次世代住宅ポイントに転がされて予定を前倒し
 真冬のバスルームリフォーム

 いずれはトイレと風呂はリフォームした方がいいのかな...“そのうちに”は必要になるかもしれないねと意識をしだしのは数年前だったでしょうか。

 とくに何か不具合を感じてという話ではなく、マンションの1回目の大規模修繕を機会に、メンテナンス意識が芽生えた程度の予定で、あくまでも、“そのうちに”...でした。ただ、時と共に、劣化の速度は早まると言いましょうか、“そのうちに”のリフォームを意識しだしてからは、汚れやすくなった等の問題点が目につくようになりました。
 未体験規模の地震と、それにつづく、マンションの屋根も飛ばされるほどの台風に見舞われた のは、そんな時期で、我が家の被害は、壊れるもの(割れ物)が壊れたことと多少家具が動いたくらいですみましたが、マンション自体はそれなりに大掛かりな修復が必要な部分もあって、(共有部分の)修繕完了にもかなり時間がかかりました。その後、管理会社経由の業者による住戸内の点検の機会が設けられたので、チェックに入ってもらったところ(希望者向き斡旋)気がつかなかったところでは、電気温水器が多少前に傾いていたものの、処置を要する箇所は特に見当たらないとの診断でしたが、チェックに入ったのは、リフォームを請け負う業者だったので、こちらも『リフォーム検討中』のスタンスで応じるうちに、見積もりを出してみましょうかと言う話になり、間口等の採寸が行われ、また、こちらの要望をいくつか聞かれて、後日、見積もり書が郵送されてきました。

 お風呂、トイレ共に、リクシル製品使用の見積もりで、メーカーの定価に対して、業者の値引き率には驚かされました。こんなに値引きされるの...?...と。
 ただ、商品の型番とイメージ写真のコピーだけでは、決められるほど『安い買い物』でもありませんでしたから、業者にも進められて、ショールームで現物を確認することになりました。

 どうせなら、他者製品とも比較してみようかと、日にちの空き加減で、TOTO、翌日にリクシルの見学予約を入れました。
 
 予約見学に際しては、予定しているリフォームの箇所、時期、また、すでにコンタクトをとった業者、見積もりの有無を尋ねられ、専任スタッフが案内に付いてくれましたが、TOTOのスタッフは“推し”が強かったです。そりゃ、リクシル製品でのリフォーム見積もりを持って比較にきている客にTOTO製品を薦めるわけですから、黙ってはいませんよね。いえ、しつこく薦められたと言う話ではなく、自社製品はもちろん、他社製品のデータも取り込んでいるスタッフが、同等レベルの製品をさりげなく比較しながら、自社製品の優位ポイント“推す”をという..。
 
 ショールームのバスエリアで 最初に展示されていたのが、バスタブの縁からお湯が流れ出ている商品で(イメージはリフォーム後の我が家のバスタブ。)楽湯と言って、一番のおすすめと紹介されたのですが、リクシルにもスパージュと言う同種の製品があるといいつつ、ウチは腰湯と肩湯を同時に操作できるし、お湯の量の強弱も3段階で選べます(スパージュはできないのよ)と言われれば、なるほど〜、とうなづき、ファーストクラス浴槽と名付けられた浴槽の入り心地なども、確かによさそう〜と思わせられ、結局、既存の見積もりと同等レベルの製品で比べつはずだった予定は何処へやら、楽湯(シンラ)ベースでサポートバーや床ワイパーなどのオプション決め、トイレも可能だと言うのでタンクレス、フルオート機能、室内暖房付きの製品を選び、メーカーの提案書を作成してもらいました。
 提案書は定価、そこから施工業者の値引きがあるものの、一方で解体、撤去費用や施工、工事費用が加算されてリフォーム料金が決まるので、見積もりの比較はした方がいいとのことで、ショールームでも数件の施工業者のデータをいただきました。見積もりを以来する時には、提案書の番号を伝えれば、業者に提案内容(使用製品、オプションなど)が伝わる仕組みでした。
 翌日見学に訪れたリクシルでは、スパージュ、トイレはタンクレスのサイズに問題が残りそうだったのでタンクをキャビネット内に納めてしまう仕様提案書を作成してもらいました。TOTOはその場で提案書を持ち帰り、リクシルは後日郵送だったので、量提案書が揃った時点で、3社に見積もりを依頼しました。

