画面のレイアウトが乱れる方へ


                 

 2011年1月下旬、冬のルスツに再訪しました。
 
 昨シーズンに初めて体験したルスツのゲレンデは、予想 通りの環境でした。トマムの雪質と青空に匹敵するコンディションに巡りあうのは容易ではないと実感させられた一方、設備の快適さには救われました。
 ルスツ2度目のスキーシーズンは、自然がもたらすものには良くも悪くも折り合いをつけて、人の営みにひかれての再訪でしたが、最上質の雪と青空に迎えられて、内に限らず、外(ゲレンデ)での時間もこの上なく快適に過ごすことが出来ました。

 



     

ベルスタッフとウェルカム生演奏(ノースウィングロビー)

 ノースウィングのフロントデスクは、タワーやサウスウィングとはちがって、広々としたロビーの、奥まった所に位置しています。

 2011年スキーシーズンは、チェックインの時間帯になるとピアノとバイオリンの生演奏がおこなわれていましたが、客室からロッカールームやレストラン等の施設に向う動線は、演奏者の後ろ側で、ロビー内に流れる音楽が生演奏によるものだとは、わたしたちもすぐには気がつきませんでした。到着したゲストがフロントデスクに向って進む過程で演奏者の前を通るという位置関係で.......広いんですね。

 ですから、チェックイン、チェックアウトの手続きの他では、フロントデスク内にいるのスタッフと言葉をかわす機会はありません。
 この状況で、1年振り、2度目の利用では、み〜んな初対面(実際には、チェックイン時に隣で他のゲストの手続きをしていたとしても....。)という感じで、強く印象に残る特定の存在がないのは、仕方がないですね。客室棟側にあるショップとコインランドリーを除けば、どこに行くにもフロントデスクの前を横切ることになるタワーでは、例えば、朝の挨拶をかわす内にもか顔を覚えてしまうという環境にありますから、利用の比率以上に、スタッフに対する親しみの差はおおきいかもしれません。ノースウィングのフロントデスクスタッフの愛想が足りないということではありませんよ。レイアウトの関係で事務手続以上の関わりが生じにくいという話です。

 でも、広いロビーで待機中の、ベル、あるいはインフォメーション担当のスタッフの働きぶりは、フロントデスクとの距離感を埋めて余り有るものではないかと、わたしは思います。メインエントランスも宅配コーナーも、ノースウィングのロビーからは近くは有りませんし、階も違うので、スタッフのサポートは(通常)途中からになりますが、ロビーの『敷地』足を踏み入れるか入れないかのタイミングでの「お手伝いします。(しましょう。 しましょうか? etc)」という積極的な声かけは、わたしたちの好感度アップに貢献した1年前と変わらず....いえ、経験を積んだスタッフの観察眼や判断力に磨きがかかって、サポート力もアップしたかもしれませんね。
 ロビー出入り口に設置されたカウンターが正規のポジションかと思える数人のスタッフは、たいてい、グランドピアノよりもうしろ側を通るわたしたちの動線上近くにいて、出入りの度に、多少の接点が....。お手伝いが必要な手荷物はありませんから、短い挨拶の言葉だったり、無言の微笑みだったり..のレベルですけど、それでも、ロビーから外に向おうとすれば一歩先んじて自動ドアをあけてくれたり、客室に戻ろうとすれば、わたしたちよりも先にまわりこんで、エレベーターを呼び寄せてくれたりと、ゲストの向う先を察知して、障害物(?)をとり覗いてくれる動きは自然で、板に付いていました。

 でも、常に余裕のある中で行われている気遣いではないわけで、...最終日の12時過ぎ、Tomokoさんがロッジ内のレンタルコーナーまでスキーブーツを返却して戻ってきた時に、後方からのパタパタと走りよる気配とともに彼女の横を通り過ぎたスタッフがいたので、何を急いでるんだろ?と思うまに、エレベーターのボタンを押し、開いたドアを手て押さえ「どうそ!」と、導かれたエピソードがその一例。
 ブーツを返した彼女は身ひとつ。両手も開いてるわけで、走って追いかけてまで(エレベーターを)あけてくれなくてもいいのにね〜と、話ましたが....もちろん、立ち振る舞いが板に付き損ねていても、少しばかりの不自然さはあっても、これが、評価に繋がらないはずはありません。だって、気持ちがうれしいじゃありませんか。

 そして同じ日の帰り際、チェックアウトを済ませたわたしたちに示された和解スタッフの心配りは、最後の10数分でルスツのサービスに対する印象を完璧に仕上ることになりました。

 チェックアウトを終えた後、空港までのバスを利用する場合、メインエントランスまでは2階分降りなくてはなりません。
ん。ロビー内にあるエスカレーター(階段が隣接)を使うのが標準のルートですが、双方向に動くエスカレーターは、午後には上り専用になります。到着したゲストをロビーまでスムーズに迎え入れるためでしょうね。逆に、帰路に付くゲストが多くなる午前中は、エスカレーターは下り専用です。バスの時間に合わせてレイトチェックアイトをリクエストしていたわたしたちの必要は、エスカレーターの動きとは逆....。板やトランクは宅急便で発送し、手荷物はふたりとも機内持ち込みサイズのキャリーカートだけでしたが、(わたしのカートの)中味は、ipad、デジカメ、 デジカム、スカーレッツカフェで購入したルスツメイドのパン等、それなりの重さがあったので、わたしたちは一旦ロビーをでて、先にあるエレベーターでエントランス会まで降りようと思っていました。わずかばかりの遠回りです。
 ところが、チェックアウトの手続を終えてUターンしたところに、(エスカレーターが上り運転中なので)カートを(下まで)運びましょうとの申し出をうけたのです。
 自分で運べるのでお気遣いなく...とはいえませんでした....。
 だって...自分たちではこべは、よっこらどっこい、どっこらしょという動きになるわけで、10段も行かないうちに見かねたスタッフに再び越えをかけられる可能性がたかいじゃありませんか。それで、エレベーターを利用するから...といいかけたんですが、遠回り案が支持されることなく、わたしたちのカートは、休憩時間中だからと顔をみせてくれた(トマムでお世話になった)スタッフもくわわり、人力でメインエントランスまで下ろされたのでした。
 顔見知りのスタッフは(休憩中だということで...)バスの出発まで,その場でおつきあいいただきましたが、若いスタッフはすぐに,持ち場に戻って行きました。
 
 逞しく親切なホテルマンの名前を確認し損ねたことを、わたしは悔やんでいます。(実習生のポレートをつけていたようなきも...。)ノースウィングロビースタッフの※※さんは、カクカクシカジカ...と、マネージャー宛にサンキュレターを送りたくなる人材ではありませんか。(封書一つに左右される話ではありませんけどね。)

 今回もルスツで、また、逸材を発見したという、自己満足のエピソードでした。
 参考にしていただいて、損はないはずです。

                                       11/07/01 

 

 

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