鼻洗浄の副産物 


 年が開けて、寒さもピークを過ぎる頃になると,我が家では花粉の飛散情報チェックが日課になります。

 主人が花粉症歴20年超の大ベテランでして...とはいえ、経験をつんだからといって慣れるものではないんですね〜。それどころか、以前は、3月が我慢のしどころだった記憶がありますが、最近では2月にはもう要対策という雰囲気で...これも温暖化の影響なのでしょうか?
  おまけにいつからか,檜花粉までが要因に参入。アレルギー症状からの解放も遅れきみで、花粉対策グッズへの投資も膨らみます。

 グッズも日々進化(?)して,ありがたいことなのかどうか、選択肢も増えました。
 ティッシュも前はね〜、メーカーとの相性だけだったと思うんですよね。
  ***ティはダメだけどクリ****は大丈夫...とかいう...。ところが、いまや、クリ****でもスタンダードランクはNGで、アロエやらローションやら配合されたものでなくては、使用に耐えなくなってしましました。
 主人の鼻の皮膚が弱ったのか,ティシュのスタンダードの質がおちたのか...いずれにしても保湿ティッシューはカサがたかくて大変です。保管の場所もとるうえに、ボックスのサイスにあわなくなって、刺繍やレース使いの愛用のカバ−もお役御免です。代わって“採用”したケース(アクリル製、箱からだして、ティッシュのみを必要に応じて補充します。)に、ティッシュを移し替えるひと手間が増えました。

 で、ティッシュの消費の軽減につながれば...と購入した『協力なサポートグッズ』が鼻洗浄器なのでした。
 鼻の粘膜に付着した、アレルギーのもとの花粉を直接洗い流してしまいましょうというわけです。それで万事解決...とはいかないまでも、花粉の除去というてんで、効果は期待できそうです。

 最初に購入したのは,電池式の洗浄器でした。
 ぬるま湯に適量の食塩(専用のものがありましたが、後にはお塩で代用。 )を溶かして作った生理食塩水 は、ほとんど刺激もありません。ノズルを鼻の穴の右側にあてて、ダイヤルを回せば、噴出した生理食塩水が右の鼻孔から左の鼻孔へ、鼻の中を通り抜けて、ゴミも花粉も流れてしまう...はずでした。が、これは右から左への(反対方向でも、もちろん問題ありません。)通路が確保されていればという話でして、くしゃみ,鼻水,鼻づまりの花粉症症状と格闘中の主人の鼻の通路は、ほとんど塞がっていたから、さあ、たいへんです。
  行き場を無くした生理食塩水は逆行するし、粘膜への刺激のせいか、くしゃみは止まらなくなるし....で、サポートどころか、洗浄器は一瞬にして主人の天敵と成り下がりました。
  それでも,そのまましまい込むのはもったいないというわけで、その後数年間,主人はごくマレに、わたしがほとんど毎日使いました。うがいと同じで、習慣ついてしまうと、主人の天敵もわたしには必需品。
 それで、電池式洗浄器のホースに亀裂が入って使えなくなったあとも、すぐに代替え品を探しました。あいにく同じものが見つからず,代わりに購入したのが、上のイメージ、今度は手動のポンプ式タイプです。生理食塩水の噴出に電池式ほどの勢いが無いのが少々ものたりないものの(鼻の)通り道が塞がっていても、大きなダメージはありません。花粉症の症状が出ている場合には、かえって使い易いかもしれませんね。
  といっても、やはり主人は使用に消極的でした。ただ,使いたくない理由が、以前とはちがって、使用後、何かの拍子に、突然鼻の中に残っていた生理食塩水が流れ落ちるので,油断できないからというのです。

「え〜?」と、わたしは驚き,それから、実際に主人が「たれた〜!」と騒ぎ立てるのを見て、何度か笑いころげましたが....ある日,ついに我が身にも災難が降り掛かりました。
 本当に何の予兆も無く、いきなりサー、ポタポタポタと...暗闇でなら鼻血と間違えるかというような感覚で、生理食塩水(鼻水ではない!)がわたしの鼻からたれたではありませんか!これがね〜、鼻を洗浄してすぐ、ではないんです。洗濯物を干し、花に水をやって...あ,新芽がのびてきた...と頭を傾けた瞬間に、ポタポタポタ...ティッシュもハンカチも(持ってませんでしたが,ポケットにいれていたとしても)手に取る間もありゃしません。

 主人に電話で報告したら「だろ? だろー。」と待ってましたと言わんばかりの反応でした。
 解りあえる相手がいると,気は楽になりますね。だからと、喜んでいる場合ではありません。花を見ていてポタポタならともかく(...でもありませんが...。)タンスの引き出しをあけていて,衣類の上に塩水ポタポタなんてことになったら深刻です。いえいえ、衣類をもちだすまでもなく、自覚なき塩水ポタポタは,それだけで深刻な問題です。しかも、鼻から!
 どうしていきなり...と原因を探るに、わたしの鼻の形が代わったわけでもないので,ノズルからの生理食塩水の噴射の勢いが低下したことくらいしか考えられません。使用に伴う劣化の一つなのか、最近ポンプを押すときの抵抗がすくなくなってきてたんですね。当然、液の勢いも弱まりました。右の鼻孔から左の鼻孔へスーッと通り抜けていた液が、勢い足らずので、副鼻腔かどこかに一部が迷い込んで,じっと“脱出”の機会をうかがっているのかもという気がします。察するに、主人の場合は、手動式に代えた段階で、生理食塩水噴出の勢いが充分ではなかったのでしょう。通路塞がっているかもという前提がありますから、ポンプを押す動作も 慎重になっていたと思われます。
 そうとなれば...情けは人のためならず...『迷い洗浄液』の脱出を手助けしてやれば、突然のポタポタからも解放されるはず。で、鼻を洗浄したあとは意識して、花の蕾を伺うポーズ、押したものを拾うポーズ(要は頭を下げて、左右に傾ける)をとって、液だれを待つ....ことに。
 それでも数回に一度、『あかんたれの迷い液』が,30分も経過した頃に、1滴、2滴と落ちるのが現状。
 
 洗浄器自体の買い替えを検討すべき時期でしょうか?
 (ちなみに、左上は携帯用洗浄器。ポタポタ体験以来,恐ろしくて外出先では使用を見合わせ中。)

          
                                       08/04/11 

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