専門店は定着する?
美しき細工の琥珀糖は...一粒売り

 左イメージは、琥珀等Okada のビジュコレクション。誕生石に見立てたと言う12種類の細工ものです。1月ガーネットのストロベリー味は、食べてしまったあとで、『集合写真』から外れてしまいましたが...12種類、ふた粒ずつ購入してみました。
 2の倍数で化粧箱仕様も用意されていますが、琥珀等初(と思える)の単品販売です。

 源吉兆庵の公式サイトで、しばらく見かけなくなった定番商品を探しているうちに、琥珀糖に導かれたのですけど、販売店舗は、阪急梅田店...だけらしい(しかも源吉兆庵の他の商品の取扱はない)琥珀糖の専門店が、昨年10月にオープンしてしていたんですね。  
 目新しいお菓子ではありませんが、自ら足を止めて琥珀糖を購入したのは十数年前になるでしょうか。 
 初ものではない(昔食べたことがある気がする)はずでしたが、馴染んだ記憶のない味わいに、琥珀糖は美味しいんだと認識してのち、我が家では、それまでよりも積極的に琥珀糖を求める機会が増えました。

 いわゆる老舗の看板を掲げる和菓子店では季節ものとして取り扱われる傾向のある琥珀糖ですが、通年販売している店もレアではなく、探せば、ケース入り、ビン入り、さまざまに出会いは広がりました。

 でも、マイプチブームのきっかけとなった琥珀糖との再会は叶いませんでした。
 
 スタッフによると季節ものだったという話でしたが、翌年に季節が巡ってきても店頭に並ぶことなっく、それきりで、 当時は、琥珀糖求めて(デパ地下の)和菓子店を念入りにチェックしたりもしましたが、入手しやすかったのは、諸国銘菓コーナーやウィークリースポットなど、中には実店舗を構えている様子がない感じのところ含め、昔ながらのお菓子は、京都、大阪の有名どころよりもローカルブランドにアプローチした方が入手は用意だった気がします。
  ただ、再開叶わずの“きっかけ琥珀糖”を、超えないまでも、匹敵する商品は.....というわけで、どの商品も決めてにはかけていたと言うのが本音です。実際は同じようなものだったのかもしれませんが、ないものの方が評価は有利に傾きがち! よくあることとはいえ、あるものだけでくらべても、さほどの差を感じられないのが事実だったでしょうか。色はついてるけど、味は全部おんなじだったというたまのハズレをのぞけば、どれも等しく美味しいねのレベル
 キューブタイプの整形ものより、不揃いの多角形の方が 食感が好みという理由で、今日までには購入店舗は絞られてはきましたが、例えば上イメージの左3枚、それぞれ別の地域の店の琥珀糖ですが、風味ではなく、区別がつくのは大きさや色合いの違い。『特徴』は...出しにくい商品なのかもしれませんね。

 そんなところに、Okadaのビジュコレクション! 
 造形の妙も印象的ながら、一粒売りの販売もやフレーバーの展開にしても、琥珀糖では印象的な『特徴』満載で、唯一性に不足なしの、12粒です。
 
 少し前に、海外で琥珀等が 注目されているという類のニュースで、一粒販売されていることと、その一粒の価格におどろきつつ、まあ、チョコレートやゼリーも単品売りされているわけですから、琥珀糖だって...とはいえ、“一粒の琥珀糖”って、ありえるの?と首をかしげたものでしたけど、すでにその時には、国内でもありえていたんですね。
 上イメージ右端が、『集合写真』から外れた1月ガーネット(ストロベリー)で、たくさんの三角形の塊で、一粒です。
 まずは素直に一粒、丸ごと口にいれて、噛んだ瞬間に“別物”食感にときめきました。表面の結晶膜が、ソフトで、中身との一体感が保たれたままシャリシャリと混ざり合っていく感じで、この食感だけで、他との違いはハッキリ、クッキリで、久々に感激しました。

