画面のレイアウトが乱れる方へ

JUNのトマムレポート・2006
                 トマムらしさの行方は...
                                     


 

2006のスキーシーズンから星野リゾートの単独運営となったトマムでは、初年度から具体的な変化が後を絶たず、開業以来なんとか維持され続けて来たコンセプトの継承はもはや期待できないトマムに対して、リピーターからの嘆きの声も多くなりました。
 それでもトマムらしさは残されるのか、新たな色の中に埋もれてしまうのか、新たな色と折り合いが付けられるのかどうか....わたしも、まだ失いたくない遊び場なので,自分にとっての安心材料を探しつつ、是非の判断は先送りにするのが精一杯というのが正直なところです。 新生トマム誕生前夜のレポートと会わせてご覧頂き,JUNの気分
の変化も汲み取っていただければ幸いです。(2006年JUNのトマムレポート一覧
                              06/02/26  

     

おことわり
 コメントの根拠となる実体験は、2006年2月、6月、8月のトマム滞在からのものです。トマムのサービス、システムは流動的ですし、予約状況によって変わることもあり、近い日程であっても JUNの体験と差異が生じている場合があります。また、当サイト内で幾度か言及していますが、トマムにおける昨年来の急激な変化の大半を,支持できない立場をとっています。それ故、トマム情報のコメントも批判的になりがちですが、JUNの発言のすべては,(現時点では)今後もトマムを利用することを大前提としています。ご理解の上、御つきあいください。  2006/8/28 

ヴィズと木林の湯

 2006年スキーシーズン(2005年12月)に突然に現れた,洗い場付き露天風呂、木林の湯は,それと引き換えに失われたものがおおきすぎて、わたしにとっては、冷静な評価が難しいアイテムです。

 
 
 木林の湯の詳細と壊されたロゴプールのある景観については別ページで御覧頂くとして...左は夏期の露天風呂。雪が無くなると...またいっそう言いたいことが増えてくるというわけで、この場所に露天風呂が似合うとはやはり思えません。
 湯船の淵から地面までの高さもさほどありませんし (万が一お子さんが外に落ちても対峙にはならないかも...。)眼前の景観も,すばらしいとは言いがたい。
 窓をぬり潰し、トタンの塀を設けて、視線を遮ってはいますけど(ちなみに、主人の話だと男湯からオスカーは丸見えだそうで、トタンの効果もないそうです。)雪が人けを遮る冬季とちがって、グリーンシーズンは...落ち着かなかったです。




 なんだか、壁の向こうから、ボールを追いかけて子供が飛び出してきそうな環境ですものね。
 ただ、これだけ文句をいいながらも、わたしは冬季も夏期も利用はしました。

 身体は喜んでるんですけれど....心にはわだかまりがといったらいいでしょうか。
 
 最も、冬季、利用したゲストの中で、木林の湯を「とても良かった」と評価された方も少なくありませんでした。当初の印象としては、あら、案外好評なのね...と...。初トマム、あるいは初ヴィズ利用で、ロゴプールのある景観をご存じないゲストだけではなく、きちんとロゴプールと比較した上で、より利用しやすいアイテムとして木林の湯を支持なさったリピーターもいらっしゃいます。

 実際、露天風呂も建物と直接繋がっています(右イメージ)から、サウナコテージからロゴプールを目指してマイナス20度の戸外に出る時のような気合いも不要ですしね。
 オフ期でもない限り、ヴィズを一番の目的としてトマムを訪れるゲストは少ないでしょうし、時間の余裕もがないのに,数千円の入場料を払ってヴィズを利用するのはちょっと...いう場合でも、お風呂なら利用もしやすい。スタンダードルームのバスルームよりも,露天風呂の方がゆっくりできますし...ゲストのニーズは確かにあったのだと思います。

