画面のレイアウトが乱れる方へ
ダージリン・フェスティバル転じて
   ルピシア グラン・マルシェ2014
紅茶、雑談、雑知識 特別付録


世界のお茶にお茶に関わる商品が集められたルピシアのグラン・マルシェに行ってきました。

 昨シーズンの経験をいかして、計算機とメモパッドを持参して、商品,価格の間違いに備えましたが、今回はレジも導入されて、改善が見られました。一方で、ティーリスト、ティーサンプル等の,参考資料は殆ど無くなるという、残念な変化もあって『新たな出会い』への期待は遠のきました。

  レポートは、当サイトの他の紅茶情報をご覧いただいている事を前提にしています。初めての方は、本編もご一読ください。

                     07/05/24 

 春摘みのダージリンを数十種を一堂に会して開催されたダージリンフェスティバルに対して、その他茶葉に焦点を置いたプチマルシェ....いつかその二つが合体して開催されるようになったグランマルシェは、年間を通じて全国各会場で開催されるようで、いわゆる『旬』の縛りが無くなったせいで(お陰でと言うべきかもしれませんが....)取り扱いアイテムが節操なく増えました。
 
 ブースの数とブースのゆとりは反比例するというわけで、今季、会場入り口を入ってすぐに場所に設置されたココデシカブース(各店舗限定の茶葉販売)は、他人を押しのけなくちゃ商品が見えない程の“賑わい”でした。
ティーリストは用意されていたものの、リスト片手に、どれにしようか...などと物色するには、相当の忍耐力を要するかもという“ゲストぶつかり合い状態”でした。
 我家は以前に購入した伊達いちごなどを探して取って、とっとと先へすすみましたが...サンプル茶葉をひとつひとつチェックしたら、もっと好みの茶葉が見つかったかもという心残りはありました。

 限定茶が初お目見えした時には、茶葉サンプルは商品群とははなれた場所にまとめて置かれていて、欲しい物の見当をつけてから商品を取りに行った記憶があります。

 今回のように、サンプルが各々の商品と一緒に(商品側に)置かれているのはよくあるパターンで、分かり易くていいんでしょうけど、比較するには不向きなレイアウトと感じました。 商品は地区別(だった...かな?)に展示されていて、例えば柑橘系の香りの茶葉もあっちの棚とこっちの棚、そこの台にと点在してるんですね。グレープフルーツと梅の香りの二子玉川限定茶にするか、爽やかみかんの愛媛限定茶がいいか、パッションフルーツに柑橘系のオーストラリア限定茶か、それとも(パッションフルーツと)ジンジャーブレンドのハワイ限定茶にするか....どれがいいかな〜と迷うにつけブース内をうろつくことになるわけでして、動線が乱れに乱れる原因になっていた気がします。
 一列に並んで端から純に商品を籠に入れていた頃から思うと、限定茶の種類もかなり増えて、混雑も仕方がない話ですが、だからこそ、あらかじめ購入対象を絞り込むためにも、サンプルは開場内の数カ所に展示して欲しかった...。

 それは、試飲コーナーのお茶についても同様でした。
 今までは、試飲コーナーで試飲して、購入候補になったら、ラベル(品番、品名 特色コメント 価格等記載)を取って、試飲茶専用のレジに行くという流れでしたが、なんと、今季はラベルのかわりに現物の商品がならべられてるじゃありませんか。
 これまでは、専用レジ内に保管されて,ラベルと引き換えにスタッフが取り札してくれていた商品を、自分でとって、開場内用透明買い物バッグ(上イメージ右側)に入れていくという....システムがかなり変わりました。で、気がつけば、レジ近くに用意されていた試飲茶の茶葉サンプルも今季は無くなってるんですよね。(店舗限定茶のサンプルは置かれている場所が変わっただけでしたが、試飲茶はサンプル自体見つけることができませんでした。)
 ラベルではなく商品を自分でとる....商品を間違って渡されるリスクはなくなりましたね。改善と言えなくもありませんが、やっぱりスタッフの負担軽減の為に、こっちは多少不自由になりましたよ...といわざるをえません。

