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                       テーブルクロス


 03/03/02

 
 
 忙しい旅程の中でも、やっぱりはずせないのが「お買い物」。
 
 「ま、いいか。」というわけにはいかない義理のお土産には、結構時間をとられるも のの手許には残らないし、土地の名物や旅の記念品は、時とともに、捨てられないけど少々置き場所に困るものに変わってしまうことがありますね。

 自分用のお土産は、何年経っても愛着が薄れず、目にする度にそれと出会った町や店のこと思い出せるようなものなのが一番! そして、その出合いが、新たなおつき合いのきっかけになったりすると、観光で通り過ぎただけの町が、特別な場所になります。
 観る、だけでなく、ちょっと係わりを持ちたくなるような、そんなお土産を紹介したくなりました。

  このページはいわば、わたしの自己満足の「お買い物リスト」のようなものですが、旅行の予定がある方は、覚えておいて損はないものだと思いますし、メールオーダーが可能なものも少なくありません。

 ただ、ごく最近に訪れた店でも、連絡先が今後も変わらないという保証はなく、常に正しい情報を更新していける自信がないので、細かな住所や電話番号の明記は避けました。興味をお持ちになった方はJUNまでメールで問い合わせて下さい。
 現在、メ−ルオ−ダ−等でおつき合いしている店に関しては、正確な連絡先と、必要ならば注文方法を、旅先で訪れた限りの店は、その時の情報をお知らせできると思います。

                        
               

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トカチアン【TOKATZIAN】のテーブルクロス(ヴェニス)

 観光客が避けて通れないヴェニスの工芸品といえば....ガラスとレース
 
サン・マルコ広場周辺の土産物店には、たいていこのふたつのアイテムが一緒に売られています。ただ、親切なガイド本に「粗悪品に気を付けよう。」と指摘されるまでもなく、“土産物”は“土産物”の魅力に留まります。お値段を思えば、それも当たり前で、粗悪品という言い方も不等かもしれませんね。
 わたしが
欲しいのは、気休めの土産物ではなくて、この街ならではの美しいレース製品でした。ところが、レースの本場はヴェニス本島ではなくブラーノ島なのですね。ガラスのムラーノ島よりももう少し遠く、ヴェニス本島から水上バスで45分という(ガイド本解説)位置にある島です。
 ヴェニスには2泊とはいっても、実質は観光に費やせるのは1日....。島に渡る時間の余裕はありません。
 そこで、わたしたちが(ヴェニスで )他店には目もくれずに向かった店がイェズルム【Jesvrvm】でした。各国王室御用達、レースの名店(成美堂出版 ショッピング&レストランガイド2000)として紹介されていた店で、別の言い方をすれば、我が家にある数冊のガイド本でヴェネチアン・レースの店として唯一
紹介されていた店でした。アジア製の安価な物も出回っているので安心できる店で購入しようと言う類のアドヴァイス付き....。別にアジア製でも安価ならば(納得して買うなら)それはそれでいいじゃないとも思わなくもありませんが、はるばるとアジアから来たわたしも、やはりメイド・イン・ヴェニスへのこだわりは譲れません。
 でも、
イェズルムは、わたしがイメージしていたレース製品の店ではありませんでした。“高級リネンの店“(わがまま歩き)という紹介の方が、正確な記述だと思います。レースも充実ていると言われる本店の方でさえ、レースと呼べるものはドイリーやポプリ袋といった小物類ばかりでした。もちろん、我が家では小物の方が使い易いわけで、小物が不要というのではありませんが(しっかり買いました。)リネンに繊細なレース飾りのテーブルクロスなどを思い描いていたわたしとしては、かなり残念な結果でした。
 2002年の暮れ、ブルージュでイメージ通りの製品に出会えたわたしは、ヴェニスで立ち寄らなかったブラーノ島への未練をきっぱり断ち切ることになりますが、それは2年後の話です。
 
 勢い余って...不完全燃焼気味のわたしは“掘りだしもの”への期待をかけて、他の店のレース製品のディスプレイも見て回りましたが、逃したブラーノ島が大きくなるばかり.....。そんな状況で、我知らず見とれてしまったのが、トカチアンのテーブルクロスです。

  サン・マルコ広場にある小さな店でした。
 見とれたのは、レース製品ではなくてオーガンジーに刺繍を施したクロスでした。右のイメージは中心部の模様になります。透ける布の裏側から糸を刺して、糸の色で模様をつくり出した繊細なクロスです。


 
右上のイメージでテーブルの色が透けているのがお分かりになりますね?白地のクロスを下に敷くことで、模様はクッキリと浮き上がります。(左)下地をブルーにすると、花かごやトッドがクリアになって、模様は異なる印象になるのです。

 店に入った時に「テーブルクロスが欲しいんだけど...。」という主人との日本語会話の、“テーブルクロス”に店のスタッフが反応して(カタカナでも通じるものですね)広げてくれたクロスは、デザインこそ違うものの、同じタイプのものでした。
 実は...ヴェネチアン・レースのクロスが欲しかったことなど(その時は)忘れてしまえるほどの美しさで、サイズの問題も棚に上げて購入してしましました。
  

クロスには麻のテーブルナプキンが4枚セットになっていました。(ナプキンだけの別売もして欲しかったくらいです。)角の1ケ所はオーガンジー仕様で、お揃いの刺繍付きです。
  左右のイメージはテーブルナプキンの刺繍部分の裏表です。右が裏側になります。鮮やかな糸の色が、オーガンジーのフィルターをかけられて左のように映し出されるんですね。
このデザインは他に(花の色が)黄色とピンクと白の物がありました。 迷いに迷って、選んだのがイメージの青です。

 590000.00リラで、円での請求は34515円でした。
 1m四方の小振りのテーブルクロスとしては(わたしにとっては)安いお値段ではありませんでしたが、この細工なら惜しくはない価格だったと、今も確信しています。


                                           03/03/02 

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