、ホロホロ、出汁巻玉子は王道のだし味で、これだけでも十分なところに、お味噌汁です。具材たっぷりの白味噌仕立て、バター風味の、これは、初めての味でした。結構バターが効いていて、独特の甘みと香りは、お味噌汁とは別物の料理に押し上げてました。
お味噌汁と思っては頂かない方が無難な、パンチのある椀ものです。朝ごはんを強烈に印象付ける、スペシャリテですね。
 お味噌汁は、お腹も膨れるので、飲みきることはほとんどないんですけど、これは、おかわりは?と聞かれれば、無理してでももう少しいただいておこうと思えるほどハマりました。
(聞かれなかったので、無理せずおわりましたけど...。) 美味しかったです!

 チェックアウトは11時。
チェックイン時とは違うエリアに案内されて、支払いも座っての手続きでした。朝食時に出発の予定時間、また荷物のピックアップ時間、タクシー手配の有無、手配の時間等の打ち合わせがあり、いたってスムーズでした。
  もっと明かりを!との欲求はくすぶりますけど、連泊でかつ部屋で過ごす時間が長くなるというのでない限りは、折り合いも容易な環境、いい宿だと感じます。

                                       22/03/20 

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 4月中旬にふふ京都に宿泊してきました。

 2月下旬の初利用後、ご飯が美味しかったというわたしの『偵察報告』をうけ、食べに行こうかとすすんだ計画です。

 4月からGo Toのブロック割が始まるとか、その後に全国GoTo再開とか 予定は発表されていましたが、もうね、当てにしない方がいいということは学習すみで、やっぱり、『4月下旬の大阪府民の京都宿泊』には、Go Toは乗っかってくれませんでした。
 もしかしたら割引があるかも...の環境下で宿泊の予約を促されている流れに乗っちゃってる気がしないでもありませんが、深く考えるのは、なしにしましょう。
 利用した客室は、2月とカテゴリーが異なります。 
 公式の案内によれば10uほど広く、1万円ほど高い設定ですが、早割30プランを利用すると2月(早割の利用なし)とさほどの価格差もなくなるので、ちょっと広めに傾きました。

 ちなみに、なぜだか(選択した客室より)1u狭くなる客室では(同プランで)2万円を超える(高くなる)んですね。 広さではない、何か!がちがうんでしょうけど、公式の情報でハッキリとは読み取れません。(間取り図もありませんしね。)無難にいきましょう。

 10u分の違いが明らかだったのは上がり口とトイレと浴室で、 室内の広がりは、微妙でした。
 十分に広いんでしょうけど、ソファの位置が..一体型で動かしようもないので、二人横並びで、座ればテレビに向かいあうというわけで、鉄瓶で沸かしたお湯でお茶を入れて...と言ってもテーブルはちいさいし、正面(テレビ)向いて...なので、シーティングエリアは2月の部屋のレイアウトの方が、寛げました。
 ただ、部屋全体が、どこにいても暗さは気にならず、快適でした。昼間はもちろん大きな窓のおかげとも言えますが、陽が落ちてからの照明頼りになっても、明るい部屋という感じは変わらずです。
 窓は真ん中のガラスは動きませんが、両側は押し開けて外気を取り込むことができます。ちゃんと網戸もついていました。

 同じカテゴリーでもレイアウトが同じというわけではないので、10uの差が際立つ部屋もあるかもしれません。利用した客室にかぎって言えば、ゆとりの水回りはよかったです。
 室内側にあるカウンター(冷蔵庫、IH湯沸かし、食器収納店、引き出し等 上イメージ右 ソファの奥) と壁を挟んで背中合わせに洗面台。部屋との動線は360°引き戸で完全な仕切りが可能なレイアウトです。

 クローゼット、引き出しやカウンター(上下イメージ中央参照)は、2月に利用した部屋では部屋側にあった設備ですが、今回のレイアウトの方が使いやすかったです。
 中身を出すまでの間、とりあえずカートを置いてますが、カートはクローゼットの中にしまえます。奥行きもある広いカウンターは、物置き台として重宝しました。
 使用済みリネンはボックスに置いてボタンを押しておけば新しい物にとりかわってます(下イメージ左)けど、使いかけのアイテムや着替えだけではなく、我が家はシャンプーやボディローション、ヘアクリームなどもも愛用品を持参しますから、シンクまわりにはじゃまだけど、すぐ手の届くところに置きたいものって、割とあるんですよね。