リフォーム業者について
 契約までの経緯については具体的に記しますが、印象、決めてはこちらの価値観に基づくもので具体的な評価を目的とはしないため、実名は控えます。アルファベット表記、はコンタクト順。

A社 住戸内チェックを機に、近い将来に漠然と予定しているリフォームについて、提案的に見積もりを作成。
ショールーム見学後に当初の見積もりとは異なる製品での計画となったため、改めて見積もりを依頼したものの、電話連絡でのやり取りで、再度の訪問機会はなし。予定の期日をすぎても、連絡がなく、こちらも何度も催促する気が失せ、A社の見積もり結果を待たずにC社と契約。その後、見積もり仕上がりの連絡は受けたものの、詳細は受け取らず。一応...と聞かされた合計金額は3社の中で最安値。ただし、細かな追加料金が全てカバーされていたかどうかは不明。
B社 自宅近く。A社の提案見積もりを受け取ったあと、立ち寄ってカタログをもらい、時期未定ながらリフォームを計画しているのでと見積もりを依頼。ただ訪問日程の調整で電話してきたスタッフは、メーカーの方で新製品が出たり、従来品が継続されなくなったりで見積もりに変更が生じることもあるので、見積もりはリフォームの日程がある程度決まってからの方が... との話で、まあ、もっともとはいえ、無駄に動きたくない感じが伝わってきて、、あまり...の印象。業者比較の資料として見積もりは欲しいのでとつたえたところ、10日後くらいの日にちで訪問日が決定。その間に我が家ではショールームからの提案書を入手、リフォームの内容に関しては具体化していたので、実際に訪問を受けたスタッフの対応は、積極的。
 トイレの壁はそのままの予定だったところ、タンクがなくなると、タンクあとなどが目立つので、壁は張り変えた方がいい、浴室換気はこれまで乾燥機能を使うこともマレだったので、暖房と換気のみの標準仕様でいいと思ってたら、我が家では浴室、トイレと洗面室の3室換気が設置されているので、標準換気からオプションへ切り替え(追加料金発生)など、より細かな部分も加えられた見積もりは、翌日に作成も。見積もりは、こちらもリクシルよりもTOTOにかたむいていたので、TOTOシンラ、タンクレストイレの見積もりのみ。(スパージュの見積もりはなし)仕事が早いだけでなく、こちらの決断も早めにとをうながされ、工事日は先でも、契約は(スケジュール調整の兼ね合いもあるとの理由)当月のうちにと言われ、こちらも他社への見積もりを促すすことに...。 
C社 ショールムで紹介された業者のうちの1社で、比較的近いエリアにあったので、電話でコンタクトをとり、見積もりを依頼。さほど日にちをおかずに日程が決まり、スタッフは脚立持参で登場。トイレ、浴室の現状チェック時に、浴室の天井裏、トイレの壁下地の補強の有無、配電盤など細かくチェック(脚立付きですから...)する様子に、“できる人”の印象。浴室の天井高はもう少し上げることができるけど希望か?、壁のなんとか(理解不能)がギリギリだとか、バリアフリーの浴室入り口の仕様が数ミリ上がるかもとか、他社では聞かれなかったことも聞かたり確認されたりで、リフォーム計画が自然加速。
 見積もりはTOTOのシンラとタンクレストイレで(価格を比べるつもりもあったリクシルスパージュは自然消滅)依頼。当初一週間ほどと言われた見積もりを他社に急かされているからと事情を話し、3日後に仕上げてもらうことに。

 結論からいえば、我が家はC社との契約を決めました。
 TOTO製品の値引率には自信を見せていたB社は、C社の見積もりが届く予定の午前中にも連絡があり、もうひと頑張り(値引きの)調交渉中ですからとの情報も寄せられましたが、C社の提案価格が、(契約を)もらうつもりで見積もったと言うだけあって...B社の、おそらくはそのひと頑張り以上に安かった...(意外でした。)。
 これが逆パターンなら..安けりゃ安いで、大丈夫かな(ちゃんとやってくれる?)とすこしは立ち止まったかもしれないと考えると、やっぱり脚立のインパクト(できる人)は強かったと言うべきでしょうか。
 その印象は裏切られることなく、契約後はいたって順調にコトが進みました。
 リフォームはするにしても気候が良くなってからと思っていたものの、次世代住宅ポイントのメリットを得るべく数ヶ月の前倒しをすすめられ、工事のスケジュールは業者にまかせました。 製品の納期の加減で、着工は1月連休明け、トイレは1日工期で日中はマンション内の公共トイレを利用、 浴室は、解体撤去からリフォーム完成まで4日間、3日間は敷地内のゲストルームの浴室を利用(寒かった!) 。ポイントのメリットがなければ、工事は暖かくなってから、でしたね。

