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                 オ−ストリッチのポシェット


 04/12/09

 
 
 忙しい旅程の中でも、やっぱりはずせないのが「お買い物」。
 
 「ま、いいか。」というわけにはいかない義理のお土産には、結構時間をとられるも のの手許には残らないし、土地の名物や旅の記念品は、時とともに、捨てられないけど少々置き場所に困るものに変わってしまうことがありますね。

 自分用のお土産は、何年経っても愛着が薄れず、目にする度にそれと出会った町や店のこと思い出せるようなものなのが一番! そして、その出合いが、新たなおつき合いのきっかけになったりすると、観光で通り過ぎただけの町が、特別な場所になります。
 観る、だけでなく、ちょっと係わりを持ちたくなるような、そんなお土産を紹介したくなりました。

  このページはいわば、わたしの自己満足の「お買い物リスト」のようなものですが、旅行の予定がある方は、覚えておいて損はないものだと思いますし、メールオーダーが可能なものも少なくありません。

 ただ、ごく最近に訪れた店でも、連絡先が今後も変わらないという保証はなく、常に正しい情報を更新していける自信がないので、細かな住所や電話番号の明記は避けました。興味をお持ちになった方はJUNまでメールで問い合わせて下さい。
 現在、メ−ルオ−ダ−等でおつき合いしている店に関しては、正確な連絡先と、必要ならば注文方法を、旅先で訪れた限りの店は、その時の情報をお知らせできると思います。

                        
               

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ビアンキ・エ・ナルディ【Bianchi e Nardi】のオーストリッチバッグ(その後の状況編)

 2004年6月初旬、わたしはビアンキ・エ・ナルディにメールでコンタクトをとりました。
 引っ越しを控えていた昨年はトラブル回避のためにオーダーを見合わせたので(商品の仕上がりを待ってるうちに住所が変わったりしたら、大変!)1年数ヶ月振りのコンタクトでした。
 もしかしたら、新しいデザインができてるかも...という期待と、一昨年の時点で唯一のスモールバッグとなっていた型が、廃盤になってやしないかという不安が半々でしたが、新型もないかわりに、従来の品番も継続はされていました。デザインはひとつとなると、後は色を決めるだけです。何色がいいのか?という先方からの問い合わせに対して、わたしは候補色を3つ伝えました。(Tomokoさんの注文代行も引き受けてましたが、彼女はオレンジ系でおまかせ)色の名称が多種多様なので、候補に近い色を店のスタッフが見繕って,見本のファイルを送ってくれるのが、前回までの段取りでした。
 ここまででほぼ1ヶ月が経過...。メールの送受信に問題が発生しなかったと言う保証もないので、ファクスも送信、色見本のイメージがないなら、注文可能な色の名称を知らせてくれるように依頼したところ、週末に見本を送ると言う返事。そして、その翌日には『 COMPLETE ADDRESS 』を教えろというリクエスト....。察するにこの場合のアドレスは住所なのでしょうけど、住所も電話番号もメールには常に記載してるんだけど...確かにJAPANは抜けてたけど...なんなんだろうなあ...と思いつつJAPANつきの住所をあらためて知らせると、ほどなく(でも、7月12日に)色見本が郵送されてきました。それが右上のイメージです。
  数年前に店で見せられたのと同じものです。それぞれの裏面には名称が貼付けられています。現物はメールで転送されたファイルと違って誤差の心配がありませんから、今後のためにも、これには本当に感激しました。
 早速色を決め、ついでに主人のベルトと、コインケースの小物も注文。既に単価と送料、振込先口座は知らされてはいましたが、振込の前に、オーダーの受付と最終的金額の確認をしたところ、返事が滞りました。7月中旬...ぐずぐずしてると夏休みに突入してしまう懸念があるので、その前に注文だけは完了したく、「明日振り込みます。支障があれば今日中に知らせてください!」と連絡すると、なんと...お知らせが来ました。
 担当者が不在なので、確認ができない、振込は待ってね、という お知らせです。え〜? だって、商品の価格も振込先も連絡がきてるのよ、こちらの色指定待ちだけのはずでしょ...?と聞き返すまもなく、続いて届いたメールには、担当者と連絡を取ったこと(ベストを尽くしているとうニュアンスですね。)でも工場が8月から1ヶ月の夏休みでクローズするので、9月のはじめに仕上がり時期等を確認し、お知らせします。状況を理解して、(9月まで)待ってね...と、いうわけです。
 恐れていた夏休み....だから6月初めにコンタクトを取ったのですけど、2ヶ月間でオーダーまでこぎ着けませんでした。色見本を受け取って、1時休止です。

