画面のレイアウトが乱れる方へ
 昨年の冬、スキーシーズンを迎えた頃、掲示板で六花亭のストロベリーチョコがちょっと話題になりました。
 フリーズドライした苺をホワイトチョコレートで包み込んだもので、製品は以前から袋入りで店頭に並んでいたものでしたが、苺をイメージしたパッケージの登場で、1歩前に出たといったらいいでしょうか。千歳空港でも札幌のデパートでも、目に付くところに積まれていて、ポピュラーな北海道土産の位置を目指しているかのようでした。
 ところが、今年になるとあちらこちらで同じようなものを見かける機会がありました。乾燥苺の食感は好みが分かれそうで、広く支持されるかどうか....とわたしが言ったのは今年の1月、「おいしいもの」での事でしたが....やはり、流行っているんでしょうか?
 たまたま見つけた、似たようななお菓子の食べ比べレポートです。
                            01/12/17 



 


六花亭のストロベリーチョコは、こちら。

メルシ−製菓、果実の贈り物 

 「おいしいもの」六花亭のストロベリーチョコを紹介した後、最初に見つけた商品です。
 思わず「真似してる!」と言ってしまいましたが....発売時期は六花亭の方が先という確証はありません。
 道内のお菓子屋さんとして、札幌のデパートなどにもコーナー持っている六花亭と違って、メルシーの商品は主に土産物店で取り扱われていますから、住んでいる者にとってはあまり接点がない為、新製品に気が付かないことも....。
 偶然に見つけたのは、トマムの売店でしたけど、昨シーズンは見かけなかった事だけは確かな商品です。

 種類が違うのでしょうか、苺は六花亭のものより大きく、白い部分が目立ちます。カリっというよりサクっとした仕上がりになっていて、噛み砕くと柔らかめのホワイトチョコと口の中でいい具合に混ざりあいました。酸味も少ない苺は、大きさのわりには控えめな存在と言えそうで、 六花亭のストロベリーチョコの味が好き、という方は、物足りないかも知れません。
 爪をたてると後が付くくらいの固さのチョコの味はミルク風味のやさしい甘さでした。



 エイワスペシャリティーフーズ、チョコっと苺

 近くのスーパーの特設コーナーで積まれているのを見て「どうせ、同じような物なんだよ...。」と通り過ぎた後、特設コーナーから一般の棚に移ることなく消えてしまったので、気になっていたチョコっと苺
 名前よりも、細長いパッケージが印象に残っていて、めったに行かないスーパーで再会した時、喜びのあまり飛びついてしまいました。僅か、5粒しか入っていないと知ったのは、家に 帰ってからでした。

 東京、世田ヶ谷にある会社から販売されているようで、本家(と、わたしが思っている)北海道までやって来て、都会の苺はがんばれるのかなあ、と余計な心配もしましたが、がんばるつもりはなかったのかもしれません。(もう、見かけない...。)

 苺はそれなりに大きく、わりあいに自然な色に仕上がっていました。酸味もしっかりしています。
 ただ、この苺の大きさに対しては、たっぷりコーディネート(パッケージに記載)したというチョコレートが不足気味で、苺がチョコを打負かすという感じがしました。...争わせたくなくても、わたしの口の中では常に苺が勝利! ホワイトチョコはやっぱり北海道かね〜、などど言いながら、あっという間に終わってしまった3粒(主人が2粒)でした。
 乾燥苺の見た目が他社のものより綺麗なのに、アピールできないかもしれない(律儀にナイフで半分に切る人が大勢いるとは思えませんし...。)のが、もったいない気がします。
 関東では、まだ元気に売られているのでしょうか?



 ルタオ、苺のチョコレート

 札幌のデバートで発見したものです。

 ケーキが並んだショーケースの上で、焼き菓子と一緒に置かれていたのですが、左のイメージの状態で販売されているので、一見正体が掴めませんでした。
 乾燥苺をホワイトチョコレートで包んだ物に、仕上げに苺パウダーをまぶしているということです。見た目も苺?

