渡航環境未だ不安定...なので、とりあえず Go TO

   国内近場の温泉旅館回帰録 その1

 2週間の予定が、ホテルに一泊で切り上げとなったスペイン観光旅行...仕切り直しで来年のお楽しみになるはずが、再燃を繰り返すコロナ騒動を横において、海外旅行の計画を立てられるほどには楽観者でもない我が家。
 とりあえずは、この際GoToしとく?という話になったのが2020年10月、スペインまでの道のりはまだしばらくは見えないことへの悟りとともに浮上した近場の温泉旅館への興味。
 遅ればせながらのGoToトラベルキャンペーン参加計画だったので、 狭き門をこじ開けるようにして、いくつか予約っを完了しました。テーマは『身近のくつろぎ・日常への刺激』。宿泊が目的ですから、快適に過ごすために占有露天風呂付きベッド仕様の寝室に居室スペース有りの客室を条件に、選択しました。


 

ゆのくに 天祥(山代温泉 2020年11月下旬)

 団体客ニーズも多そうな、大規模温泉旅館で、客室も多種多様な様子でしたが、露天風呂付きで、ベッドがある部屋となると、コンセプトが異なるいくつかのエリアひとつ、天祥の館に位置する 11室だけになるでしょうか。(他エリアでも露天風呂付きはありますが、ベッドの用意はありません。) 
 スパスイートと名付けられた客室はレイアウトの違う2パターン(予約時に区別はなされませが、便宜上Aタイプ、Bタイプとして話を進めます。)見取り図から察するに、内風呂、洗面エリア、露天風呂がの動線が確保されているBタイプに対して、内風呂と露天風呂がベッドルームや和室で分断されている(にしか見えない)Aタイプは、つかいにくそう..なのに、部屋のタイプは(どちらになるか)お任せ、となれば、飛びつくにも躊躇が生じました。 もっともこの時点では11月、12月に空室はなく、飛びつきようもなかったのですけど、他を当たって、吉田屋山王閣の松風庵の103号室を予約したのが、10月10日でした。松風庵の客室は5室全てが露天風呂付きで、リニューアルマークが付いていた103号室はベッド仕様だけれどもツインではなくクイーンベット(一つ) だったからでしょうか、そこが唯一の空室でした。ところが、その後に、クマ出没騒動です.....。宿にまでクマが出向いてくるとはリアルに危機感を抱いたわけではありませんが、103号室のロケーションを一応確認...。あ〜、やはり1階だった、露天風呂は庭に面してあるなどと言ってるうちに、見取り図内に内風呂の表示がないことに気がつきました。内風呂、あるいはシャワーブースらしきものは...ない。いわゆるお風呂は大浴場利用で、露天風呂で温まるだけとなると、大浴場の環境はどうなんだろうかと、もう、予約前に確認しておかなかったのと言われそうな理由で、どうしよう...?と。103号室については画像での確認ができませんでしたが、他の客室の露天風呂画像で洗い場(カウンター、シャワー。フロイスや桶等)が写っている様子から、『洗い場も含めたお風呂』が露天の可能性も有り得ると判断せざるをえなくなり、11月下旬の利用が不安になりました。
 時期的にも室内からいきなりの外風呂は辛いと、要検討になったタイミングで、ゆのくに 天祥のスパスイートに空室が発生したので、即座に乗り換えました。内風呂から露天風呂への動線が〜は、内風呂があるというメリットの前には、微々たる問題にではありませんか!