 そして、9月も1週間が過ぎた頃、注文受付の確認がとれたので(こちらからつつきました。)振込を完了。外貨送金依頼書のコピーをファクスで送信してから4日後に、ビアンキ・エ・ナルディから入金を確認したとの連絡がありました。11月末の納品を予定、でもなるべく早く届けられるように頑張るという言葉どおり、1ヶ月早めの10月下旬には,発送準備は整い、こちらのリクエストとおり、発送後はEMSの送り状番号も知らせてくれました。その番号で、荷物の追跡ができますし、あとは、1週間か10日後のお楽しみ、のはずでした。

 ところが....10日後に届いたのは、バッグではなく外国から到着した郵便物の税関手続きのお知らせというタイトルの大きなハガキでした。差し出し先は大阪税関大阪外郵出張所、大阪国際郵便局(Tomokoさんの場合は東京国際...)簡易書留、速達です。
 記載されていた連絡事項の一部を紹介した方が分かりやすいでしょうね。

 【ワイントン条約について
 今回の郵便物には、ワシントン条約に該当すると思われる物品があります。輸出国の「輸出証明書(CITES)](原本)または、非該当証明書等の必要書類を提出してください....略 】

 つまりオーストリッチ素材の輸入に必要な書類が整っていないために通関できないというのです。
 「あら、いやだ。」と、わたしは呑気に思いました。バッグの中に“飼育ダチョウ”のラベルが入ってるはずなのに、スタッフがちゃんと見ていないのだと考えたのです。でも、話を聞くと「あら、いやだ」では済まない状況だと分かりました。ラベルやプロダクトインフォメーションでは、何の効力もないのですね。必要なのは公的機関の証明だというのです。
 証明...といわれても、過去にそんなものが添付されていたことはないし、 そもそも問題もなく通関して手元に届いていたので、証明云々を意識したこともありません。同じ店から同じ手順で同様のものを購入したのに、今回に限ってなぜ???と、疑問符が炸裂しました。
 初めての輸入ではないことを知った税関のスタッフは、それこそ箱の中に見落としたものがあるのかもと...調べてもくれましたが、通関の手助けになるようなものは何もありませんでした。ただ、イタリアからの他の(同種の)荷物にあって、わたし宛の荷物に欠落していたものを探し出してくれました。それが、インボイス(送り状)に押された四角と丸のふたつの印だったのです。通常、イタリアの場合は,(ワシントン条約の)非該当品の証として、送り状に公的機関の証明印が押されているというのです。
 物持ちのいいわたしは、四角と丸の印に思い当たるものがあり、保管していた以前の送り状をチェック。印がふたつ、押されていました。

 「あ、押されてます。四角いのと丸いの、これが証明なんですか?」
 「ありましたか? 四角い方の右下の方にCITESの文字があると思うんですが...。」
 「ああ、あります。書いてます。丸い方は、真ん中に星が、誰かのサインが...これが、公的機関の証明印なんですか?」
 「それが押されてるとね、通関できるんです...。今回は、押し忘れですかね〜。 」

 店の事務処理上の何かだと思っていたハンコが、大きなポイントでした、ということで、即、ビアンキ・エ・ナルディに証明印つきの送り状を要求しました。
 CITESの証明印という言い方が正式なものかどうかも分からないので、手元にある送り状をコピー、証明印を2重丸でかこみ、「この印が必要!!」と、サンプルつきでリクエストしました。
 返事は意外に早く、当日の内に届きましたが...なんと!2004年の9月からはオーストリッチ製品の送り状に証明印を押す必要がなくなったというではありませんか。政府の新たな方針なのに、どうして、日本で問題になるのか...?とビアンキ・エ・ナルディのスタッフも疑問付きなんですね。OUR MINISTERYこの問題を問いただし、できるだけ早く連絡します。と...。