 一方、ベッド、リビングエリアにゲストが使える引き出しの類はありません。
 カウンター下の引き出しも片方はセーフティボックスでうまってるので、 実際には引き出し収納は一か所だけ。
 ホテルなら標準仕様のライテイングデスクがないので、小物をおける浅い引き出しや、どこでも持ち運べる椅子が不足しているんですね。我が家では昨年からバレットトレーを『お泊まりアイテム』に追加して、浅い引き出しの代用にしていますが、椅子は...持参で対応はできません。

  動かせる椅子一つ(欲を言えば、もう少し広めにテーブルと)あれば、室内環境の不足部分を補って快適さが増すと思うんですが(同じカテゴリーで)、椅子がある部屋もあるのかもしれません。
 公式サイトで各部屋の間取り図紹介があるといいんですけどね。

 夕食のメニューは、3月15からの内容が、一ヶ月を待たずに、4月7日以降変更になっていました。
 造りには炙っていただくアイテムがあり(炭遊び)、黒毛和牛の炭火焼きは、メニューが変わっても、定番として変わらない部分の様子です。
  前回とは素材、あるいは下味が違いますから、いえ、たとえ同じであったとしても美味しさへの満足度は変わりません。
 ただ、肉は炭焼きで、大鉢で見せられてから取り分けて提供される、炊き込みご飯も仕上がりを見せられてから...と、わかって座ってますから、 『感動』の波は、穏やかでした。
 基本コースの他に、例えば筍つくしや鱧つくし、つくさないまでもテーマに特化したコースが用意されれば...と、期待したくなります。

                                     22/04/30 

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ふふ奈良(朱雀の湯 2022年6月中旬)

 世の中が、緊急事態宣言だの蔓延防止対策の発出要請だのと、騒がしかった時期に、奈良県は、効果に懐疑的で行動制限の発出要請を行っていなかったので、「奈良に行こう!」と思い立ったものの、価格で先制パンチ!的な状況になって、少し、冷静になって考えようと...。その前に、奈良よりもお財布に優しい(と思た)ふふ京都に『現地偵察入り』したのは既出レポートですが、偵察の結果、ふふ奈良への興味が増しました。
 ご飯は多分、京都と同様においしいだろう...。部屋は、京都よりもかなり広い(と言うか、70u以上の部屋しかない)し、お風呂が、ちゃんと露天風呂、ウッドテラスもあるし、公式サイトを見る限りは、開放感もありそうだし、冷静になれば、そりゃ、京都よりも高いのは仕方がないよねと言う話になりました。いちおうね、飛びつくことは控えて、迷った結果、やっぱり「奈良へ行こう!」と決めたのが4月24日。ふふ京都の感動をひきづりながらのいざ、予約でした。
  客室は 、スタイリッシュ、コンフォート、プレシシャス、プレミアムコーナー、ラグジュアリーのカテゴリーで、プレシャス、プレミアムは3名、ラグジュアリーは4名宿泊に対応できる様子です。
 2名宿泊対応の スタイリッシュ、コンフォートでも 70u超のですから、十分なのですけど、あいにく...空きがなくプレシャススイートで手を打ちました。
  と言うのも、公式サイトでじっくり検討してみると、「奈良へ行こう!」の勢いを削がれる原因となったお値段が...ちがってたんですね。何を見たとかは確定できませんが、あるいは、2名一室利用のプラン価格を1名分と勘違いしたのかもしれません。
 つまりは予想に反して(30日前予約の割引プランもあり)ふふ京都と価格帯は大差なく、客室は大幅に広いと言う...
プレシャススイートも満室ならプレミアムコーナースイートでもいいかもとの勢いが加速するくらいに、(客室の広さの割には)手頃だったんですね。加えて、30日前早割プランを予約して数日後、運営会社からお得なプランや割引クーポンなどがダイレクトメールでとどきまして、プレミアムメンバープランなるプランに変更しての初ふふ奈良でした。