 上イメージ左から2枚がリフォーム初日、バスタブ、壁、床撤去、2日目にバスタブ搬入、床設置(多分)、 3日目に壁、カウンター、シャワー、サポートバー等設置完了(2日目 3日目はメーカー施工)、右端イメージは3日目終了時。メーカーの施工スタッフから各工事担当社への連絡事項があちらこちらに貼られて、昼間は見えていたバスタブやカウンターもダンボールで覆われてました。 
 
 4日目、リモコンが取り付けられ、ドア、窓枠が仕上がり、ブラインドも設置、午後に床ワイパー、楽湯( 肩湯、腰湯)の試運転が行われ、問題なくめでたく完成。(下イメージ) 
 楽湯は、肩は期待通り、首筋から肩にかかる水圧が心地よく、説明を受けた通りに良く温まりますが、それよりも腰湯が、期待値を超えてました。
  ショールームで、湯船の中の腰湯は目では捉えにくく、デモンストレーションでは肩湯のおまけ的扱いに思えていたので、嬉しい誤算でした。手のひらに空気圧(多分)を当てての疑似体験コーナーでの“こう言う感じ”よりも、かなりちゃんとしたジェットバス機能でした。 
 浴槽は、とにかく細身に感じて、ショールームでお湯を抜いてもらって実際に中で座って、とりあえすお尻はまっすぐにおろせる、見た感じよりは余裕はあることで妥協(スパージュ浴槽の選択肢が多かった)し、多少のゆとりにかけてワイド浴槽を選んだことも正解だったと感じています。ワイド部分はステップなので、底面の実寸は変わらないんですが、肩周りのゆとりは『あってよかった』でしたし、また、気づけば立ち上がり時に手を置いたり、浴槽で出入り時に足を置いたりで、意外にステップを活用しています。 ただ、床ワイパー洗浄(除菌水)使用時には床に物を置いておけない (バスチェアもカウンターに乗せます。乗るサイスでよかったけど...)ことや、その後の4時間換気(メーカー初期設定)は、これまで不要だった一ひと手間です。 代わりに床掃除の手間はかなり省けるはず...ですが。
 
  また、リクシルでは標準装備だったけれど、TOTOではオプション扱いだったシャワーホースフック。(右イメージ左側矢印部分)
  リフォーム前は、シャワーホース取り付けが水栓とは別にスライドバーよりも上部にあったため、バーから外してヘッドを持っても、ホースが邪魔になる(床についたり)ことはなかったのに、昨今は取り付けが水栓と同じ箇所。ヘッドを下にずらせばずらすだけホースの遊びが多くなる(腰掛けてシャワーヘッドを持とうものならホースが床にあたる)のが、“問題点”だったので、取り付けてもらいましたが、取り付け箇所はココがベストではなかった気がします。
 リフォーム初日に、図面でリモコンの位置はこの辺り、こっちにでも可能ですがなどと、確認されましたが、ほかのアイテムはオプション追加ものも全て、搬入された壁材に設置箇所加工が施されていましたから、基準があったんでしょうね。入り口横の縦サポートバーも、数センチ浴槽寄りのほうが.. と、慣れるまでは思いました。
 トイレの紙巻やリモコン、サポートバーは、便器設置後に、どの辺に..と立ち会ってきめたのですけど、 浴室の壁は鉄板だそうで(磁石がくっつく備品レイアウトの自由度はひくいですね。

