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ダージリン・フェスティバル2011
紅茶、雑談、雑知識 特別付録


 ダージリンフェスティバル2011、関西会場は大阪から京都にうつりました。
 会場開催は2009年以来2年振りでしたが、ダージリン7つの谷 の地域別に分類されてきた茶葉は、風味の特色別に4つのグループに振り分けられるなど、店舗開催だった昨年から変更点を受け継いだ様子です。

  レポートは、当サイトの他の紅茶情報をご覧いただいている事を前提にしています。初めての方は、本編もご一読ください。
                     11/06/24 

 ダージリン・フェスティバル2011、関西会場は大阪から京都にうつりました。
 開催時期も1ヶ月ほど遅くなって6月中旬。春摘みシーズンの到来を、各社が競うようにしてアピールしていた一頃を思えば、随分と出遅れた感のある日程でした。でも、昨シーズンはといえば、特に会場が用意されることもなく、全国の主要な店舗が会場に代わったわけで、それで、今年は全国で開催!との案内を受けて、我家はすこし、しらけましたっけ。フェスティバル開催以前に戻った様なもので(フェステバルも)5年続かなかったか...と、勝手な分析をお茶請け話にしたものです。

 パリで買い込んできたマリアージュの茶葉に余裕があったことも手伝って、ルピシアとはほとんど(ルピシア便りの購読継続のために、秋に、春摘みの残り物を補充)縁がなかった2010年を経て、2年振りとなるダージリン・フェスティバルは、意外や、ちゃんと、また会場を借りてのイベントに戻ったのでした。

 
ど〜して、京都なのよ、とは、 思いましたけど、とりあえずは、我家の行動範囲内だったので、初日の午前中に申し込みました。
 一昨年は、売り切れで(その場で)買えなかったものもありましたしね。どうせなら早い方が良いだろうとの判断でした。
 ちょっと話がそれますが、なんだか品揃えがフレーバードティーに特化してきた印象があったマリナ・ド・ブルボン(大阪店)が、5月末で閉店してしまった一方で、いまだ、春摘みのダージリンをメインにイベントを開催するルピシアの存在は、小さくはありません。国内では、最も多くの(春摘みダージリンの)種類が販売される現実を思えば、京都は、...遠くはないのです。

 それでも、2011年のラインナップは、ルピシアオリジナルのブレンドを合わせて39種、随分少なくなったと感じたのは、我家だけではなかったようで、会場近くですれ違った2人組が「今回は少なかったから...。」と話すのが聞こえました。状況から、フェスティバルの、ダージリンの茶葉数だと推しましたが、もちろん、全ての種類を購入する分けでもないし、
選択肢として,不足があるという話ではないんですけどね....。実際、我家で購入したのもピュッタボン、キャッスルトン、シンブーリ、...ほとんどどが、毎度おなじみの茶園のものでした。

 2007年のフェスティバル(関西初開催)では新たな出会いを期待して、本気で試飲にチャレンジする気合いで臨んだものですが、会場での試飲が、考えていた程参考にならなかったことは、レポートで既出の話ですが、それ以降、我家は,試飲に購入の是非を頼らなくなっています。試飲は一応の確認とでもいいましょうか、おなじみの茶葉が(今年に陰って)とても悪いことはなさそうだとの確認程度のものと捉えています。もっと、乱暴にいえば、試飲しなくても、買う物はあらかた決まっているんですね。会場に足を運ぶ最大のメリットは、10%オフの特別価格と、そして、本当にここでなければ入手出来ない地域限定茶でした....というのが、正直な話なのですが、それでも、折角ですから、ティイスティングを楽しむ雰囲気にストレスなく浸るために、わたしは、小ぶりのトレイを持参しての会場入りでした。

 ただ、人員不足なのか、人員の経験不足なのか、種類も減った上に、大混雑しているわけでもないのに、試飲茶があちらこちらで品切れになるのが気になりました。お茶は、右上イメージの縦長のガラスポットでつくられて、それを小さい紙コップに注ぐだけなのですけど、数カ所で試飲茶まちが発生していました。そうやって(待ってまで)ゲットした試飲茶は、やけどしそうな程熱くて、味だの香りだのと言える状態ではなかったりしてね....白紙の状態で試飲していたら、購入を見合わせた茶葉が少なからず....だった気がします。
 
 ただ、茶葉の分類は、これまでのように7つの地域別ではなく、ティイスティングテャートに連動した風味別に4つのグループに分類されていました。この分類は、店舗内開催だった昨年からのようですね。
 ロンボンとかミリクとか...聞き慣れない地域よりも、風味の特徴で分類された方が、好みの茶葉はさがしやすいかもしれません。
 花のような香りのスッキリとした味わいがよければ、グループAで、フルーティーでどっしりとした味わいなら、グループDへ...というわけです。
 同じグループ内で飲み比べば、繊細な違いが楽しめますし、異なるグループの代表茶を比べれば、個性の違いに驚くはず....なんですが、まあ.....なかなかね....試飲茶が、その茶葉の一番おいしい状態だったとはいいにくいので、 やはりプロ(だよね)がティイスティングして作成されたチャートと、茶葉のサンプルが参考資料になりました。

