画面のレイアウトが乱れる方へ

 

       
 
                               

 2月の半ば過ぎ、6泊9日で、久々のロンドンを楽しんできました。
 我家の海外旅行としてはの最短の日程は、主人の休みの関係でどうしようもなく、貴重な時間を無駄にしない為に、(前後泊不要の)関空発着で計画をたてました。

 早い段階で利用を決めたエミレーツ、割と長々と検討が続いた結果のチェスターフィールドメイフェア(ホテル)は、ともに旅の充足感を引き上げてくれましたが、2年前のパックツアーで,いつでもどこでもバス移動を経験した反動か、単なる身体能力の劣化か、個人旅行ならではの疲労感も味わってきました。荷物の多さと日頃の運動不足を省みて、今後の改善に取り組まなくてはという思いです。

 旅の目的の第一は、過去に回る余裕がなかったナショナルギャラリーとコートールド美術館。丸2日を絵画鑑賞に費やした結果、時間に追われた買い物には思い描いていたような成果もなく、愛用の英国ブランドに関しては残念な現実を見せつけられた一方、ドーバーを越えてやってきたものが少なからず目につきました。
 これまで後回しになっていたところを優先した旅では、いわゆる名所観光は殆どなく、写真の枚数も、ビデオの録画時間も前回に比較してかなり少なめにおわりましたが、英国ブランドの茶葉購入をめざして、地道にあるきまわって、紅茶店にも何件か立ち寄り、それなりの収穫に満足しています。
 強烈に印象づけられるポイントは少なめながら、ロンドンの日常にふれた気分が楽しめた旅になりました。

                                     12/03/11 

  
 更新日  23/09/17    

飛行機の感想(エミレーツ) 関空〜ドバイ    

 大阪〜ドバイ間の機種は右イメージ。3クラス制で、ビジネスクラスは前方ファーストクラスとパーティションで仕切られて2列、ギャレー、ラバトリーをはさんで4列、横は2-3-2の配置でした。当然ギャレーより後ろの一群の、2列目3列目の窓側2席を指定したいところでしたが、なにぶん、出発予定およそ1ヶ月前になって、日程を変更してとり直した飛行機です。指定可能な座席は、ギャレーの前3席並びの真ん中と、ギャレーの後ろの2列目、3列目のそれぞれ3席並びの左端の計3席だけでした。縦並びかあ〜などとぼやてはいられませんね。

 とりあえずは並び席(縦ですが、)を確保してからも、わたしたちは定期的に座席指定図をチェックして、横並びの席が空くことに望みをつなげましたが、わたしたちが指定を終えた跡に残ったのは,ド真ん中の1席のみ....その1席もひとときはリザーブされたくらいでして、帰路は比較的余裕があったものの、往路のビジネスクラスは、常時満席、あるいは満席に近い状態でした。たまに窓際2席の通路側や、3席並びのどこか1席が選択可能に代わることもありましたけど、横並びで2席がキャンセルになる気配も無いとはこのことで、最後の3席の内2席が縦とはいえ並びで残っていたことがラッキだったと気持ちを切り替えて後、本当に直前になって突然にギャレーの後ろの最前列、窓側からの2席がポカンと選択可能マークに切り替わったのでした。タイミング....なのでしょうね。ギャレーの後ろ、厳密にはトイレの後ろですが....手荷物の収納は(特に離着陸時は)全て頭上になりますがが....とにかく横並び!と急いで指定を変更した席が下のイメージです。

