フードコートで創作中華 空心

 

 


いいじゃないの美味しいんだから
  フードコートで創作中華 空心

 少し前の話ですが、建て替え中の梅田の百貨店のレストランエリアのリニューアルが完了したとかでとかで、TVで紹介されていました。
 グランドオープンに先立っての仕上がったエリアは営業しているものの特に『ここでなければ』ということもない状況で、気づけば縁遠くなっていた百貨店です。
 
 ながら視聴で記憶に残ったのが、レポーターがしきりとこんなの初めて!のリアクションを繰り返していた『料理に特徴がある』中華料理の店があるらしいということでした。
フカヒレの姿煮を前に、フードコート(と言っていたと記憶)で出る料理じゃないと驚いていたので、わたしもインパクトを受けました。 ここのレストランフロアには、独立した店舗とは別に複数(確か寿司とうなぎと日本料理)同居しているエリアがあって、創作握り寿司(左下イメージ。数年前のイメージです。)に引かれて、我が家はよく(他店の利用頻度と比較すれば)利用していました。店は他にもありましたが、創作寿司メニューはここだけだったので、たとえうなぎと松花堂弁当にかこまれようとも、この寿司食べずに済ませられようかという話ですね。

 でも...中華が一緒になるんだ...と、リニューアル後は、寿司店が戻るという前提で考えていたわたしは、TV番組のレポーターが大騒ぎするのを、少ししらけて聞いていた気がします。
 とはいえ、フードコートでフカヒレの姿煮です!
 その環境でオーダーしたいとは全く思いませんが、興味は残りました。
 で、数週間前に、そういえば..とのノリで、お昼時、完成されたレストランフロアに上がってみました。
 ...寿司店、戻ってきてませんでした。寿司店が営業していた複数店舗同居エリアも無くなってました。...建て替え規模の改装なんでしたっけね。 そこに出来上がっていたのは、大規模とは言えないフードコートでした。テーブル自体も配置も コンパクトで、飲食エリアに、百貨店故のこだわりを感じることはできませんでした。
 (フカヒレ中華は)このフロアじゃないんだ と判断し、いちど、地下にもあるというレストランエリアもみて周り、フードコートのある回にある店舗だったのかも(寿司がないと判った時点で、創作中華の確認に一直線状態)と、レストラン案内のチラシとも向き合い、『中華』の文字をさがしたところ、残念ながら最初にみたフロアのフードコートエリアの中に、ありました。
 残念というのは、食環境が...サンドイッチかたこ焼きかというならまだしも、お櫃ご飯、ここで食べる?どうする?と言いたくなるような、わたしたちには落ち着かない雰囲気だったので...他に宛てがあるならやめたと思いますが、次の予定もはいっていたので、実はもう、時間も時間だから仕方ないの気分で注文の列に並びました。
 

 セットメニューが4種、単品がいくつか... 注文したのがエビマヨセットと麻婆豆腐セット、単品で目に止まった杏仁豆腐。(上イメージ)エビマヨは肉まん、麻婆豆腐はご飯とスープ付きでした。 
  創作中華!!です。ポピュラーな定番料理を似て非なるものに仕立てた逸品料理。 賽の目じゃない大きな豆腐に絡むソースはとろみは少なく具は多め。エビマヨはスイートチリソースにマヨネーズのまろやかさを加えて、七味で調整したかのような甘辛いソースが、カリッとした衣に程よく張り付いて、でも染み込みすぎずにエビはカリッ!ストローで飲む使用の杏仁豆腐も、お洒落にバラのソースと花弁付きでした。 『馴染みのない定番料理』は美味しくて、しかも美しい...。 

 味気ないプラスティックのコップ(セルフお水用に配られます)や、座り心地はよろしくないパイプ椅子が...残念...というか料理のグレードにそぐわなくて、『場違い』な料理に驚かされました。ただ、ふさわしい場所にこだわれば、ついでの気軽さでは出会なかったに違いない『他では味わえない料理』です。
 出会ってしまえば、ないものねだりで欲は出ます。
 なんで、ココなんだろう?と...。

  迷子になってるうちに時間の余裕が無くなってきて、我慢して利用したフードコートで口にした料理が、噂根拠の想像や期待を超えて美味しかった..場合の複雑さ...。
 『場違い』もあまりに過ぎると
慎むべき振る舞いに感じられて..さすがに特大フカヒレの姿煮を、フードコートで食べたいとは思えませんが、でも、例えば『とろける黒酢酢豚』どう控えめにみたって美味しそうなんですもん。
 で、我が家にとっては、これまでに何度かはあったレアケース。料理の魅力に大敗して、不足に折り合いをつける結論に至りました。
パスタが絶品で、喫煙席すらない店に通った時を思えば、百貨店の出来立てフードコート...問題ないよ!という話です。

 再訪は4週間後。
 とろける酢豚を食べるつもりでたちよっって、オーダーしてしまったのが、青椒肉絲(左下イメージ)。セット対応はなく単品扱いのメニューです。他に酢豚セットは食べ過ぎな気がして小皿料理と、肉まんをつけて、青椒肉絲は主人とシェアしましたが、この料理、一人つづつだと、テーブルにはすんなととはのりません。余白も美しい器は大きく、一つでも結構なスペースを占有するので、仕上がりに見惚れたあとは、そうそうに小皿に取り分けて、御朱色の大皿は先に返却が、広くないテーブルをストレスなく使うには正解かもしれません。

 テーブルはセットメニューが乗っかってくるトレイ二つ分の大きさなんですね。
 二人でそれぞれセットメニューだと、ピッタリおさまりますが..小皿料理の追加や、単品の組み合わせなどになると、テーブルの大きさは不足します。
 で、隣のテーブルとくっつけたとしてもアクリル版が邪魔になって、スペースの活用には繋がりません。
 注文品によっては一人づつひとつのテーブルで が無難なのでしょうね。

 空心では4月6日から、夕食時にコースの提供が始まったようです。
  要予約で、厨房周りのカウンター席で対応の様子。そりゃ、テーブルでは無理でしょうけど、フードコートからレストランエリアに移転のニュースが、いつか聞くことができたら嬉しい店に思えます。

 
ちなみに、 本店は移転準備で休業中とのこと、本店営業再開後の、ココのありようが気になります。
 早めに、次こそ黒酢の酢豚、いただきます!

                             22/04/08 

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  4 月中旬に、気になっていたとろける黒酢酢豚を、いただいてきました。

 厚切り大根の上に豚肉の塊がのっかっているビジュアルは、知らずにオーダーして出てきたら 「間違えられた?」と困惑しそうですが...空心オリジナルの創作酢豚!です。
 大きな豚肉は粗挽きやぶつ切り肉を固めて揚げたと思しきもので、崩した状態が右イメージの右側です。とろけるか...といえば、それなりにサイズのある肉ではないので、当たり前にやわらかく、とろける感じとは少し違う気はします。

 むしろカリッとした 衣(表面)の食感がいい感じで、とろけずいつまでも頑張るカリカリに、わたしは一票入れたくなりました。
 黒酢のソースは、餡のようなとろみがなく、食材それぞれの口当たりが活かされて、カリカリはいいアクセントになってました。。
 ソースは、でも、 風味が濃い(わたしには)です。美味しい!と半分ほど食べ進むと、(大根と豚肉以外に)濃さを緩和する何かが欲しくなる、しっかりとした黒酢味。
  セットメニューに淡白な玉子スープがつくことに大納得ですね。

                            22/04/19 

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