 利用したフレシャススイートの客室が上イメージ。
 公式での紹介は78uで、確かに広いです。イメージ左の正面が玄関、トイレと不用品の回収(またはリクエストアイテムの受け取り)のボックスは玄関エリアにあります。リビングエリアは部屋に入って右手(左から2枚目)ベッドエリアとのしきりはないワンプルームタイプです。...で期待通りのゆとりの部屋、ですが、やはり、薄暗い印象でした。部屋が縦に長く、開口部の先のウッドテラスの幅もあるので、自然光はそれほど...ですから、リビングエリアのあかりはもうひとこえ!の方が、我が家はありがたかったです。慣れもあるのか、夜になるとあれ?照明あかるくなった?と感じたりもしたので、許容の範疇なのかもしれませんが、スイッチ周りの表示は判読しにくく、スマホで撮影して、拡大、確認しました。高齢者です!

 各客室、仕様は異なるとのことで、公式サイトでも客室イメージは多く紹介されています。
 紹介画像にいつわりはありませんが、画像の印象ほど、実態は明るくない(部屋もある)と折り込みすみなら、ハズレ感は回避できます。
 サイドテーブルがもう一回り大きいか、ベッドボードの幅があるかだったら...など、で、あったらもっとよかったのにと言う部分はありますけど、客室は『期待通り』でした。

 上イメージは水周り。ベッド足元のガラス張りコーナーが、床暖仕様の洗面コーナー。隣にシャワーブースで、外がお風呂。お風呂とウッドテラスの間を仕切るものはありません。テラス(露天風呂)への出入りは洗面所、シャワーブス経由か、ベッドルーム内から直接のルート。上イメージ真ん中は、ガラス戸を開けて網戸を引いた状態で室内側から撮影したものです。『新築』開業の強みでしょうね。水周りのレイアウトは完璧でした。

 ただ..「いいじゃん。そのくらい、」とはいえない難点が、下メージ。
 いわゆるロビーフロアの外は、外。客室の玄関は外に面してます。 足元はきちんと整備されているので、暴風雨でもなければ、問題視するほどの造りではないでしょうけど、少々離れているレストランへのアプローチが、問題でした。
 実は、ふふ奈良に対して、目にした『よくないコメント』の中で、レストランが離れていることは指摘されていました。距離100メートルほど、階段があるとのことでしたけど、レストランまでエリア内循環バスで移動もしてきた経験からすれば、そのくらいの距離...と思ったわけです。エントランスの前はすぐ一般道なんてことより、100メートル動いても敷地の中の方が、面白そうぐらいの気分でした。(甘かったです。)


 で、レストランへのスタート地点が上イメージ左から2枚目。
 階段が、思っていたより急でした。下り切った先は庭園で、レストランは庭園を突っ切った先なんですが、庭園の中の道が石の階段...続いてました。幅が広く、また一段ごとの高さもそれなりの、『軽快には歩けない』階段が、ハード。そりゃ、不評の口コミのネタになるわと、ブツクサ言いながらの苦行は、美味しいご飯でむくわれましたが、庭園の風情を感じる余裕なしの、体力低下が、我ながら情けなかったです。

 
  元々はとある財閥の当主の別荘跡、建物は新築でも庭園は残したのかと理解してたら、庭園や、茶室は奈良県が管理運営しているとの記事を見ました。
 奈良公園  揄伽山園地(旧山口氏南都別邸庭園)内にふふ奈良の施設があると言う位置付けみたいです。園内に宿泊施設や食事どころもあると記載されている庭園リーフレットには、見どころの一つに『起伏を活かした飛び石、石階段、石橋など様々な園路を伝いながら、竹や樹木の中、高低差のある敷地をゆったりと回遊できる』とあります。
 アピールポイントですらある高低差や石階段、レストラン目的のゲストに非難されるのは不本意かもしれませんね。
 庭園を楽しみながら食事処へ、のゆとりをもって臨みたい設と知れば、苦行も良き経験と思えるかも知れません。