 それでも、木林の湯を手放しでは喜べない、評価できないゲストの、その理由は大きく二つ。
 ひとつは 800円(木林の湯のみの利用料金)に見合うほどの設備ではないということですね。寒冷地の温泉旅館に行けば、もっと大きな規模の浴場や雪景色の中での露天風呂も、宿泊者は無料が原則ですから、当然出てくる意見だと思いますが、夏期にヴィズを利用してみて、木林の湯の無料化に伴う弊害を、わたしはリアルに予想してしまいました。
 お風呂帰り(か,前か)にヴィズに寄り道している,木林の湯のみの利用者が、既に目に付きはじめてるんですね。
 冬季と異なって、夏期は軽装で、洋服のまま館内にいても暑くて...とならないからか、カフェでビールを飲んでいたり、なぜかプールサイドのデッキチェアで休んでいたり....。木林の湯が無料になって、利用者がどんどん増えれば、どんどんプールサイドにヴィズ利用ではないゲストが増えてきそうです。いまのところお風呂のみの利用者はプールサイドに出ないでくださいという注意はありませんし、そもそもプールサイドを通らなくてはお風呂に行けないんですから、木林の湯のみの利用者をヴィスから隔離すること自体、不可能なんですね。
 ヴィズ利用者の立場からすると、お風呂だけの利用者が増えるのは....正直ありがたくないですね。(高めの入浴料で、ちょうどいいかもしれません。)

 で、木林の湯自体に恨みはないけど...ここにできた為にヴィズが被るあまたの弊害が我慢ならないというのが、木林の湯を批判するゲストの、もう一つの、しかも最大とも言える理由かと思います。景観のみならず、ヴィズ館内の雰囲気も一挙にかわりました。
 寒冷地の山の中に満を持して造られた水のアクティビティー、自然との一体感にこだわって生み出されたヴィズは,非日常そのものだったのに、お風呂セットを抱えたゲスト一人一人に、その雰囲気を蹴飛ばされている感じ...。破壊される前に、対策を取っていただきたいものです。どのみち。お風呂側はもう目の保養になる景観もなくなったのですから、お風呂へのアプローチとプールサイドとに仕切を設置した方がマシかもしれません。ゲストが見たくないものを見えなくする工夫が望まれます。
 
 ただ、お風呂がこの位置に造られた結果として、ヴィズ開業以来初めて、バスタオルが無料出貸し出されるようになりました。かつてリラクゼーションコテージに限って用意されていた、VIZのロゴマーク入りのそれとは質は落ちますが、このところは無料レンタル物は何も無くなっていたことを思えば、タオル、バスタオルの貸し出しは、木林の湯がもたらした数少ないメリットかもしれません。ヴィズ利用のゲストは持参する物が減って、手荷物も少なくて済みますね。
 冬季はお風呂内での使用に限定されていたタオル、バスタオルのプールサイドへの持ち出し不可のルールは、夏期には取り払われて,わずか灘らもお揃いものが見せる統一感が蘇っていました。


案内版

 2006年8月上旬、スカイウォークからフォレスタモールに出る手前のスペースに、左イメージの案内版が掲げられていました。

 空きやが多いですね〜という話ではなく、この新たな案内版に,感動を覚えてきたという話です。
 こんな些細な部分に反応してしまった自分がいじらしくもありますが、6月の酷い状態を御覧になった方なら共感していただけるであろう、思いがけない改善でした。

 もともとはテナントが中心のレストランエリアとして始まったフォレスタモールは、開業後数年の間はテナントがいれかわったりもしていましたが、その内に撤退したテナントの後はトマムが直営として引き受けると言う具合で、気がつけばテナントよりも直営点が多い? というエリアになりました。その傾向は現在も続いていると言えなくもないのですけど、宿泊施設館内のレストランをクローズする状況でフォレスタモールにまで手が回るはずもない...とでも言いましょうか、星野リゾートが運営を担当後は、ついに開いている店よりも遥かにクローズ中の店が多くなってしまいました。
 新たなテナントが入ることは期待できないし、空いた部分を直営で埋めるには、 いろんな意味で余裕がありません。 小規模な店舗スペースの集合エリアは直営で動かすとなると,効率が悪いし、このエリアを星野リゾートが重視する要因は少なそう...と思いつつ立ち寄った6月、営業中の、わずかな店舗の位置を指し示す案内版は、コマーシャルポスターボードの使い回しではありませんか! しかも、椅子の上に斜めに置かれただけでしたから、裏を見れば、かつて見とれた美しいヴィズのイメージがそのまま.......せめて、塗りつぶして欲しかった。華やかな時代を思い起こさせるボードを廃物利用のような扱いをしなくても、他に(案内の)方法はなかったのかと、呆れてしまいました。