 我家の主な目的の春摘みダージリンに関して言えば、正直、試飲の風味はあてにならない! 苦かったり、渋みが出過ぎていたり、お白湯みたいだったり....なので、サンプルの茶葉がパッキングされているという大前提の基、茶葉自体を確認して選ぶのが常だったのです。事実、香りの違いは試飲茶よりもサンプル茶葉の方がハッキリしてましたしね。

 で、とりあえず試飲はして、馴染みの茶葉のラベルはとりあえず取って、サンプル茶葉コーナでラベルと茶葉の形状を確認して、最終的に購入する茶葉、見合わせる茶葉を決めると言うのが、前回までの手順だったのです。ラベルをとった茶葉を全部購入してたら、家計への打撃が大きくなりますから....選別は必要不可欠でした。ところが、試飲コーナーで試飲して、気に入ったとばかりに取るのがラベルではなく商品そのものとなると、とりあえず...というわけにはいかなくて...。だって、あとにって、これはやめとこうと戻しにくいじゃありませんか。それよりなにより、試飲の他に参考資料がないんですから、段階的な選別も出来ない状況でしたっけ。店舗限定茶とは逆に、試飲コーナーで提供される茶葉数は随分(商品を同時におけるくらいに)減らされて、ダージリン・フェスティバルでは数十種だった春摘みダージリンも十数種....とりあえず取ったら、最終選別をパスしてレジに向っても、合計金額は昨シーズンの半分以下という、ありがたくも物足りないところで収まりました。

 レジは、出口手前に集中レジエリアが設置されて、各ブースの商品をまとめて清算するように変わっていました。何度(ブース単位で)も支払い手続をする手間が省けたことに加えて、一括清算でカードが使えるのがありがたかったです。
 カードが使えるのは1万円以上の購入に対してだったので、試飲茶葉はともかく、スコーンや店舗限定茶のブースでは現金払いだったんですよね。レシートも明細も頂けない現金払い(グラン・マルシェ2013参照).....。
 今年は集中レジにちゃんとレジスターが導入されているのを見て、わたしは一安心しました。長テーブルを一辺にして組み合わせて作った正方形が一つの単位(1正方形に4つのレジ)になって、規則性があるのか無いのか分からない配置で数個作られていました。
 混み合ってくると列が交錯して面倒なことになるんじゃないかなと言う気もしましたが、レジ数を確保するための工夫だったのでしょうか。

 固定価格のスコーンも限定茶も,新茶もレジではバーコード対応で、10円の単位まで、事前のわたしの計算とピタッ!とあいました。当たり前のことに、凄く感心してしまったのは...昨シーズンの体験故....。商品も金額も全くちがってたもので...今年は計算機とメモを持参。集中レジにバーコード対応レジが導入されていることは、出口に向うまでわかりませんでしたから、商品を買い物袋に入れながら、何度かチェックをしました。
 特に春摘みダージリンは、価格もまちまちで...あらかた商品を袋に入れてから、それぞれの値段が分らなくなってしまうことに気がつきました。ラベルならお値段の記載がありましたけど、商品袋には価格は書かれていないんですよね。わたしたちは、念の為に人垣の間から価格を確認してはメモをとって....レジに向う前に合計金額を割り出したのでした。
 結果的には不要な自衛策でしたが....

 春摘みダージリンは安くはないので、10%OFFのマルシェ価格にひかれて、つい、毎年...をくりかえしているものの、我家にとっての一番の“魅力”の割合がググっとさがった事実が残念。取り扱いアイテムが増えて、目的物を異にしたゲストも増えて、景気よく賑わっているように見えるものの、イベントとしての内容は薄れてきたかもしれませんね。
 何でもあるけど何も印象に残らないとまでは言いませんが、いまだマルシェのメインともいえる試飲コーナーもこのレベルではさほどの意味もない気がしますし、いっそ種類をもっと絞り込んで、丁寧にいれられたお茶を試させてもらった方が、価値があるかもしれませんね。
 
                                      14/06/12 


 
紅茶関連リスト一覧