 同じフロアには広い売り場面積を持つ六花亭があって、そのショーケースの上にはストロベリーチョコの苺模様パケージがド〜ン!並んでいますから、それと区別して赤く装うのは、人目を引く上でも効果がありそうです。実際、わたしは、「これ、なあに?」と思って側に寄りました。(で、「いらっしゃいませ!」と言われてしまいました。)ホワイトチョコの色だったら、興味は持たなかったかもしれません。
 特徴的な赤い色は、味の独自性にも繋がっていて、口に含んだ瞬間に苺パウダーの酸味が広がります。
 チョコの甘味の中から苺の酸味が、という方式はありません。先に酸味を感じるのは、印象には残りますけどおいしいかどうかは別の話。個人的には、手を加え過ぎかなという気もします。意識して甘味を抑えた仕上がりになっているのかもしれません。。
 中の苺はチョコっと苺とは対照的にコロンと丸いかわいらしい形...。
 乾燥の断面のきめも細かくきれいですが、苺パウダーのせいで苺自体の色が目立たないのは、やはり苺パウダーのせい、でしょうか。。



 味覚糖、つつみ苺

 たまに行くスーパーで、他のお菓子と一緒に積まれていました。
 一期一会でもないのでしょうけど、試しに買ってから後は、まだ再会をはたしていません。

 サイコロ型の箱の中には、ひと粒入り袋が押し合うようにして入っていましたが、袋の中には空気もいっぱい!
 ひと粒づつの形もさまざまで、かなりいびつなものもありました。
 苺の乾燥状態としては、六花亭のものに近いかもしれません。例えて言えば、むりやりにギュっと押さえて、水分を絞り出したという感じです。(例えです!)
 チョコレートのかかり方は、たっぷり、ではないので、大きさに反比例して色も味も濃くなった苺が、けっこうはばをきかせていて、口の中に時々半生化した苺が残りました。ちょっと苦手な食感でした。


                                         01/12/18 


 一番館、ふふっとイチゴ

 2002年、1月、帰省先の大阪で、同類と思える商品をいくつか目にしました。

 地域限定の文字付きの神戸ベリーは、空港でもデパートでも関西土産のような取り扱われ方で積まれていましたし、阪神デパートではモロゾフのショーケースの上に類似物が売られていました。それ以外にも、あえて近付いて商品名を確認しなかったものの、乾燥苺とホワイトチョコ包みと見える物がチラホラと...。
 いづれも、「今売れています!」とか「新しい味!」というコピーが踊っていましたから、やはり、六花亭以降に沸いてきたような気がします。この現象は関西に限らないのかもしれませんが、正直に言って、こんなにヒットしているとは意外でした。
 (道内では)少し前から、ホワイトチョコレートの違いをアピールした六花亭のストロベリーチョコレートのテレビコマーシャルが流されていますけど、これだけあちらこちらで同じようなものが出回ってくると、珍しさではもう勝負はできないということですね。
右上と左のイメージは、関空の高島屋で見つけたもので、定番のホワイトチョコレート包みはともかく、抹茶と苺味の変わりチョコレートにひかれて、つい買ってしましました。
 製造、販売は神戸の店のようですが、外見はなかなかおしゃれですよね。
 ただ、イメージで伝わるかどうか....苺の色はかなり貧相でした。
 苺自体もそれなりに大きさはあるのですけど、密度が粗い感じで、乾燥状態もあと一歩、ではなく数歩、でしょうか。
 指で押すと簡単に凹む柔らかさがありますが、もちろん、弾力はないので、凹んだまま...。この乾燥状態だと、噛んだ瞬間に苺が蘇ろうとするかのような食感(すこ〜しだけ水を含んだお麩をイメ−ジして下さい。)になって、なんとなく舌触りの悪いものが、チョコの中から出てきた...という感じになります。.  
 半生状態を意識した仕上がりです、と言われれば、納得はしますが、おしいいかと問われれば唸ります。このコンビネーションは、チョコよりも苺の違いができを左右するのでは? と思わされた、飾っておきたいふふっとイチゴ(これが商品名)でした。

 蛇足ながら、また、類似品が...と足を止めた途端に、店のスタッフが大変珍しいものを紹介するかのように、「実はこちらは、乾燥させた本物の苺を使ってまして...」と説明してくれるのには、閉口しました。

                                        02/01/09