 日付が代わる頃の出発で、機内は夜間モード。しかもすぐにサービスがはじまったので、距離の確保が叶わず座席全体を収めることはができませんでしたが、横幅が決して広くはないことの他は、座席自体はこれまで利用した他社の仕様と似たりよったりで、特ににエミレーツのビジネスクラスはすごい!と言うべきポイントはなかったように思います。ただ、よくも悪くも個々の座席の独立性は予想外のものでした。例えば肘掛けなど、これまでは(ゆったりしていても)隣と共有だった部分が完全に分断されていて、つい肘がふれあうということもありません。隣席との境は高い位置にあって内側にタッチパネル仕様のコントローラーが設置(そのままでも、外しててにもってでも使えます)それよりも先に延びた仕切りの上にグラス置きの凹みが設けられていました。側面に折り畳み式のプチテーブル、山盛りナッツが常にここに置かれました。 可動式のパーティーションを上げれば、背もたれから身体を起こして覗き込まない限り隣と視線をかわすこともありません。
 一人旅にありがたい工夫が随所に...というところですが『連れ』がいる旅行者としては、正直、ここまでの分離は逆に不自由でした。
 往路はね、観光情報の確認やら、着いてからの計画やら、機内でもテンションが上がる時なのに、ガイド本を一緒に見ることができにくい環境は“過ぎたるはおよばざるがごとし”の実例に思えました。ipad に詰め込んだロンドン情報も二人で見るから盛上がるわけでして.....関空〜ドバイ間ではほとんど活用できずじまいでした。
 独立性の強化は各社共通の進化形のようで、機内では一人旅に準ずる準備が必要になるのでしょうね。

 というのが、往路、帰路に共通していたことで、実は往路の私の席は一層独立した特殊な環境にありました。直前に指定を変更した座席は最前列ででしたから、モニターが埋め込まれた前列の背中がありません。こういう場合、モニターは前の壁に設置されているもので、ギャレーの後ろに位置する中央の3席のモニターは壁に3つ並んでいました。ところが窓際2席、わたしたちの前にあるのはラバトリーで、モニター2つ分には壁の幅が不足してるんですね。で、どうなっていたかといえば、上イメージの右側アイボリーの仕切りの先に延びているついたての中にモニターが収納されていたのでした。結構な大きさのモニターが2台、ボタン一つでせり出してくる仕掛けつきの収納スペースは長さも幅もかなりのもので、他の席では通路としてあけられている部分の大半がふさがれているのです。足の長いゲストならどうと言うこともないのかもしれませんが、お尻の出っ張りが引っかかる私の場合は、出入りの時は横向きがベターという隙間が残されているのみ。独立性どころかちょっとした隔離スペースが出来上がってました。内側(窓際)に入ってしまえば何をするにも人目に付きにくい(最初はトイレでリラックスウェアに着替えた主人も、到着前はココで着替えを済ませました。)メリットは大きく、寝ても起きても,私は快適にすごせました。座席に組み込まれたマッサージ機能も、2年前のANAとは比較にならないくらいの優れものでしたしね。 ただ、通路側の主人はといえば...通路と座席に仕切りはありません。トイレを使うゲストの気配がモロに伝わるといいましょうか...特に座席をベッドモードにしてからは、人が行き来するたびに仕切りのカーテンが足先をくすぐって安眠を妨げられたとこぼしていました。離着陸時はテレビも収納しなくちゃなりませんし.....縦並びよりはマシだったので(窓際は面白かったし)不満度は最小限でしたが、最前列は積極的に選択するメリットはない席かもしれませんね。
 帰路は中程の列の窓側2席。往路程の興味もうすれて、かもなく不可もなくの印象でしたが、前席の背面を活用した収納スペースと固定されたモニターの分だけ利便性はUPしていました。

 機内食に関しては、日本で積み込まれている往路は日本食、逆に帰路は洋食が無難というこれまでの判断が揺らぐ結果となりました。
 比べていないので実際のところは分かりませんが、一度に(甘味まで一緒に)出てきた右イメージの和食は、空腹を満たすことはできるけど....というレベルでした。2年前の、期待程じゃなかったと評したANAビジネスクラスの和食が実は素晴らしかったと再認識させられるくらいに....こちらは風味も盛りつけもよろしくはなかったです。帰路、こりもせず軽食に寿司をオーダーしましたが....エミレーツで和食はよした方が良いという結論が導かれたにすぎませんでした。