 「あら、そういうこと...」とまたも安易に考えたわたしは、税関に店の返事を伝えました。9月から、新制度で、証明印は不要になったそうですけど....?
 税関のスタッフは驚きますよね。
 近畿経済産業省に問い合わせ、近畿...も「え?」っということで、東京の経済産業省に問い合わせ....結局、誰もそんな話は聞いていないことだけが分かりました。間に人が入ると話が遠くなるということで、わたし自身も何度かは,経済産業省のワシントン条約担当者(ただし、輸入担当者は席をはずしていてばかりで、話相手は輸出担当者でしたが...。)と直接話をしましたけど、そんなバカなといわれんばかりでした。現実に他の荷物には証明印が押されてるらしいので...確かにね、(イタリアの方で)ルールが変わった形跡はこちらで見る限りはないのです。また、万が一“証明印不要”の決定が事実だとしても、こちらが政府レベルで了解していない内は、日本の対応は今まで通りです、と聞かされれば、わたしには、ビアンキ・エ・ナルディに「ハンコちょうだい!」と食い下がるほかに手だてはありません。
 それなのに、ビアンキ・エ・ナルディは、MINISTRY OF FOREST IN FLORENCEに話をしたら、彼らがローマの税関に DECLARATIONを送ることになったので、もう大丈夫だ、と...既に問題は解決に向かってるんですね。

 え? なんでローマの税関なの? ローマの税関がそれを受け取って、どうしてくれるの?
 うちに証明印つきの何かがくるの? 大阪の税関に何か届くの? ルール改正の話を政府にしてくれるの?

 わたしの読解力は限界を超えたので、再び「こんな話が...」と経済産業省の担当スタッフに解釈をもとめましたが、謎は、こんがらがっただけでしたね〜。そもそも税関が関わることが考えられないと言われました。ルール改正云々はそういうレベルですることではないし、証明書の類なら、店がわたし宛に送ってくるべきもので、ローマの税関に何ができるのか分からない...と。まあ、先方も無責任な謎解きで根拠のない期待を持たせるわけにもいかなかったのでしょうけど、不安をあおられただけでした。
 それでも、ビアンキ・エ・ナルディは OUR MINISTERY が OPERATE をするからおよそ10日後にはすべてがOKになる。から、と楽天的....。
 
 結果的には、2週間後に、届いたんですね。何かが、経済産業省のワシントン条約、輸入担当のスタッフのもとに!
 こちらがリクエストしていた証明印つきの送り状だったのかどうかはわかりません。スタッフはデータという言い方をしてました。わたしの住所も名前も記載されていたそうで...それなら直接こちらに送ってくれればいいのに...。
 もしかしたら、担当者でなきゃ判断できないようなデータだったのかもしれませんが、差し出し先がローマの税関だったのか、ワシントン条約に関わるイタリアの公的な機関を経由して来たのかも不明のまま、通関の許可はおりました。ただし、これからも(いままでとおり)ハンコは必要ですよとのダメ押しつき。
 

 2004年9月以降の、イタリアにおける、証明印不要の新制度については、謎のまま封印されてしましました。
 ビアンキ・エ・ナルディの方も「勘違いしてました。」とは言わないんです。大変だったけど、バッグ(左上イメージ、グーリーンのもの)もベルトもコインケース(右上イメージ)もとても気に入りました、と受け取り完了の連絡すると、即座に下記のようなメールが届きました。

 WE ARE HAPPY TOO!!
 THIS IS A REAL HAPPY ENDING.. (前後、略)

 結果よければすべてよし、原因追及は野暮というものでしょうか....。

 ワシントン条約に引っかかって、税関で荷物が留め置かれても、何とかなることは実感して、わたしはかなりタフになりました。

                                            04/12/09 

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