 フォレスタモールの今後に関しては、わたしがここで言及する筋ではありませんが、ただ、例え数店舗でも営業していてゲストを導こうというときに、数年前のポスターの裏面に手描きの案内ではね....施設の廃業も秒読みという印象でした。

 それが、8月には見栄えのいい案内板に変えられていたのですから、本気でうれしかったですね〜。

 フォレスタモールに改善の兆しが....というわけではありません。
 でも、この先に廃業以外の選択もありえるかも(今の状態は一時的)と希望を抱かせるには十分な案内板でした。
 この種の、シルバーメタリック仕様のインフォメーションボードは、タワーロビー階、スカイウォークの分岐点にも設置されていました。
 
 ちなみに2001年の頃、フォレスタモール各店舗の案内は1店舗1ボード、右上イメージのようなものでした。
 営業店舗は減ったこの数年は、壁面に設置されたボードにインフォメーションが貼り出されていましたが、2005年8月下旬には2店舗しか営業していなかったフォレスタモールの案内版は、余白が目立って寂しいものになってました。 新たな案内板のワクは12個...。12店が営業をはじめる時が来ると期待していいのでしょうか。
 できれば、冬にはアーリーバードに灯りがついてほしいですね。
 案内板よりも先にパンの焼ける匂いに誘われたい ....。

                                          06/08/28
 




 
スタッフとホスピタリティー
 
 マニュアルのないホスピタリティー...... サービスの理念としてAC時代のトマムのパンフレット等に記載されていた一文です。

 もちろんこれは協調的な表現。オークラに学んだというマニュアルが基本にあったのは言うまでもありません。
 そのうえで、そのマニュアルに縛られないサービスは、今やオールドファンからトマムスピリッツと表現される,特筆すべきトマムらしさのひとつでした。わたし自身思いつくのに苦労しない具体例は、『私の好きな...』に回すとして、このトマムスピリッツが特定のゲストにだけではなく、初めてのゲストを含めて ,多くの利用者に支持されてきたことを,わたしは疑っていません。
 当サイトでトマム情報を始めた時、トマムの経営は他社にゆだねられていて、開発者が描いた巨大リゾートは完成しないことが明らかになっていました。でも、未完故の不便さを指摘する意見や、開発時のコンセプトが維持されないことを嘆く声以上に、掲示板に寄せられたのが「スタッフがよかった」という感想でした。隔離された美しい大自然のステージに、トマムのスタッフがいれば、他のリゾートへの浮気心を封印するには充分...というのが、これまでの経験から,わたしが得た結論でした。
  言い換えれば今回、少なくはないスタッフ(乱暴な言い方をすれば、ガレリア、スポルト、アビチ、コンコ、ヴィズの運営に携わっていただけのスタッフ)がトマムを去ったことで、長く通い続けたお気に入りが失われかねない危機感を抱かずにはいられませんでした。でも、星野リゾート単独運営となって初めての冬、スタッフの頑張りを評価する声は多かったですね。(トマム最新情報2006参照)残ったスタッフに、軽井沢からの応援スタッフが加わっても、スタッフ不足は明らかな感じでしたけど、直接言葉をかわす機会のあった応援スタッフも、大層感じが良かったのには、わたしも救われた思いでした。
  ただ、スタッフが混在する状況で、トマムらしさの支柱のひとつだったホスピタリティーが維持できるかという懸念はあります。
 オールドファンやリピーターは例年並みの滞在をすべく、特に食事に関しては事前の打ち合せは当たり前の自衛策となっていますが、その相手を区別できない(トマムのスタッフか応援スタッフか、バイトスタッフか...)ゲストは、スタッフの柔軟性に差を感じる可能性もありますね。この差をなくそうとすれば、すべてのスタッフがマニュアルを遵守するしかないわけで.これはまあ、複数の施設をスタッフが交代で担当している近くのリゾートで見られる現象...。そもそもはそうではないことが、トマムと他の近郊リゾートとの大きな差でもあったのですから......わたしとしては、長くトマムに係ってきたスタッフの在り方を倣って欲しいと思います。