 アメニティーは、関空〜ドバイ間でのみ配られました。
 男性用、女性用共にオリジナルのポーチ入りで、乳液、ローションの類はブルガリでした。普段から愛用しているわけではありませんが、そこはブルガリ!良いものもらった!という気分になるわけで、持ち帰りました。ただ、わたしたちはドバイで乗り継ぐので、セキュリティチェックをうけなければなりません。ブルガリの液体ものをポーチからだして、機内持ち込み用の透明袋にいれなくていいのかしら?エアゾールのシェービングクリームも入ってるけど....とスタッフに確認したところ、ドバイの乗り継ぎは厳しくないからノープロブレム、でもヒースローでは機内持ち込みは認められないから必ずトランクにいれるようにと回答でした。

 本来は機内で使うことが前提のアメニティーなのでしょうけどね。次はいつ乗れるかという観光客にとっては貴重な記念品。貴重すぎて使えないままに劣化させるのがお決まりのコースですが、持ち帰る(旅先に持って行くだけじゃなく自宅にまで持って帰る)にも注意が必要な時代になりましたね。

 左イメージ右側が男性用。箱入りのブルガリアメニティーはボディローションとアフターシェービングローションとオーデコロンのセット。女性用は単体の箱入りで、ハンドクリームとエマルジョンとコロン。ウェットタオル(?)の組み合わせ。すべてEAU PARFUMEE AU THE ROUGEのシリーズでした。

  
                                                 12/05/02 


リストに戻る






飛行機の感想(エミレーツ) ドバイ〜ヒースロー

 

 ドバイ〜ロンドンの機種はA380。
 機種を聞いてもピンとこない私は,それが総2階建ての飛行機で、ファーストクラスとビジネスクラスが2階にあると知って、うわぁ〜と思いました。2階ってね、余り良い印象がないわけです。上り下りが面倒だし、(天井が低くて)に圧迫感があるし...というのが、随分前の,前方一部2階建ての機種の2階席利用時の実感でしたが、結論からいうと、総2階建ては全く別ものでした。2階席だと階段が...なんて言うのは無用の心配で、ボーディングブリッジが直接2階フロアにつながってるんですね〜。ドバイでは搭乗口内のエレベーターで2階に上がってフラットアクセス、ヒースローでは2階ラウンジ内の専用搭乗口から一旦エスカレータで下りる為に緩やかな上りでしたが、とにかく階段の類は一切なく、キャリーカートの携行もスムーズでした。

 サイドテーブルつきの座席は1-2-1の配置で、偶数列はサイドテーブルが通路側、奇数列は座席が通路側に設けられていていました。
 自分の席の前は前席のテーブル部分というわけで、モニターの下には機内持ち込みサイズのキャリーカートが余裕で入る空間(上イメージ真ん中)がありました。この空間は床面よりも高い位置にあって(キャリーカートの下は蓋があいて靴収納?らしきスペースもあります)座席をベッドモードにした時のフットレストと連なるんですね。で、(私の場合は、キャリーカートを置いたままでも不自由しませんでしたが)とっても足の長いゲストでも無理なく横たわれるフラットシートが出来上がると..。うまくできてますよね〜。
 あらためて見ると、シートピッチは決して広い方ではないのですが、前後の座席一をずらすことで、占有空間には充分な余裕があるので快適でした。
 むしろ席から完全に立ち上がらなくては前席ポケットの機内誌にも手が届かないほど広いピッチが、広さ程のメリットもなかったことを思いだすにつけ、広さをウリにする時代は終わったと痛感しました。

 ミニバー(左イメージ右側)つきのサイドテーブルも、スペース、安定感ともに申し分なく、大変使い勝手が良かったです。特に偶数列はテーブルが仕切りになって座席と通路が切り離されるので、隔離性が高いぶんだけ居心地も上々でした。もっとも座席位置にで、隔離性に差がありますから、要注意です。
 いわゆる擬似個室空間を顕著に体験出来るのは偶数列の窓側でしょうか...。