 幸い、私たちはBタイプに当たった(客室に案内さてて、まずホッとしました)ので、お風呂環境は快適でした。
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 上イメージは、左から、入り口、入り口左手に用意されていたお茶。こちらは小さいながらも流し台が設置されたコーナーでした。流し台横のドアがトイレ。床面の色の違う奥側が洗面所で、シンクカウンターの後ろに一段高くなって内風呂(イメージ3枚目、内風呂の扉)。イメージ右端が内風呂内部。スペースに余裕のある作りでしたが、バスタブ、カウンター等のクオリティユニットバスレベルかな。

 ダブルシンクの広々とした洗面所の第一印象がよかっただけに、内風呂のそぐわない仕様は残念に感じました。
 間違いなく、設備があること自体がありがたく、大浴場の水栓が一定時間で自動的に止まるので、髪が洗いにくく、わたしは、広めのユニットバスのような内風呂で洗髪しましたけど、(洗面所もこのゆとりなので、ドライヤーを使うストレスもなく、内風呂使用前後ともに快適ではありました。)利用しない場合は、ドアを開けずに見ないで済ませた方がいいかもしれませんね。
 右上イメージ左が洗面所。シンクの周りのスペースに加え、棚、鏡の下部にもカウンターがあり、使い勝手はよかったです。右手にガラスで仕切られた露天風呂。ふたに見えるのはレジャーマットのような素材で持ち手を持って片手で動かせる軽いものです、保温効果と埃、虫除け対策かなと理解しました。風呂桶は据え置き仕様で手すりのあるところに踏み台も有ります。(ただ、なまじ踏み台に登ってはいろうとすると、お風呂の底面が遠く感じます。)蛇口から水、お湯を調整して自分たちの体積で溢れたお湯を、必要に応じて増量。上部は青い矢印の手前まで木製のひさしが増設されていましたが、矢印部分は建物、上階バルコニーの下になるのだと思いますが、外壁がところどころ落ちていたりして、相当朽ちていました。湯船に浸かると目線はうえへ...主人は、みなかったことにしようと...。
 建物自体は...古いんですよね。
 
  湯温泉露天風呂付き客室は、2013年に天祥の館に増室された様子で、室内は綺麗でした。(2008年以降順次改装が進められたようです。)でも、見晴らしがいいね〜窓際に近づくと(あるいは外に出ると)視界に入る建物の古さが(客室のバルコニーも含めて)...積み重ねられた歴史感とか老舗の風格とかではなく単なる劣化に見えてしまう古さが、綺麗な客室の雰囲気の足を引っ張っている感じでした。
  客室は広さも十分でしたし、明るさ、空調環境も整っていたと思います。
 ただ、ベッドはあってもやはり旅館、和室がメインなので、荷物の整理、出し入れも畳の上で(荷物置きように敷物が敷かれていました)適度な高さの棚か台が欲しかったです。窓ぎわの椅子はロッキングチェアよりも安定して座れるクッション性のある椅子のほうが寛げるのにというのは、まあ、立つのも座るのも、座りつづけるのも、よっこらしょと言いたくなる我が家の事情ですけど...(ロッキングチェア以外は)椅子のない環境ですごすのも、久しくなかったので、今後は、ベッド、露天風呂、内風呂orシャワーブース、に加え椅子も必須アイテムになりそうな気がします。

 加賀温泉駅から送迎バスで15分ほど。

 数組が同時に到着、チェックインの手続きをするためフロントデスク前には誘導ロープがはられ、並びの間隔、身分証明緒できるものの準備等、スタッフの案内もてきぱきと、感染症対策に法って、行われていました。
 客室案内係も数人が待機して、手続き完了と同時に流れ作業のように案内スタッフがに引き継がれ、その後は、客室担当スタッフというより...仲居さん登場で、挨拶をうけ、食事の時間等の調整がなされました。 夕食、朝食ともに指定された食事処にでむいてでしたが、あらかじめテーブルも決められていて、前後のテーブルとは簾で仕切られていたので、視界に入る他のゲストの様子はといえば、通路を隔てた反対側の1組ぐらいだったでしょうか。
 テーブル担当はもちろん客室付きの仲居さんで、チャキチャキとした、ベテランさんのように思えました。
 時節柄夕食はカニづくしコースでしたから、カニパワーの前に料理人の腕の見せ場は...なかなかむつかしい...。過ぎたるは..にならない程度にとなれば、そうそうインパクトのあるアレンジ料理が並ぶわけもなく、焼いたり、煮たり、むしたり、調理方法別カニの味の変化を楽しみました
 特筆すべきは、出汁でしょうか。 カニすきのスープ、つけ酢、茶碗蒸し、てんつゆ、また、押し寿司の酢飯など、どれも甘みのある仕上がりで、我が家としては好みに近い味付け。ただ、薄味というのではなく割合にしっかりと風味づけされている甘みなので、苦手なゲストには気になる甘み、いわゆる『口に合わない』ということになるかも....
 評価は別れそうですね。