 とはいえ、翌朝は雨。
 庭園スタート地点手前にちゃんと傘は用意されていましたが、傘を片手に石階段は..と外を回るつもりで、わたしたちはエントランスに向かいました。ふふ奈良は宿泊棟から庭園を挟んでレストランまでグルリと塀でかこまれていて、塀の横の歩道はレストランに向かってはゆるい下坂、石階段よりも歩きやすいんですよね。
 借りた傘を持ってロビーに向かうと、レストランまでの送迎を前提にスタッフが待機していました。
 (庭園内は)足元がわるいので、(塀の)外を歩いて行くというと、坂道も濡れているのでと車を勧められました。
 ありがたい話で、断る理由もなく、素直に送迎車に乗り込みましたが、レストランに到着すればしたで、スタッフが傘を差しかけて出迎えで、雨対応完璧でした。

 ただ、食事をしながら庭園をながめてると、 石の階段を傘をさして下りてくるゲストがひと組、またひと組とつづくのが、気になりました。
 朝の庭園散策を楽しみながらならいいのですけど、送迎車の準備がなされていることを知った上での行動なのかと...。
 どこかの口コミで、送迎の準備はあるらしいとは読んだ気がしますが、(チェックイン時に)スタッフからその種の案内はありませんでした。
  レストランへの行き方の案内の際も、例えば、道中の階段が急なのでとか、距離があるのでとか、車での送迎もできますが...とかの話があれば、『苦行』の印象もずいぶん違うと思うんですが...外を回ろうと、エントランスから出るつもりで行ったら送迎車が待っていた..ラッキーで収めちゃいけませんよね。 エントランスに向かわなければ、送迎サービスを知らずに終わったゲストも少なくないんじゃないかと推すと、残念な気がします。
 満室で30室。朝からの雨。各ゲストの朝食食事時間はすでに決まっている状況。
 傘の準備をするのは決められた手順だと察しますが、各客室に送迎の希望を問い合わせる一手間、あれば、よかったのに...ね. 。
 
 朝食の終盤、スタッフがチェックアウトの時間の予定や、荷物ピックアップ、タクシー手配のなど 必要かどうかなど確認がありましたが、その時に、『本館までの送迎』についての希望も問われました。
 雨も上がっていたので、外を回って歩いて戻る(ゆるい上り坂)ことにしましたが、昨晩夕食時には聞かれなかったことです。車で送られてきたから戻りはどうします?の気遣いなのでしょうけど、行き届いたサービスが広く浸透していない様子がもったいないです。
 我が家には気分のいい朝の始まりでしたが、雨の庭園内足元を気にしながら到着したら他の客が車で送ってもらっていた(レストランエントランスは同じ)となれば、『なんで?』とのモヤモヤ感を引きずりそうじゃありませんか。

 チェックイン時に、夕食、朝食の時間をきめるわけで、その時に離れたレストランまでの送迎の案内を...と言うのは、
安易な意見でしょうか? 雨風だけでなく、夕食後は暗い夜道ですし、お酒がすぎて、足元が..と言う時もあるでしょうし、暑さ、寒さが不快に感じる季節もあります。
 送迎が基本で、庭園を歩いて行くこともできると言う案内のほうが、スマートな気がしてなりません。 ラッキーにも 送迎サービスを利用させてもらって、我が家にとっては、部屋よし、食事よし、スタッフよしで、不足のない宿でしたけど、批判的な口コミもちょっと理解できてしまうのが、ほんと、もったいないの一言です。

 料理のイメージは鉄板焼きコースでいただいた一部。
 長い鉄板カウンターに横並び席でしたが、他のお客との間にはしきりがあり、 隣席の姿は見えない環境。一組にシェフ一人が専任対応と言う贅沢な布陣。我が家に限らず、それぞれに担当シェフとの雑談もたのんんでの良き食環境に、満足度も高い様子が伺えました。
 朝食は小鉢少量盛り数種のおかずと、焼きたての魚、具沢山お味噌汁等 。内容は時期により変化すると思いますが、パターンは、公式で紹介事項なので、イメージ添付は不要と考えます。

                                     22/06/17 

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