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                     スティイショナリー


 01/06/14

 
 
 忙しい旅程の中でも、やっぱりはずせないのが「お買い物」。
 
 「ま、いいか。」というわけにはいかない義理のお土産には、結構時間をとられるも のの手許には残らないし、土地の名物や旅の記念品は、時とともに、捨てられないけど少々置き場所に困るものに変わってしまうことがありますね。

 自分用のお土産は、何年経っても愛着が薄れず、目にする度にそれと出会った町や店のこと思い出せるようなものなのが一番! そして、その出合いが、新たなおつき合いのきっかけになったりすると、観光で通り過ぎただけの町が、特別な場所になります。
 観る、だけでなく、ちょっと係わりを持ちたくなるような、そんなお土産を紹介したくなりました。

  このページはいわば、わたしの自己満足の「お買い物リスト」のようなものですが、旅行の予定がある方は、覚えておいて損はないものだと思いますし、メールオーダーが可能なものも少なくありません。

 ただ、ごく最近に訪れた店でも、連絡先が今後も変わらないという保証はなく、常に正しい情報を更新していける自信がないので、細かな住所や電話番号の明記は避けました。興味をお持ちになった方はJUNまでメールで問い合わせて下さい。
 現在、メ−ルオ−ダ−等でおつき合いしている店に関しては、正確な連絡先と、必要ならば注文方法を、旅先で訪れた限りの店は、その時の情報をお知らせできると思います。

                        
               

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スマイソン【SMYTHSON】のスティショナリー(ロンドン)

創業
は1887年、店名の上には歴代の王室の御用達マークがみっつも並んでいる、老舗(と言っていいんでしょうね。)スマイソンは、ニューボンドストリートにある文具店です。.........日本語にすると、文具店としか言い様がないのが残念です。
 主なターゲットは学生ではなくて、英国でいうところの紳士、淑女なのでしょうね。日本からの観光客に荒らされ慣れたパリのブランド店よりも、敷き居の高さを感じたのは気のせいでしょうか。 まあ、シャネルヴィトンのバッグは日本でもゴロゴロしていますけど(ウチにゴロゴロ、ではありませんよ。)ココの商品は未知のものでしたから...。
 店内を飾っているのは、オリジナルの紙製品(左、イメージ)と革製品です。
カードや便箋の模様は印刷ではなくdie stamp(型抜き、打ち出し型による刻印)によるもので、また、便箋にも封筒にも、それぞれにSMYTHSONの透かしや浮き出しが見て取れます。シンプルな美しさと質感の重々しさからは、文化の違いを感じずにはいられません。
  この店で20世紀の到来を祝うカードのdieが作られていた頃、日本では、墨と筆を使って手紙のやり取りがなされていたのですものね。自国の慣習に無関心で、お習字の授業以外では筆を持つこともなくきてしまったことが悔やまれます。今は鳩居堂のポチ袋を愛用するのがせいぜい...。手漉きの和紙や、シルクスクリーンで模様付けられた季節のハガキを見るにつけ、日本だってすごいよ、とは感じるものの、使いこなせないんじゃ、どうにもなりませんね。
 
 話が逸れました。
 スマイソン(に限ったことではないですね。アメリカにはクレインがありますし、マーブル紙で有名なフィレンツェでも同じことを感じました。)の製品に触れると、生き抜いてきた時間の長さというものには、どうにも太刀打ちできないことを感じます。可愛い、綺麗、というより素敵という形容詞が似合うかもしれませんね。

 革製品にしても、印象は同じで、人目を引くよりも、持ち手の満足感を引き出してくれそうなアイテムが揃っています。

  左のイメージはラウンドボックス、ペンケース、ジュエリーロールと、パスポートケース(閉じたラウンドボックスの奥)で、わたしたちも日常的に使える小物類です。これはもちろんわたし用ですが、主人はグリーンを基本に集めています。 財布、カードケース、ポケットメモ、ボーディングパスケース以外にも、アタッシュケースやスティショナリーキャビネットなどの大きなものもから、ネクタイケース、靴手入れ具、ヒゲそり用具入れなどの小物も豊富です。.靴べらやサイコロまでが英国伝統の素材と言われる豚革のケースに収まっているのですから(もったいない!)紳士のたしなみも、キリがありませんね。

 スマイソンを我が家に持ち込んだのは、お勉強は嫌いでも書店と文具店は大好きという主人でした。1994年から95年にかけての初めてのロンドン旅行の際に、下調べで見つけたようです。スマイソンファイロファックスを訪ねることは主人のリクエストでした。(ちなみに、わたしはローラ・アシュレイリバティアイリッシュリネンカンパニーなど。バーバリーハロッズ等はふたりの共通項でした。)
 第3次(だったでしょうか)個人輸入ブームが巻き起こったのは、その旅行から帰った95年のことです。手間と時間と送料までかけて、わざわざ海外からものを買わなくてもと思っていても、やたらと目につく個人輸入手引書の1册にスマイソンの紹介があったのも、縁と言うものかもしれません。 実は、後にも先にもこの種のガイド本にスマイソンが紹介されているのを見たことがないのですが、それよりもその後しばらく経って、レターセットの補充を試みようとした時には、スマイソンは日本への輸出を見合わせているという情報がどこからともなく....。輸入促進センターに問い合わせても応えは同じでした。 もちろん、カタログの請求も受け付けていないだろうということだったのですね。
 でも、当時、わたしの手許には余分に買ってきたにもかかわらず、便箋よりも封筒の方が余っている状態(コンピュータと無縁の時代です。書き間違いが多くって!)でしたから、どうしても、補充をしたかった...。
 仕方なく、残り少ないスマイソンの便箋を使って、わたしは、メ−ルオ−ダーを希望する手紙を送りました。
 日本からのオーダーを見合わせているという情報は入っているけど、スマイソンの商品の代用は見つからない...。どういう理由があって日本への輸出をやめたのかはわからないけど、今はとにかくその決断を忘れて、わたしに買い物をさせて欲しい。というようことをしたためました。振り返って思うと、随分自己中心的な主張ですね。でも、思いは、ちゃんと相手に通じるもの。ほどなくその年のカタログと一緒に紙の見本や名前入れのデザイン見本なども送られてきました。
革表紙のゲストブックやゴルフのスコアブックなど、ステキと思っても実用性に乏しいものは横に置いて、この5年間、毎年いい買い物を楽しんでます。
 昨年、スマイソンも公式ホームページを開設して、オンラインショッピングもできるようになりましたから、輸出見合わせ云々は一時のことだったのでしょうね。
 ホ−ムペ−ジ上からはカタログ請求はもちろん、メ−ルオ−ダー用のカタログのダウンロードも可能になってます。

   http://www.smythson.com
   2002年5月24日、確認済み。

                        01/06/14  
 
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