 実は、我家では一人きりよりも二人一緒の快適さを求めていたため、往路はまよわず偶数列の中央席を選択していました。座席が隣り合っているのはここだけなんですね。ちなみに奇数列の中央席はサイドテーブルが内側で座席が通路よりの配置。テーブルふたつ分が間に挟まる隣の席は.....隣と思うには無理のある距離で、一人はもちろん二人で利用する意味も無い気がしました。
 良席はやはり窓側の一人用と考えられているようで、往路のチェックイン時にスタッフがサービス精神を発揮して窓側の空席確認をしてくれました。空きがあれば席をとりなおしてくれるというので、あえて2席並びを指定していたわたしたちはことわりましたが、『おことわり』にもスタッフは怪訝な表情で、窓側席でなくても良いのかと念をおされましたっけ。
 窓側は帰路便で予定していたわたしたちが、往路はとにかく二人並びが希望だからと主張して確保したのが、上のイメージ。

 座席の並び具合はごく一般的で、間に余分なスペースはありません。仕切り用のボードも、やむなく見知らぬゲストと並ぶハメになった時にはないよりはマシという程度で、下げていれば邪魔にもならず、二人で過ごすには理想的な空間でした。iPadもガイド本もようやく活用出来ました。サイドテーブル側面はポケットや凹みも設けられて、座席そのものの幅のわりには、ゆとりも生まれていました。わたしたちは、関空〜ドバイでは得られなかった感動に包まれながら、同じエミレーツでも機種によってこんなにちがうんだということになると、飛行機選びの時に航空会社のみならず機種のチェックがはずせなくなることを心に刻み付けました。

 で、帰路、ロンドン〜ドバイで利用した窓側の席が右イメージです。
 私の席が偶数列で、テーブルが通路側、座席が窓よりにあるレイアウトで、後ろの主人がその逆パターンでした。窓の下の収納スペースは大変便利でしたが、ミニバーつきサイドテーブルで阻まれている為に、主人は使えなかった....というか、ゲストが使う場所とは思わなかったそうです。実際に、わたしは自分の真横と前後、収納スペースに手が届きましたが、サイドテーブルを乗り越えてまで活用するスペースでもないんでしょうね。主人の席は、窓はあるものの窓の恩恵はテーブルに阻まれ、通路側に座ると、通路を挟んだ隣の先との距離が意外にに近く感じたとかで、(窓際席に関しては)個室もどきの空間で人目を気にせず、人の様子も気にならなかったわたしと主人とでは、随分印象にひらきがあったようです。
 せっかくなら前後にこだわらず(前後だと立ち上がれば直接話は出来ます。)各自で偶数列を選択した方が良いのかもしれませんね。

 機内食については、機種の違いは殆ど感じられず、座席に対してのような感激もありませんでした。

 ドバイ〜ヒースローではメニューも英語とアラビア語のみなので、選択ミスの可能性もありますが....パンケーキとパン組み合わせには首をひねりました。(パンの代わりにパンケーキかと....。)ただ、ヒースローの専用ラウンジで、時間つぶしのつもりで取った料理が本格的で、あれもこれもがおししくて、かなりしっかりと食事をしてしまった経緯から、わたしたちはエスニックにはずれなしかもと推測して、帰路の食事はチキンシシカバブをえらんだところ、それが、今回機内で口にした食事の中で一番おいしかったです。

 イメージ左から
 私が選択したパンケーキと主人が選んだオムレツと野菜のつけあわせ。このふたつが同じカテゴリーでのチョイスでした。
 右側はドバイ〜関空でトライした軽食の寿司。失敗したイメージ相応の食味でした。

 食事時間外にオーダーした、カプチーノは、見栄えも味も高ポイントでした。

 注: 偶数列、奇数列のレイアウトについては,搭乗機を根拠にしています。全ての便に共通しているかどうかは未確認です。


                                                12/05/15 


リストに戻る