老松の「栗餅」
秋になると、和菓子屋さんでは栗きんとんを見かけるようになりますね。...きんとんといっても、栗の甘露煮が栗餡やさつまいも餡に隠れているタイプのもの(おせちによく入っているやつ)ではなくて、荒くつぶした栗を茶きん絞りのようにしたものをイメージしてください。岐阜の中津川のものが割とポピュラーで、デパートの諸国名菓コーナーなどによく出回ります。
京都、北野にある老松でも、季節になると、この、おひねりタイプの栗きんとんが登場します。通常のものより少し大きめで、しっとりしている贅沢な生菓子ですが、聞くまでもなく、発送には不向きな名菓です。(それでも、聞いて、予想通りのお答えをいただきましたが...。)
イメージの>栗餅は、その栗きんとんを葛餅で包み込んだ、缶詰めタイプの日持ちがするお菓子です。原材料は吉野葛という葛餅はご覧の通り透き通っていて、東京名物のくず餅とは少し印象が異なりますね。非常に弾力のあるわらび餅という感じです。閉じ込められた栗きんとんのしっとりとした風味はいつまでも損なわれることがありません。栗の季節が過ぎたあとも楽しめる、技ありの和菓子です。
代引で発送してくれます。
きな粉付きのわらび餅も、同じタイプで日持ちのするものが販売されています。
補足 アップのイメ−ジを追加。コメントを若干変えました。 02/09/29
ヴィタメールの「アールグレイの生チョコ」
大阪、難波の高島屋で出会いました。
ヴィタメールはベルギーのパティスリーで、ベルギー以外でここのお菓子を買えるのは、日本だけだそうです。そう言って、やってくる海外名店は多いですね。
30種類以上あるチョコレートは割と大きめで食べ応えがあり、200円半ばのお値段が主流です。こちらは、引き出しタイプの立派な箱に入れて発送してくれます。アールグレイの生チョコは、棒状に丸めたものを適当にちぎったような不揃いな形で、手のひらに乗る大きさの箱に 12個がゴロゴロと入っていました。
仕切りのない箱の中でチョコが動くと崩れるから、という理由でお持ち帰りのみと言われましたが、今度、崩れてもいいからとごねてみようかと思ってます。
とてなめらかで、バターが口の中で溶けていく食感に似ています。しかも、紅茶風味!高島屋に行くことのできる方は、すぐにもお試し下さい。
熱意が伝われば、発送してくれるかも...。少しくらい動いたって、もともといびつな形が、それほど大きく崩れるとは思えないのでした。
00/11/16 
オーストラリア産の「ピーチマンゴー」
今年の7月、九州の知人から国産の完熟アップルマンゴーが送られて来ました。
マンゴーといえば、ライトグリーンからクリーム色に変わるフィリピン産のものがポピュラーですが、少し大きなスーパーなどでは、メキシコ産や台湾産の、色も形も異なる種類が売られていますよね。でも、我が家にとって、国産マンゴーはこの時が初物でした。
実は、その少し前にテレビの料理番組で、宮崎の完熟マンゴーが紹介されたばかりで、興味はあったのですが近くで見かけることがなかった果物だったのです。
熟した果実がネットの上に自然落下するのを待って収穫されるという国産マンゴーは、トロリとした甘さが感涙もので 爽やかな酸味が持ち味のフィリピン産のものとは、全く別のものでした。品種としては、メキシコ産のマンゴーと同種のようなのですが、完熟とはいえ、果肉もしっかりした国産のものと比べて、青い状態で入ってくる輸入ものは、果肉と味のバランスが不安定で(十分な甘味が出るまで置くと、ブヨブヨになったり、適度な柔らかさで切ると中心部が未熟だったり...。)何度か失敗した後に、偶然見つけたのが
イメージのオーストラリア産のものです。右のフィリピン産のものと比べて、品種が違うことが分かると思います。ピーチマンゴーという名称が一般的なものか、店で付けているものなのかは不明ですが、 果肉もしっかりしていて、しかもとろける甘味と隠し味の酸味が楽しめます。