 実は、スパージュではなくシンラを選んだのは、楽湯の機能性が決め手ではありましたけど、同時に浴室内レイアウトの使い勝手も大きな理由になりました。

 下イメージは、ショールームで作成された提案書ですが、(左がTOTOシンラ。窓がないこと以外はほぼ最終決定案のイメージ反。 右側リクシルはスパージュCXの基本商品とバスタブを決めたまで、壁、窓等はとりあえずの作成イメージ)スパージュの場合、カウンター付きを選ぶと、水栓はカウンターの右端、埋め込みプッシュ式で、シャワーや収納棚は浴槽に向かい合う壁に設置されてるんですね。シャワーを浴槽に向けて使うのも、カウンターと異なる向きに収納棚があるのも、またバスチェアに座った体勢で、カウンター隅に埋め込まれた水栓を上から押すのも、わたしには使いにくいと感じまして、(浴槽内をシャワーで洗おうとすれば、ホースは床面を横断するし... .)、シャワーのスライドバーが握り棒にもなるにしても、この位置で...握ってなにするの?と皮肉の一つも頭をよぎると、最初はスッキリと綺麗に見えた浴槽と一体化したカウンターも、カウンター下の奧が掃除しにくかったんだし(リフォーム前)そもそも“隅”が埋まっちゃうと、お掃除グッズの置き場にも不自由だしとあれこれと気になって、進めても、結果、不満が先にたつ危うさを想像して、ウチには合わないと判断したのでした。
 シンラは隅が空いているので、現在はマグネットのフックとポケットでお掃除グッズの居場所を確保。
(左イメージ右端)
 ちなみにリフォーム前は、やはりカウンターと浴槽、壁がくっついていたので、隅にあ空きなし、ただ、壁はタオルかけのみだったのでタオルかけにフック使用で柄付きのスポンジ、ブラシ等を引っ掛けてました。今回もそうなるか(浴室タオルは浴室内洗濯バーにかけた方が、乾きやすいので、壁面のタオルかけはタイルかけとしては使っていませんでした。)と思ってましたけど、磁石が使えるのは、うれしい誤算でした。リフォーム前も使えたんじゃないかというウワサもありますが、..試したことがありませんで...。
 リフォーム4日目(最終日)に、浴室の仕上げとトイレの1日リフォームが同時進行で行われました。
 当初は汚れやすくなった便器交換だけの予定が、壁紙の交換が追加、リフォーム工事前になって、手洗いの排水管に漏れ発生で、排水管交換のついでに(予定になかった)水栓の自動化が追加、そうなると、プラスティック製の紙巻の劣化も見過ごせなくなり、紙巻きも交換しようとしたら、一体化になっていた手すりカウンター(サイズが合わない)も、見栄え良くは再利用ができないことがわかり、全部交換で、結構変わりました。タンクがなくなって、暖房用のオイルヒーターも不要になり、手すり等が壁面に占める割合も少なくなって、空間が大きくなった分...少し殺風景な感じ。形状が違うので使えなくなると思い、リフォーム前に処分してしまったトイレマットが、問題なく使えることがわかり、無念の思いを抱きつつ、リフォーム直前まで使っていた最後の1枚を再利用していますけど、マットの模様くらいはないと、落ち着きません。(とくにタンクの存在は大きかったです。)
 少し賑やか柄モチーフのマットの補充がベターかもしれませんね。

 室内暖房は、便器の向かって右側面から温風が吹き出す仕組みで、室内温度がさがると、『風音』が聞こえます。頑張りすぎにさせないために、日中は室暖“切”、就寝前から陽が高くなる間に“入”に切り替えていますが、夜通し頑張って働いていると見えて、朝方のトイレ室内が暖かいです。 
 フルオート機能に設定しているので、手洗いのタオルを交換のためにドアをあけても、蓋が上がり、水が流れる... 買ってきたトイレットメーパーを棚にしまうときにも蓋があがり、水が流れる...水の流し忘れ事件発生までは、手動に切り替えたほうが..とはおもいつつ、せっかくの機能を封印するのもと決断に至らず、トイレの自由にさせています。

補足 リフォーム完了後に、C社スタッフが準備してくれた書類を、次世代住宅ポイント申請窓口に提出してきました。申請書類の不備がないかどうかなどチェックしてくれた窓口係に、書類、付箋は業者さん(作成)ですか?ときかれ、はいと答えると、丁寧な業者さんですね〜と、いたく感心されました。
 “できる人(脚立スタッフ)”の仕事は、やっぱり早く、かつ丁寧でした!
     
                                     20/02/03 

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