 イメージ上はコース終盤、食事はカニ押し寿司。席についた時からセッテングされていたズワイがガニをこの時点までわたしは抱えていまして、ビールにも目をくれずカニの身ほぐしに集中した(仲居さんに感心される速さ)主人のペースからすれば少しゆっくり目に運ばれてくる(時折、配膳の確認が入りました)他の料理とカニ酢を同時進行で進めていましたが、終盤でようやくカニの身ほぐし作業を完了。担当仲居さんに、「よく頑張りました!」と...。でも、頑張ってる間にもお腹は(他の料理で)満たされるわけで、画面上部に写っているほぐし身は、完食できませんでした。
  カニ半分のコースがほしい...。

 天祥館内ショップでの購入したのは加賀五色で染め上げて箔打紙でおられた鶴のオブジェ。(右イメージ 樹脂加工仕上げ)                               

                                    20/12/21 

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嵐山弁慶(嵐山温泉 2020年12月中旬)

 近畿の温泉地で検索すると、エリア別で京都駅周辺も表示されて温泉とは無関係だったりする中、嵐山の存在に気がつきました。
 京都在住の昔、紅葉の時期にふらりと行って、観光客に揉まれて疲れただけの結果近寄らなくなって久しい、あまりいい印象のない地区ですが、泊まるならご飯に不自由もないだろうしと、嵐山エリアな内いくつかの宿の公式サイトをのぞいて回ったところ、目に止まったのが嵐山弁慶の展望風呂つき和洋室でした。“洗心”と名付けられた和洋室は2020年9月にリニューアルオープンしたということで、ガラスが多用された拡がりの妙と、クオリティの高そうな寝具と、贅沢にスペースが確保されたお風呂が魅力に思えました。(公式サイトの紹介画像での印象)
 露天風呂ではありませんが...露天風呂つき客室へのこだわりは、それなりのクオリティとゆとりが担保されている確率が高いからという絞り込みの手段で、外気が必須というわけじゃないし...とあっさり条件を緩和。

 新しい客室の、ユニークな間取りと紹介画像から伝わる上質感(快適そう...。) に抗えず、12月に1日だけあった空室を予約しました。

 阪急嵐山駅から徒歩10数分..タクシーで乗り付けたいところですが、タクシー待ちの時間と、カート持ちでの乗り降りのわずらわしさと距離を思うと、もとよりの散策エリア、天気もいいしと歩いて向かいました。渡月橋を渡って、川沿い、わかりやすい場所にありますが、油断していたのが石の階段(真っ平らに均されていない)。洗心は新しいけど、宿が新しいわけではありません。玄関前には風情漂う石階段、横の通用路が坂道で宿の玄関への通り抜けも可能だったことをこの時は確認できず、階段か〜と気合いを入れかけたところに、スタッフが数人、出迎えにあらわれ、荷物は引き受けてくれました。車の気配もなく到着したので、泊まり客に気づくのが幾分おくれたのかもしれませんね。館内、土間炉端の畳仕様ベンチに腰を下ろして検温、身分証明確認を終え、上り口で脱いた靴はスタッフの手に...。

 客室入り口でではなく館内上り口で靴を脱ぐ宿は、数十年振りかもしれません。出かける前にも靴の手入れを忘れずに、ですね。
  右上イメージが上り口すぐ左手に控えし『大階段』(客室前入り口前で撮影)。2階建だもんね。エレベーターはありませんでした。館内で一番も見晴らしがいいと紹介されている“洗心”は当然ながら2階、この階段を登りきったところに位置してました。階段...急です!
 客室までのアプローチで遭遇した(自由な出入りやバリアフリーに慣れた価値観での)マイナスポイントは、
予定外でしたが、それはそこまで!