国産マンゴーは季節ものですから、今は輸入ものに頼るか、来年まで食べずに我慢するかの選択しかできません。ピーチマンゴーは、輸入マンゴーの中ではトップクラスのおいしさで、お値段のことを考えると国産マンゴーを相手にしても、いい勝負がでしそうな気がします。
スーパーの果物コーナーを、ためしに覗いて見て下さい。
00/12/04 
ショコラティエ.マサールの「抹茶トリュフ」
イメージはマサールで販売されている、抹茶トリュフです。
札幌市内にあるマサールはチョコレートの専門店でした。...でした、というのは7年くらい前からケーキも取り扱うようになったからで、他の焼き菓子等も視野に入れると、今はショコラティエというよりパティスリーと名乗った方が自然かとも思います。
このところ、店先で遭遇する人はチョコレートよりもケーキを買っていかれる確率が高い様子なのが、残念です。いえ、ケーキがおいしくないというわけではありません。ただ、札幌市内に限ってみても、マサールと同様に、かそれ以上においしいケーキを求めることは、さほど難しいことではありません。でも、チョコレートは、というと、探す範囲を広げていっても、マサールのチョコレートに匹敵するものはなかなか期待できないとわたしは思っています。
旅行の土産にチョコレートを買っていく人が珍しくないくらい、北海道はチョコレートの供給が過剰で、そして、そのうちの多くのチョコレートは「とてもおいしい」という評価を得ているようです。
その「とてもおいしい」チョコレートを「それなり」に変えてしまうのが、マサールのチョコレートです。
抹茶トリュフはいわば抹茶味の生チョコで、口当たりの滑らかさは、味わう時間が短すぎて物足りなく感じるかもしれません。が、淡雪のごとく消えてしまった後も残るチョコレートの甘味の中に、抹茶特有の苦味がしっかりと活きています。表面を覆うのは抹茶そのもので、時間がたつとパウダー状の抹茶がチョコレートに浸透してしまうので見た目の美しさが失われるのが、難といえば難でしょうか...。
店には他にも数種類のトリュフや生チョコ、板チョコもあって、トリュフはもちろんチョイスできます。トリュフ・ジャポネティーは、抹茶味のチョコレートをホワイトチョコでコーティングしたもので
抹茶の苦味が緩和されています。
札幌駅前の西武デパートに出店しているので、一部の商品以外は西武で購入できますし、リクエストすれば本店から西武に届けてもくれます。クール便扱いで発送も受け付けてくれます。
00/12/06 
六花亭の「ストロベリーホワイトチョコ」
前身は「帯広 千秋庵」。
その暖簾を返上することで、販売の地域協定から解放されたと言われる六花亭は、今や「帯広」の、ではなく「北海道」の製菓ブランドとして、良く知られています。北海道土産として、ふきのとうの絵が描かれた包み紙のホワイトチョコレートを貰った方も多いかと思います。 また、何かの雑誌のアンケートでは、0Lが北海道土産に買って来て欲しいもののベスト1に、ココのマルセイバタサンドが輝いていました。
お菓子はどれも、リーズナブルと言っていい価格設定で、帯広はもちろん、札幌市内の直営店では月代わりのケーキも人気があります。以前、直営店まで歩いて行ける距離に住んでいた時がありまたが、200円前後のケーキを買って、店の中で食べる事のできるスペースがありました。セルフですが、無料のコーヒーも置かれていて、夏はアイスコーヒーも登場していました。「...すごい。」(銀座では、500円のケーキも珍しくなかっ たので)と感激したわたしたちの横にいたおばちゃんに「儲かってんだから、このくらいど〜ってことないわよ。ケーキ、もっと安くして欲しいわね〜。」と話し掛けてこられたのが、印象に残ってます。