 おなじみの茶葉はどれもが、相変わらず各グループの端っこの方、バランスよりも個性重視の我家好みの位置にありました。キャッスルトンはBグループの端に、キャッスルトン・ティッピー・クローナルがAグループの端に位置づけられているのが興味ふかかったものの(ボディはともにライト、香りが違う)ティッピー・クローナルの試飲が見当たらず、飲み比べは我家でこれから...になります。

 会場には、地域限定茶のココデシカブース(右イメージ)の他に、和紅茶(上イメージ)、スコーン、 アラビアンナイト、チャイ、軽食など、これまでになく様々のブースが設置されていました。 
 軽食の販売に対応して、6人(8人だったかな)用の長いテーブルが相当数,会場の中央辺りに並べられていて、購入したスコーンを開場内で食べることが出来るように...ということなのでしょうね。電子レンジまで用意されていました。
 この飲食用スペースが、結構な率でうまっていまして、サンドイッチや、スコーン、汁なしのなんとか麺などを、試飲のお茶と一緒に食べられていたのでした。あたりまえですが、紙コップの底に1〜2cmほどのお茶では足りないわけで、試飲茶が試飲の範囲を越えて消費された結果、本来の試飲コーナーのトレイが空っぽに...という事態が発生したのかもしれませんね。
 食べ物を販売して、飲み物を販売がなければ、試飲のお茶がかき集められるのも必然で、個人的には、開場内での飲食は歓迎出来ませんでした。ただ...スコーンは、そういえばレピシエ時代のスコーンがおいしかったことを思い出して、18個(7種を2個づつ、1種を4個。それでも全種類ではありません)持ち帰りましたが、弾力と柔らかさのバランスからなる食感が絶妙で、帰宅してから食した4種のフレーバーは、ハズレなくおしかったです。
 試飲コーナーの半分近くは春摘みダージリン以外の茶葉でしたし、販売ブースの多さからも、春摘みダージリンだけでのイベントは難しい時代になったのかもしれませんね。
 これまでのように、春摘みダージリンの人気投票も行われていませんでした。どちらかといえば、グラン・マルシェのイベントに近い印象がありました。

 商品の購入は各ブース単位で、スコーン18個買うのにも、和紅茶2パック買うにもレジに並ぶのが、面倒でしたが、.....試飲コーナーの茶葉だけ、会計を済ませてから、別の場所で商品を受け取るという....他の商品とは異なるシステムがとられていて、並んで会計を済ませたあと、商品の準備が出来るまで、10分、15分かかるという....。用意ができたとの表示が出るわけでもなく、時間は各自の判断でです。
 そろそろ良いかなと受取りカウンターに立ち寄ると、提示したレシートと籠にひとまとめに用意されていた商品の内容とがあわなくて、スタッフがその場でレシートと照らし合わせながら後ろの棚から商品をピックアップしてはカウンターに並べるのを待ちながら、わたしは会計と商品の受け渡しをわざわざ分けた意味を考えてました。

 レジが混んでいない時に会計を済ませて、荷物になる商品は、帰り際に受け取ることもできるメリット...があるとしても、試飲コーナーの茶葉だけの話ですしね。スコーンも地域限定茶も、和紅茶も、あとでまとめて受け取ることができるというならまだしも....なんだか、不要に並ばされたり待たされたりした感じで、こちらとしては、良いシステムとは思えませんでした。

 肝心の茶葉ですが,サンプル通りの物がパッキングされているとして、特にコレが!という印象的な見栄えを持つ物(例えば、2009年のシンブーリのように)は、今年はなかったように思います。
 一期一会になるかもしれないスペシャルティーは、5種すべてがAグループ(フラワリ&ライトボディ)に属していました。が、そのうち3種は毎年の定番品種なので....スペシャルに組み込まれた理由は不明。

 今までは郵送されてきた招待状(希望の日時を指定して申込む)が,確認mailを自分でプリントしたものになったり、数十ページ構成だったリストが1枚の紙になったり、お土産が.....前もって、用意していると知らせなくてもいいくらいのものになったり.........いろいろと削られた部分も目立つし、ダージリン・フェスティバルとしてのレベルダウンを感じてしまうのは、以前を知る者のリスクのひとつかもしれませんね。

 こういう機会でなければ購入困難な茶葉も入手出来ましたし、参加した結果には満足していますが、春摘みダージリン需要のピークが過ぎたことをも実感させられる、イベントだった気がします。


                                     11/06/24 

 



 
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