奥の窓は網戸つきで解放できます。 急階段の上、期待して予約した客室は、期待の範疇にもなかっただったプラスポイント満載で、快適の一言でした。

 
  嵐山弁慶の公式サイトの客室紹介には画像と間取り図が表示されています。
  いい感じに思えた客室ながらベッドルームとバスルームの開放感に比較して、和室と思しき一間には、壁にかけられたテレビと4 人対応のテーブルが置かれているんですが、その部屋の画像ではテーブルの長辺が壁に平行に置かれて、テレビに向かって椅子が二つならべられているんですよね。テーブルに向かい合うのではなくテーブル片面に並んで座る...襖もドアも閉められた部屋は、味気なさ少々、窮屈な印象もぬぐえませんでしたが、実際にはテーブルの向きは(紹介画像とは違って、間取り図通りに)短辺が壁に平行、椅子は二つ向かい合わせに、窓ぎわには別に藤椅子と槌打ち仕様のカフェテーブルも置かれて、紹介画像や間取り図よりもずっと使い勝手よく設られてました。左右に隣室(ベッドルーム)への扉があり扉を開けておくと一体感もでて、とても広い訳ではない二つの部屋のスペース感もアップするレイアウトです。
 上イメージ 左端はベッドルーム足元から撮影。左右両側から隣室への行き来が可能。多用されたガラスはロールスクリーンで目隠し可能。バスルームへは和室側から洗面所経由とベッドルーム側からの導線が確保。画像右端はベッドルームとバスルームの間に設けられたコンパクトなシーティングエリア。緑の矢印がベッドルームへのガラス扉。クリームの矢印がバスルーム側のガラス扉。ソファはガラスの仕切の向こう側にあり、奥の窓は網戸つきで解放できます。
 ベッドルーム、、和室、洗面所は、床暖房が導入されていて、お風呂上がりにもずっと、素足でいられる環境は、ありがたかったです。

 間違いなく広く、ゆとりのバスルームは、 広すぎるゆえ展望の効果はどうかな〜?と思わないこともありませんでしたが、実際には湯船から外への視界はさえぎられることなく、かつ、防水、クッション性ありの畳に見立てたフロアが(横たわることをも想定してか、枕もありました)湯上りのクールダウンスペースに最低な環境でしたし、窓が開き、直に外気を取り込むことのできるシーティングエリアにはコンセントもり、ドライヤー使用に最適でした。和室の襖のおくにクローゼット、荷物置きスペース、冷蔵庫、お茶セットなど...。ホテルであれば引き出しを利用する小物類は、棚の余白に置きました。ダブルシンクの洗面所手前に、浴衣、リネンの棚があり、バスタオルは6枚用意されていました。お風呂に入る度に乾いたバスタオル使うことのできる快適さ、地球環境よりも今ひとときの快適さ。本音のところで、リネンのゆとりはわたしには評価アップポイントでした。シンク横の棚には、女性、男性それぞれに対応するアメニティ、ドライヤーもそれそれの棚に色違いが収納されていました。洗面所シンクには有田焼の排水口カバー。これは自宅用にも(上イメージ 右側)と、購入して帰りました。

 
  客室に案内されて、室内の説明を受けた後、少しして運ばれてきたお茶とお菓子と抹茶に見立てたグリーンティーが下イメージ真ん中。(イメージ両側は部屋からの眺め)。いただきながら夕食、朝食の時間の打ち合わせ。夕食は部屋で、朝食は希望した時間に食事どころに行くのではなく、部屋にお迎えがきて部屋から朝食のテーブルまでフルバージョンでの案内でした。
 夕食時に、女将のあいさつがありました。日本の宿は...そうでしたね。下足番に靴をあづけ、食事は部屋に運ばれ、女将のご挨拶があるのでした。培われた様式はそのままに、座敷ではなくダイニングテーブルで食事をし、ベッドで休むという、我が家のような利用者にはいいとこ取りの宿で、また利用できればいいなと...。