ストロベリーホワイトチョコは、比較的新しい商品で、フリーズドライのイチゴをホワイトチョコレートでコーティングしたものです。袋入りで見かけてましたが、昨年末頃からイチゴをイメージした箱入りバージョンが登場したようです。 特に定評のあるホワイトチョコレートと、イチゴの酸味が一緒になれば、おいしくないわけがありません! と言いたいところですが....。 味はイメージ通りですが、水分の抜け切ったイチゴの食感には戸惑いが残ります。“新しいタイプのチョコレート”と言っている六花亭としては、戸惑ってもらっていいんです、ということになるんでしょうか? きめの粗い落雁か、メレンゲに近い口当たりです。口の中で水分が補給された時に、このイチゴの一部が蘇りかけるので複雑な歯ごたえになります。評価は分かれる商品だと感じました。じっくり、味わうより、酸味と甘味のコントラストを一瞬楽しむ、くらいの方がいいかもしれません。
実は、いちごだいふくのチョコレート版、とでも言いましょうか。生のイチゴを餡ではなくホワイトチョコレートで包んで、薄い求肥で整えたものが札幌市内のデパートで手に入るのですが、果物のみずみずしさは、何ものにも代えがたいなあ、と、つい、比べてしまいました。
試食ができない場合は、まず、袋入りをひとつ買って、召し上がってみる事をお勧めします。
(掲示板で話題になったので、取り上げたものです。)
* norikoさんから「フリーズドライのイチゴはお麩の食感」という、いい例えを頂戴しました。
01/01/16 
明治の「フラン、森イチゴ」
昨年、グリコのムースポッキーと並んで、大好評だった明治のフラン。その、イチゴ味です。
わたしとフランの出会いは2000年の夏の終わり、新発売(実際にはそれよりも、もっと前に発売されていた事が、後になって分かりました。)のキャンペーンで山と積まれたムースポッキーに、フラフラと近付いていったところ「ハイ、どうぞ!」と渡された試食の1本がフランだったのです。この時以来、ムースポッキーがあるところにはフランがあり、フランがあるところにはムースポッキーが....という販売の法則は、今も崩れてはいません。
かつて、ラッキーに乗り換えた時期があったものの、結局はポッキーに落ち着いたわたしは、この時もポッキーの新製品を買うつもりだったのですが、試食をくれたおねえさんはフランのまわし者だったので、両方を食べ比べるハメになりました。
...味は、目を閉じて食べたら、区別がつかないかも....というくらい。敢えて言えば、茎(?)の硬さでしょうか?
フランの方が、気持ち、ソフトな感じでした。よくもまあ、これだけのそっくりさんが方を並べている事、という印象でした。
ところが、10月の始め大阪に行ったおり、フランはあってもムースポッキーはない、という現状に直面しました。ウチの回りでは、双児のごとく並んでいる片方が全く見当たらないのです。
「関西の人は気の毒に、ムースポッキー、食べられないんだ。」と言いながら、その時目に止まったのが、フランの赤い箱。新しいフレーバーでした。自宅近くのスーパーでいつでも買える環境にあったわたしは、おそらくムースポッキーのイチゴ味も発売されているとまで信じて、帰宅して.....フランの森いちごは、関西あたりで止まって、北上の気配がないことを知らされました。
限定販売なら、素直にそう書いてて欲しいわね〜。他の味は北上してゴロゴロしてるのに、ど〜していちごだけが来られないわけ? と納得できないモヤモヤを抱えながら3ヵ月、21世紀の始めに大阪で手に入れた記念すべき、フランの森いちごが、上のイメージです。(イメージを撮る前に食べてしまった。)
いちごの酸味が主張しすぎない奥ゆかしさに、好感を持つか、物足りなさを感じるかは人それぞれでしょうか...。適度な爽やかさが持ち味のようです。
全国販売解禁も近いということで、希少品は今後、スーパーにあるおいしいチョコレート菓子のひとつとなるようです。
01/01/23 
ポエム・ド・メリーの「いちごガナッシュ」
イメージは、ポエム・ド・メリーのいちごのガナッシュとバナナのガナッシュです。