 十数年前に、琥珀糖プチブームのきっかけとなった商品(確かに当時は感激した)の味も食感も覚えてはいませんが、その基準点をOkadaのビジュコレクションは、破壊した気がしています。
 いわゆる期待値超え。
 表面の糖分の結晶膜は時間の経過とともに進むそうですが、数日後でも、シャリシャリが、ジャリジャリやザクザクに変わることなく、頑張ってました。円柱組合わせのアクアマリン(ライム)とアメジスト(ブルーベリー割ってみた状態が上イメージ。
 膜はうすく、ゼリーは柔らかです。

 店は阪急百貨店内の一店舗のみと言う状況が気になりますが、ブームはいらないから、このまま静かに定着して欲しいと願います。

                                   22/08/07 

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 上イメージは『雲間の月』と名付けられた杏仁味の琥珀糖。

 8月中旬から一ヶ月ほどの間販売された限定商品です。丸と四角のスッキリした形ながら、月に見立てたみかん味の琥珀糖を閉じ込めたという“見栄え”には不足のない、レアアイテムです。表面の結晶と中のゼリーのバランスからすれば、この形はシャリシャリ食感部分が少し足りない...気はしましたが、杏仁味となれば、飛びつかないではいられませんよね。販売期間中に数回購入しました。
 お月様のみかん味は控えめながら、雲間に在する美しさはため息ものでした。
  琥珀糖としては少し大きめサイズで、食べ応えも十分でしたが、半分サイズで個数が倍の箱があったら、そっちを選ぶだろうというのが本音です。(でも、それじゃみかん味のお月様は隠れちゃうかもしれませんね。)
 店頭で“入荷待ち”になっていた『雲間の月』は、同時期にオンラインショップのラインナップからも消されて、販売終了は突然でした。店の方でも、入荷待ちのふだとともに、商品のデスプレイも取り去られたのじゃないかと思います。
 まあ、定番のビジュコレクションはいつでも..ですが、杏仁味を惜しむまもなく登場した秋の限定品(多分)が下記イメージ。4種詰め合わせの『-fukiyose-』です。
   
 銀杏葉が温州みかん、楓がぶどう、丸型のラ・フランスと、キャラメル味のラインナップで、キャラメル以外は、わたしにはツボハマりの一口サイズ!みかんとぶどうとキャラメルは2段詰めでしたが、9粒しかないと思い込んで、2箱購入したために、ゆとりスタートの『-fukiyose-』でした。 
 ちなみに箱は雲間の月と同じもの。銀杏や楓のはっぱは本当に可愛らしいサイズです。OKADAならではの、ソストで、でもしっかりとした結晶膜の食感が、一際活かされるサイズかもしれませんね。
 あいにく、最初に二箱(問い合わせて店頭予約)を持ち帰ったあと、店頭では品切れ、 頼みのオンラインでは発売開始2週間を過ぎても取扱に載らないという....このあと何回箱を手に取ることができるか...。金平糖のように日持ちするものなら思いっきりの大量買いの誘惑にかられそうですけど、賞味期限のおかげで、後先無視した散財ループには陥らずに済んでいます。

 とはいえ..限定ものは秋の『-fukiyose-』で終わりのはずはないわけでしして...まもなく冬もやってくる...。
 そういえばと、思いかえせば、暑い時期に団扇形の詰め合わせが販売されていましたっけ。
 定番のビジュコレクションで手一杯で、団扇に興味を寄せる余裕なくすぎてしまいましたけど、夏の限定ものだったのでしょうね。団扇の持ち手がコーヒー味だとかで、とりあえず一箱は買っておくべきだったと、今は悔やんでます。(来シーズン同じものが発売されるとは限らない...)