 ただ、“洗心”仕様の客室は1室のみ。 時期によっての価格差がおおきく、我が家が利用した(たまたま空室だった)翌日から一人2万円以上高くなっていまして、(嵐山ライトアップ開始)、( 1月2月は満室。3月はもう少し高くなっているようです。)距離は近いものの気軽にちょっと...というにはお財布との交渉は難航が予想されます。
 急階段はもう無理!にならないうちに、縁があればいいのですけれど...。



 料理の画像はネット上でも確認は容易なので、 格別紹介の必要は感じませんが一応部屋食なので撮影はしました。上は師走のコースの一部で、流石の京料理、安心の美しさと美味しさでした。が、美味しいだろうとの大前提ゆえ、大満足でも感動沸点には到達しにくい事実は、仕方がないですね.

                           20/12/25 

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敷島館(ことひら温泉 2021年1 月中旬)
 
 予約時に GoToトラベルキャンペーン 対象になっていたプランを選択、割引クーポンも取得して準備していたものの、年末から1月11日まで大阪市を目的とする旅行がキャンペーンの対象から外され、その後に、東京都と近隣圏に緊急事態宣言が発出されたタイミングでキャンペーンは全国的に一時停止。キャンペーンの恩恵は期待できなくなりましたが、大阪府は緊急事態宣言発出の状況にはないと報道されたタイミングでJRの指定席を購入。
 それなりに様子を見ての購入でしたが、まさかの購入直後から大阪府にも緊急事態宣言が出されそうな気配が濃厚になり、数日考えたのちに移動を断念。
 キャンペーン の恩恵は置くことができても、行き先が、わたしの実家経由という計画で、父母との合流前提でしたから...緊急事態宣言下の地域から他府県に出て行くことに躊躇がありました。
 わたしたちが 、移動中どこかで感染して、無自覚のままに父母にリスクを持ち込むことへの躊躇ではありません。それを言い出したら、買い物にも行くし、ご近所との付き合いもある日常生活の中で無自覚の感染者に遭遇している
リスクの方がはるかに高いでしょというのが本音ですが、ただ、『県外からの来訪者』は、日常ではないんですよね。 自分たちが動いた後のタイミングで、近くでコロナウィルス陽性者が出たりした場合に、水面下で「そ〜いえば、この間大阪から... 。」という『原因』に自分たちが置かれるリスクは避けたいよねという躊躇でした。(万万が一の話ですけどね。)

 大阪府にも緊急事態宣言が出されるだろうとの予想で見送りを決め、敷島館に取り消しの連絡をしたのはキャンセル料発生前、ただ、GoToの対象となっていた予定ということで、手続きは緊急事態宣言とGoToトラベルキャンペーン停止の延長が正式に発表されたのちに行いました。キャンペーン停止理由のキャンセルなら、宿の方にいくらかは保証がなされますし、こちらも、宿のキャンセル確認後、個人で手配したJRチケットの払い戻しについても、一切の手数料は取られることなく全額返金の対応を受けました。ちなみに取得済み割引クーポンは、キャンセルしようとマイページに入ったところ、既に『使用不可』マークが添付されてました。
 キャンセル直前まで、料理の内容などの打ち合わせをしてGoTo停止でも行く気だっただけに、急な展開でしたが、敷島館のやりとりはストレスなくスムーズでした。

 ただ、一点、キャンセルを決める前の連絡で、夕食の内容が、1泊目と2泊目は変更があるものの、3泊目が1泊が同じになるということを知らされ、(行くつもりでしたから、それは困ると今更ごねても不快なだけだし...)了解はしましたが、実際に利用する前に、期待するほどには融通は効かなさそうなサービス体制だとわかったのは、幸いでした。2泊が限度の宿という位置付けで、今度の利用を計画しようと考えています。

                           21/02/18 

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敷島館(ことひら温泉 2021年11 月中旬)