だいぶ前に流行ったいちご大福を思い出す方がいらっしゃるかもしれませんが、生のいちごの回りを覆っているのは、やわらかタイプのホワイトチョコレートです。もっとも、求皮で包まれた丸い形は、小さめの大福と見紛うかもしれませんね。いちごの酸味とチョコレートの甘味のコンビネーションは、もう珍しいものではなくなりましたが、
新鮮ないちごならではの、みずみずしさは特筆すべきものがあります。
いちごとホワイトの生チョコを一緒に食べたら、おんなじでしょ? なんて、言ってはいけませんよ。薄い求皮も形を整えるだけでなく、いちごとチョコレートを口の中でも別れさせないような大事な役を担っている気がします。この皮がなければ、チョコレートが溶けてもいちごだけが残ってしまうかも...。また、皮の弾力がガナッシュに噛み応えを与えるせいか、見た目以上にボリュームのあるひとつぶです。
六花亭のストロベリーチョコが話題になったことがきっかけで、久しぶりに買って来ました。
チョコレートやキャンデーでお馴染みのメリーの生菓子部門(?)のポエム・ド・メリーの三越オリジナルというふれこみで販売されています。札幌三越限定とは言ってないので、比較的頒布している商品かと思います。果物の新鮮さが命ですから、日持ちは期待できません。
好評だったと見えて、ミルクチョコとバナナの定番ともいえる組み合わせのバナナガナッシュも登場していました。
01/02/01
捕足 2001年10月23日、この商品が店頭から消えていることを確認しました。(かわりに、ショーケース内に並んでいたのは、プリンばかり!)スタッフの話によると、“おしまい”と理解せざるおえない様子です。
来春のいちごの季節に、わずかな望みをかけてはいますが、札幌三越オリジナルだった(そうです)という商品は、なんとなく乾燥いちごのチョコ包みブーム(?)に息の根を止められちゃった気がします。
01/11/13
大原女家の「祇園しょこら」
知人が買い物しているのを待っている間に、ちょっと横を見たら目についたのが、祇園しょこら...。もっとも目についたのはパッケージの外側だけだったので、実際に購入したのはその後の話でして、たまたま売り場の前を通った時になんとは無く興味を抱いて、(“この間”は見ただけだったのに、不思議なものですね。)どんなお菓子なのかと尋ねてました。
チョコ風味の生地で黄味餡を包んだ洋風のおまんじゅうと、公式HPでは紹介されていますが、店頭ではココア生地と案内を受けたように記憶しています。“ココア”に食指を動かされたので、この時、チョコという単語を使わなかった売り場のスタッフには感謝!
おまんじゅうの皮になるなら、チョコは主張が強すぎて....というのは、個人的な印象ですが、ココアの粉末のほうが軽い仕上がりを予想させられるではありませんか。
で、予想を裏切らなかった商品が右上のイメージです。
少しの苦みを連想させられる皮は粉糖の甘みと餡の水分を得て“いい感じ”になっていました。ほどよい粉っぽさが残っているのも特色といえそうです。ミルクとカスタードをミックスしたような味の黄味餡は、飽きのこない甘さで、いつでもおいしく食べられそうなおまんじゅうでした。
一箱6個入り。
6個が一緒に密封されて、簡素な箱におさまっているので、他の『京の銘菓』と並べて置かれると見劣りするのは否めませんが、素朴な外観でも勝負できるだけの中味が有りますよと.....。うれしいことに日持ちもします。
ただ、ほんの少し前までは百貨店等に出店している大原女家各店で購入できていたのですが、突然に『本店のみの取り扱い商品』になってしまいました。祇園に対するこだわりが全面に出てきたのでしょうか...。少々不自由になりましたが、各店舗を通じての取り寄せはできるそうです。
リニュール準備と言うことで現在はお休み中のネットショップが再稼働が待たれますね。
10/05/31 
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