 琥珀等は、確かに流行りのようで、過日の和菓子の週間イベントなどでも、琥珀糖をメインにした店、あるいは目立つ取扱アイテムとしてデスプレイしている店も複数見かけました。
 馴染んできた琥珀糖とはことなり、それぞれに形状も価格も相当なグレードアップ! 足を止めさせられるには十分なインパクトがあって、最近は鈍りがちだった他店の琥珀糖にも食指が動きましたが..どこの商品も、価格に釣り合うのは見栄えばかりといいましょうか...楽しめたのは口に入れるまででした。
 結晶膜の食感は パリパリでも、ザリザリでも、単に我が家の好みとは違ったという話ですが、風味は、比較にならないというのが正直なところで、外観に食指を動かしてしまったことを後悔させられました。

 しばらくは、もう、口の中で期待と感激がワンランクアップすること間違いなしのOKADAに“集中”が正しい選択だと思い知りました。
  ビジュコレクションの定番アイテムの合間合間に限定商品を追いかける、琥珀糖OKADAブームに、はまりましょうか。

           22/10/21 

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 左イメージは2023年の『-fukiyose-』。
 2022年と(おそらく)同じサイズの箱に、仕切りなくギッシリと7種のフレーバーが詰め合わされた季節限定品です。
 下の段に並べられたミルクティーとブルーベリー 味は定番ビジュコレクションにもあるフレーバーで、シンプルな長方形型。上の段の秋のモチーフがそれぞれに定番にはないフレーバーで、昨年よりもかなり大きくなった銀杏は温州みかん、楓を閉じ込めた円盤がぶどう、立派なリスがカラメル、この3種は昨年もあったフレーバ(キャラメルとカラメルで微妙に違うけれど..)で、小さい花型のラズベリーとチョコを被ったどんぐりのキュウイ味が今秋の新フレーバーといったところでしょうか。
 ただ、キュウイもラズベリーも限定商品では登場済みのフレーバで、初のフレーバーと言うわけではありません。

 1年間を振り返れば、 期間限定アイテムの発売は7回でした。
  季節のフレーバーと言うような一粒単位の追加販売ではなく、全て箱入りの詰め合わせですから、追いかけるのもなかなか忙しかった印象があります。
 結果として、一部の例外はあるにせよ、限定フレーバーも『味』に関して言えばこれっきりかも....の危機感は抱かなくても大丈夫な感じで、次のシーズンには、巡り会える確率が高いように思えます。限定イコール一期一会のレアフレーバーではないので、そろそろ落ち着きたいところですが....。

 1年待っての再会なら、同じものでも構わない、と言うか、むしろ『去年の詰め合わせ』を切望したくなるものもありますが、ただ...限定販売品、よくも悪くも変化ありきです。
 下イメージの右側は母の日に合わせて販売されたものですが、白薔薇がオレンジ味で、ピンクはラズベリー。フレーバーに目新しさはなくても、細工の美しさに飛び付かずにいられなかったアイテムです。表面積が多くなった分、シャリシャリ食感が強みをまして、レアな琥珀糖に仕上がってました。一粒の大きさも少し大きめだったので、噛み応えもありました。Okadaのシャリシャリ表面でなければ、完成できなかった形でしょうか。(花びらの表面がジャリジャリとか、ザクザクな食が硬くなるだけの失敗作。)

 表面の結晶部分と、柔らかな中の部分とのバランスという点で、形状の影響も小さくないと思いますが、色々な限定品のなか2022年の『-fukiyose-』は、特に我が家の好みでした。シンプルな四角形よりは結晶部分が多めの、葉っぱの抜き型、小粒な琥珀糖です。

 我が家が出会う前のオープンから数ヶ月間の限定品は、小さめ、たくさんの傾向にあったように思えますが、今季は定番にはない『フレーバー』よりも、『一手間のインパクト』が目立ちます。風味が約束された見栄えゆえ、我が家はカモネギ状態からはまだしばらく抜け出せそうにありません。

 次の限定は雪を冠した富士山や松や梅、 鶴や羽子板のモチーフを閉じ込めた円盤形の詰め合わせ。
 藍色の富士山が冠する雪はホワイトチョコレートか、ミルク味の琥珀糖か...フレーバーの発表が待ち遠しいです。

                             23/10/16 

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