 1月の利用を見合わせた後、5月に予約をれて、旅環境が改善されるのを期待していましたが、よりによっての再発出された緊急事態宣言期間の真っ只中に(我が家の日程が)『合流』となれば、状況は1月と同じ...キャンセルですね。
 もはやGoToどころか、以前は、旅行が悪い訳ではなく、旅先での行動が..とか単なる移動が感染拡大に直結する訳ではないと言われていたはずなのに、『人流抑制』が対策の全面にでてきちゃって、むしろ1月よりも旅環境は悪化している印象で、さすがに、次の予定を考える気力なく...今回の予約は 10月になってからでした。

 実家の様子見、温水器交換立会い他の所要を機会に、 3度目の正直でとばかり、2連拍で予約。(3連泊の場合、1日目と3日目が同じ料理になると言われた宿ゆえとりあえずの2泊)
 たまたま中四国、近畿在住者限定のプランがあったので、2泊目はプランの変更を希望をきして予約を済ませたところ、利用日1週間ほど前に、お値段の確認の連絡がありました。
 同じプランでも連泊の場合の料理は異なるとのお話でしたが、限定プランはレイトチェックアウト対応だったので、(すこしお安い) 異なるプランでの2連泊。
 ただ、この二つのプランの夕食は、一例として同じイメージがつかわれていたので...プランをかえることで、食事の内容がどれほど変わるのかはわかりません。1日目には土瓶蒸しがついて、2日目にはつかないという他は...プランごとにメニューが記載されてはいないので...もしかしたら、**付きかつかないか程度の差なのかもしれませんね。結果としては夕食、朝食共に内容はことなっていたのですが、プランの違いでというより、やはり連泊対応なのかなとは感じています。プランごとに全く異なる内容で提供されるなら、連泊3日目だって、内容に変化をつけられそうなものなにに、1日目めと『全く同じ』になる...でしたものね。

 本音をいえば、3日目夕食の件で、 敷島館に対する期待値は1月よりは下がっていました。
 勝手な期待値を、実際の利用なくあげたり下げたり..不当な話かもしれませんが、 ま、印象もバカにはならないというわけで、到着時にスタッフが上り口から降りてこなかったことや、脱いだ靴は自分たちで靴箱に収めて鍵をかけることや、客室への案内はつかず、途中にある作務衣、浴衣コーナーも、『ご自由に』のセルフサービスに対しても、『とんでもない』と感じずに済ませられました。コロナ感染対策で非接触型サービスが『良し』とされる向きがあるなかで、こちらも、そのつもりで動かなくては、無駄にいらだちますもんね。
(上イメージ左から畳風のパブリックスペース、入り口廊下側からのベッドルーム、和室 和室側からのベッドルーム 和室からバルコニー。バルコニーからお風呂側への行き来はできません。)

 それでも気になったのが、持参したキャリーカートです。
 到着時、スタッフが受け取って、フロントデスク前まで運んではくれましたが、チェックイン手続き後は、部屋まで(キャリーカートを)引いていっていいというのです。キャリーのコロを拭いてくれたのかは...断定できませんが、畳仕様の廊下を、外から持ち込んだカートを引いて歩くのは、抵抗がありました。パブリックな部分の畳は、い草ではなさそうで、丈夫に作られてはいるとしても、客が靴下で、あるいは時に裸足で行き来する場所ですから、「(カートを、気にせずに)引いても大丈夫です。」ではなく、「館内用の台車をお使いください。」の方が、正しい気配りのように思えました。

 客室のベッドは低め(和ベットと表記)、和室にソファはないことは、あらかじめまかっていたことですが、やはり、我が家にとっては、座卓よりもテーブルソファがありがたいことを実感しました。露天風呂は洗面所経由、洗い場も外でしたが、ある程度の風よけ仕様になってるので、ものすごく気合いを入れなくては寒くて〜というほどではありません。外気を避けながらなんとかなるレイアウトです。が、板塀をあけても開放感には遠く、閉めても外気を防げるわけでもなく、露天風呂の環境としては中途半端な印象です。
(下イメージ左から 洗面スペースの先のお風呂場 外に面した部分は一部が可動式の板壁 バルコニーとの境のスリガラスははめ込みで開閉不可 1階大浴場に隣接の休憩処。日中はヤクルト、夕刻からはアイスの提供あり。)

