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  おことわり

 当サイトで言うトマムのオールドファンとは、原則としてアルファコーポレーション時代のトマムをご存知で、そのコンセプトに共感して、再訪の経験のあるゲストを指しています。もう少し、広範囲に捉えると、現在よりも以前のトマムにより高い評価を抱きながらも、トマムとの関係を模索しているゲスト、という言い方もできます。対象でない方にとっては、茶話室は害あって利無しのページとなる場合があります。ご覧になる前には、昔話をするにあたってのJUNの考え方をご一読ください。
                               06/02/06
 


    

ふるち〜さんの記憶 (メール、掲示板原文からの直接引用部分は山吹色文字)



1989年頃
アルファキャビン内より撮影
中央にタワーとホテルの屋根 向かって右下がリゾートセンター 
左下のドームがイグルー


北海道在住の自称トマムフリーク、ふるち〜さんから、懐かしい思い出話をいただきました。

 トマム開業初期、リゾートセンターの横にイグルー村があったと思うのですが、その写真をお持ちではないでしょうか?
 巨大なイグルーを模した建物の周りに小さなイグルーがたくさんある...そんな写真だったと思います。
 私が最初にトマムに訪れたときは未だタワー2は工事中の頃で、深夜バスでトマムにつき、その中央の巨大イグルーの2階(暖房あり)で仮眠したのを覚えています。
 ちなみに、その一階のカウンターでは、その周りのイグルーの中で体験宿泊するための寝袋といくつかの道具をセットを貸し出すというオプションもありました。
 今考えると、冬の夜を楽しむというアイスビレッジの原点があったように思えます。

 そういえば...と当時のパンプレットを見ると、イグルーはパラグライダーやスノーモービル(...なぜか、リゾートセンターやアルファキャビンも)と並んで紹介されています。
 左イメージは87年のパンプレットから借りたものですが、 TOMAMUマークつきの大きなイグルーの左後方にデコボコに見える連なりがチビイグルーです。パンフレットにはイヌイット体験(当時は別の単語を使用)してみませんか?という紹介文とともに、宿泊無料、防寒具一式貸し出しの案内も記されています。
 わたしも記憶にある景観ですが、この頃は滑ることに夢中でしたから... イグルーには近寄ることなく終わってしまいました。
 ヴィズ開業の前年のパンフレット(89〜90年)からイグルーの紹介はなくなりますが、さほど時を置かずにホテル裏手に 出現したアイスドーム(ヴィレッジになる前)にはインパクトを受けたものでした。

 
改めて見ると、巨大イグルーは本当に『巨大』だったんですね。人物と比較して、これほどのモノだったかと驚かされます。
 アイスドームがアイスドームヴィレッジとして発展し、冬期の定番アイテムとなっていくのは、この時より5年ほど後の話。
 そのアイスヴィレッジも、昨シーズンからは ホテル裏手から西エリア(アビチ横)に場所を移して、無料のアクティビティとして、新たな展開がスタートしています。

 個人の好みを言えば、そりゃね...前の場所の方がね...隔離性ゆえの独特の雰囲気があったし...となりますが、数年を経て花開いた(椿と薔薇くらいの違いはあるかもしれませんが...)『早すぎた試み』が、出発点に戻って来たと思えなくもありませんね。
 ゲレンデに出れば,自然と目に入るアイスビレッジ、その規模と美しさに引かれて、今は足を向けるゲストも多いことでしょう。

 
イグルー村の写真をもう一度、日の目に出すことで、たぶん疑心暗鬼でイグルーを黙々と作ったであろう(^^;)当時のスタッフへのねぎらいの気持ちと...(というのも、作ったけれど当時は泊まる人なんて殆どいなかったと思います(^^;;)、まだそういう時代ではなく、早すぎた試みだったと思います)...そして今年になってあちこちの冬のリゾートでアイスドームビレッジのようなものが誕生していますが、その発想が、決して最近のものではなく、私たちがずっと応援してきたトマムリゾート開発初期からあったのだということを皆に伝えたい、と思ったからです。
 
 
お客さんが希望するならイグルー(かまくら)に泊ってOKという発想に、当時は本当にびっくりしました。アイスドームビレッジにもアイスホテルがあり、さらに本格的な海外にあるアイスホテルも最近話題になっていますが、20年弱前にそれを提案するという事に、先進性というか、並々ならぬ何かを感じます。

 さらに今もなお、スノーシューで雪原を回ったり、木登りをアクティビティに仕立ててしまったり、あえて暗闇の雪原を歩かせたり、半日以上かけての犬ぞりクルージングするなどという楽しそうな暴挙?(^^;)を提案するその姿勢には、本当に驚かされます。
 
 最初に頂戴した投稿で、ふるち〜さんはトマムの今後への期待にも言及されています。
 
 星野リゾートに変わって、いろいろ戸惑いもありましたが、去年の冬ぐらいから、やっと光が見えてきたような気がします。
しかし木林の湯とカラフルなタワー?などによって昔のイメージと変わり、一見崩れてしまった様にみえるバランスをどうリカバーしてゆくのか、リゾートのプロとしてどういうイメージを抱いて、どう落としどころをつけてい行くのか、お手並み拝見という感じです。
ただ、木林の湯とプールサイドのレストランの再始動は、新規の水着を持っていないお客さんにVIZまで足を運ばせVIZを魅せるきっかけとなり、土産話になったり、あるいは今度はVIZの為に来ようという動機付けにもなって良かったのかな、と評価しています。ハマナスのプールの犠牲は大きかったのですが、より多くの人にVIZが披かれ、今のほうが昔よりも、ゆったりと森をながめながら温まるトマムらしい時間を演出することには成功していると思います。

 そして、いつの間にか働いているスタッフが私よりも若い方々ばかりになっていることに気がつきつつある今日この頃、長年愛着のある壮大なリゾートを今一度、若い人の手とアイデアとパワーにゆだねて、夢のリゾートを作るチャンスを与えるのも良いのかな、とも思っています。
一喜一憂は今に始まったことではないですし(^^;;) 変わらないことも大切なことですが、日本人は破壊された物を再生する能力に長けている民族ですし、ヘビーなトマムフリークにとっては、どこが変わったのかを発見するのも楽しみなのだと割り切っています(^^;;;

 期待、戸惑い...失望(憤りとも言う)...それでもトマムへの執着を経つことができなかったわたしの心境も、ふるち〜さんに共鳴する部分があります。
 2008年は、防寒対策怠りなく(ホテル裏手にあった時には、夕食の前後に立ち寄っていたので,レストラン対応服だった...。)氷のグラス造りにも挑戦してみましょうか...。

 
 
1989年頃。
 アルファクアビン内より撮影。
 向かって左手、木々の間にイグルーのシルエット。
 右手、西エリアはまだ、2番リフト乗り場があるだけの緩やかな雪原でした。
 リフトに乗り場に向かう為に...まずスケーティングをマスターしましょう!などと言われた時代です。

 

 

                                         07/12/16