 夕食は17時30分からと20時からの二分制。
 とはいえ案内は順番に、配膳も担当エリアごとに個別対応で、食事のペースもまちまちゆえ、一斉スタートといっても我が家よりも早く造りが運ばれていくところもあれば、我が家のあとになるテーブルありました。このタイムラグの結果、各料理の説明が、見事なまでに同じなのが目立ちすぎて、面白かったです。仕切り越しに隣や後ろから聞こえてきたのと同じ、台本を暗記しているかのごとき流れるような説明を、幾たびか『もう、知ってるもん』と、わたしは内心で聞き流しました。
 必要なことを間違いなく伝え、かつ無駄に余計な言葉は発しない..善意に解釈すれば、感染対策なのかもしれませんが、必要なことは人によって違うこともあるんですが...という一例が朝食時。
 料理はあらかじめセッティングされていたものに、席についてから提供されるものがあり、ご飯は鯛茶漬仕様で、鯛やお茶漬けの出汁と一緒に登場でした。で、お茶漬けの作り方の説明のあと、ご飯、お味噌汁、お粥はおかわり自由だとの案内... 台本通りのような案内でしたけど、鯛茶漬けセットが出されたあとに言う?案内なんでしょうか?
 基本は鯛茶漬け、お粥はおかわり専用で用意されている...との解釈は...、品書きによると鯛茶漬けは名代で、食事は白米又はお粥とあるので、むりがありますよね。細かいことをいえば鯛茶漬けのご飯とは別に食事は白米とお粥のどちらかっというメニュー構成になってるので、リクエストしないと『食事』は出なかったということになるのかな?(鯛茶漬け頂いてるので、その時は気がつきませんでしたが。)
 で、二日め、 内容が異なっているので、名代の鯛茶漬けはありません。じゃ、食事はお粥にしようと思っても、やはり「どちらにしますか?」の手順がなく、こちらからスタッフをよびとめて、お粥のリクエストをしましたが、聞かなかったいことに問題意識は生じていない様子でした、
 標準メニューのラインナップに鯛茶漬けがある以上、お粥のリクエストはレアケースなんでしょうね。

 (上イメージ左が1日目、右が連泊対応の2日目。あらかじめセッティングされていて、ご飯やお味噌汁は、席についてから提供。)
 食事はおいしい、館内はきれい、部屋も(ソファがあったらというのはこちらの都合)わるくないし、不足のない宿でしたが、 格別の感激には乏しかったかなという気がします。
 コロナ禍にあっては、一方的な指摘になるかもしれませんけど、やはりスタッフパワーが...。
 必要な伝達に終始する感じの『ふれあい』では、格別印象にのこらなくて.....感染対策の副作用ならともかく、一時の対策がこのまま定着していったら、愛着や執着の芽生えはなく、便利だからの醒めた利用で止まりそうです。

(上イメージ 夕食の一部。左側2段が初日の前菜と造り。右側2枚が翌日の同カテゴリー。素材や仕上がりに加え趣にも変化があって、楽しめました。)

 余談ですが、貸切風呂が4箇所。
 予約は不要で空いていれば利用は自由。使用中が否かはランプ表示で判断できるシステムでした。となると、ランプが消えていたら、ちょっと見ていこうかという興味だけで数分出入りする利用者も、我が家のみならずなのでしょうか。 短時間に次々と空き表示になるので、とりあえず、わたしたちも 4箇所全てのぞいてみました。
 いづれも浴槽の奥、外に面した部分は視界を遮り、外気は遮らない仕様。壁でしきられているものの、割と隣の気配が伝わる感じで、貸切感も7割ほど..でしょうか。
 予約の手間なく自由な利用は悪くない気もしましたが、一箇所、濡れてよれたバスマットはそのまま、汚れた洗面所もそのままの、不快な使用痕を目にして、自由な利用のリスクを痛感しました。
 品性欠く使用痕は利用者の問題ですが、手入れの悪い貸切風呂で 不評を受けるのは宿。
 利用の毎のチェックのためにも、予約制が望ましいかもしれませんね。

                                   21/12/04 

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大谷山荘 別邸 音信(長門湯本温泉 2021年2月中旬)

 2020年7月のルスツ、10月の阿讃琴南など、利用日がトラベルキャンペーンの対象になって、棚ぼたの恩恵を実感した後、この際だからどこかにGoTo...と思い立って最初に浮かんだのが大谷山荘でした。
  有名温泉旅館として聞きかじってはいても、我が家の行動パターンとは異なるエリアにあるので、なかなか利用の機会に恵まれなかったお宿です。ツインベッドと占有露天風呂の条件で客室を検索すると、流石に(当時の)キャンペーン対象期間(1月末まで)に空室はありませんでした。が、2月上旬に予約可能な部屋があったので、とりあえず確保して、さあ、どうしよう...と。
 トラベルキャンペーンは延長されるかもしれないし 、そのうちに1月に空きが生じるかもしれないし、どちらにもならなくても我が家の事情がなんとかなれば、予約ができたんだから行ってみるのもいいんじゃないかという結論にいたり、その後はこれまで一度もチェックしたことのなかった公式サイトを中心に、多少の情報収集にいそしみみました。で、程なく気が付いたのが別邸の存在と、大谷山荘の露天風呂付各客室の間取り図です。
 とりあえず確保した部屋に、 内風呂が...ない。客室出入り口側の洗面所の横にシャワールームはありますが、洗い場の記載はテラスに設置の露天風呂横になっていました。シャワールームの環境次第で使い勝手は変わりますけど、洗い場表記のある客室のシャワールームは(洗い場の表記がない客室と比較して)コンパクトなので、ほかの客室への変更も考えたところに、選択肢に入ってきたのが別邸でした。

 18室、7タイプが全て露天風呂付きで本館に隣接しているとなれば、 大規模な本館よりはやっぱり別館に食指が動くのは我が家の常。動いたところ、程よい広さのツインタイプに『内風呂もあります』との説明があり、決めました。
  別邸の7タイプの客室の中ではもっともコンパクトな一つでしたが、二人で利用するのに10数畳の和室はいらないし、ベッドのほかにくつろいで過ごせるスペースうがあれば十分(より広いタイプの客室に内風呂の記載がないし...。)との判断でした。
 予約は2月7日から2泊、 緊急事態宣言解除予定の直後の出発は...と思いなおして、17日からに変更、宣言が予定通りに解除されず延長されたために、再度24日からに切り替えましたが、ここで限界でした。3月以降は予約したタイプの部屋に空きがなく、日程の変更が叶わなくなりましたし、加えて、3月中旬までの平日は隣接の本館の休業もきまり(25日も本館は臨時休業)機会を先送りにするのが賢明とは思えず、緊急事態宣言解除自主的前倒し、ステイホーム解禁にしました。

 公式サイトからの予約では、泊数の選択はできますが、異なるプランの組み合わせには対応されていません。
 夕食は和食会席のプランをえらび、 二日の内どちらかは鉄板焼きコースを希望することと、伝えるべき朝食の選択、(洋食or和食)を
通信欄に記載して予約を完了。その後はメールでコース変更等の案内があり、山荘本館休業に伴う夕食プランの差し替え等は電話で連絡を取り合いました。この電話の際に、もより駅からの送迎サービスがあることをしり、予定の到着時間を伝え、また、ついでにアレルギーや苦手な食材などは?と尋ねられたので、一応主人のかぼちゃ嫌いは伝えました。
 食材アレルギーについてお知らせくださいとの但し書きがあっても、個々の好みには対応しかねるとのスタンスを取っている宿も少なくないので、こちらも(まさかかぼちゃづくしでもないだろうし)あえてお知らせの予定はなかった話でしたが、
わざわざ嫌いなものはありませんかをたずねられれば、あるもんね。

 やはり、オンラインよりオフラインの人繋がりが好印象での出発となりました。

 現地レポートは少々長くなりますので、専用ページにて展開します。

                          21/03/04 

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