 生え抜きの、あるいはそれに近い経験があってこそ、にじみ出てくる色合いというものがあります。
 職場への誇り( ...は、2度も経営者が変わる状況では維持しにくいかもしれませんが)や愛着は、他ではなくトマムを選んで訪れたゲストへの,好意や歓迎を強めるものです。仕事としてのソツのなさとは別の、親しく声をかけてくるトマムのスタッフの雰囲気が印象に残ったゲストも多いと、わたしは考えます。だからこそまた、お願い事もしやすくなるのですけどね...。
 軽井沢とトマムの間で季節移動も当たり前になりそうな星野リゾートの基で、今後、これまでのようなトマムのスペシャリティースタッフが育つ環境は薄れるかもしれないのが、残念です。
 特に夏期、余裕があるとは言えないトマムのスタッフが軽井沢に応援に出た後のトマムでは、 さすがに不慣れなスタッフが目に付きすぎました。バイトが悪いとは言いませんが、ホテルの第一印象を決めるエントランス回りをバイトスタフでまかなう状況は、問題だと感じました。この夏限りの一過性の措置であってくれればいいのですけど....。ゲストよりもトマムを知らない、トマムに冷めたスタッフが増えないことを願わずにはいられません。

 隔離されたステージに置いては、(スタッフとゲストの)やはり共通の価値観、仲間意識が,居心地を良くする重要なポイントですものね。

                                
06/09/21 


 朝食

 やま里に和定食があり、ガレリア桃里で中華粥定食が提供されていた(こちらは一瞬)頃までさかのぼっては、収拾がつかなくなりそうなので...比較の対象は、ほんの少し前、イメージは2003年の夏、ベイクブレッドものです。

 開業当時とは既にパンの内容が違ってきていましたが、トマムで一番の『早起きさん』と言われたアーリーバードが起きない事が多くなる中で、パンの美味しさに定評があった店ですね。開店と同時に待ち時間が発生!という状況下では、スポルト宿泊では不利なので、我が家はこの時以降、ベイクブレッドを利用はしていないと思います。

 それ故、今日変化が急激なものなのか、数年越しのものなのかはわかりかねますが、2006年の8月、ベイクブレッドは、焼きたてパンの看板を下ろすべき状態だったと、わたしは判断しました。
 根拠はみっつ。
 少し早めに到着したわたしたちは、店の前のベンチに座って開店を待っていたのですが、この時点で、パンを焼く匂いが全く漂ってこない ことがひとつ。直前にスタッフが籠に入れて持ってきたパンをビュッフェ用のテーブルの籠にザザ=と移し替えたこと。そして、言うまでもなく、パンの温度、(と風味)ですね。
 同時期に利用なさったゲストは、思い当たる事かと考えます。
 
パンは、上のイメージのようには、お行儀よく並んではいなかったですよね。焼きたてのパンを籠から籠にひっくり返すような事をしては...つぶれます。できたてはとってもデリケートで、かつて、アップルパイでやけどをした身としては、不評のアプリコのビュッフェのパンのごとくの扱いに愕然とし、そして、現物を手にして、これはトマムのパンではないと感じました。

 念の為に店内のオーブンを見ましたが、ここで、最初から焼かれている気配はありませんでした。 乱暴な言い方をすれは、外注のパンを温めているというとろでしょうか...。

 ゲストの立場からの、勝手な見解ですが、朝食は、旅先の宿泊施設において、最も重要な食事だとわたしは思っています。
  それは、そこでの最後の食事(レイトチェックアウトでお昼も食べるよ、という反論は、却下。一般論です。)になるわけで、いはば、最も新鮮な記憶として、旅の思い出に刻まれるものなんですね。夕食は二の次と言っているのではありませんよ。
 そうせずに済むのが理想ですが。夕食は自衛が可能です。事前の調整、リクエスト、あるいは冬季のトマムでは現実的とは言えませんが、近郊の評判のいい店を利用するという手もあります。でも、非常にレアな例外をのぞいて、朝食に関しては、ゲストはあるものから選ぶのがせいぜい...旅の終わりを印象づける食事は、供給サイドにお任せするのが普通です。朝食は、だからホテルの、食のレベルが試される場...のはずなんですね。美味しい朝ご飯は、例えばそれまで感じていたかもしれない多少のマイナスポイントを帳消しにするくらいのパワーを持つものだと、わたしは考えています。

 プライスダウンに伴って、トマムの朝ご飯の質が低下してきたのは否めませんが、それでも幾度か感動は提供されてきました。ベイクブレッドもそうでしたし、グリーンシーズンのアウトドアカフェのパンは。美味しかった!
 短期間の分割運営時期には、ハマナスにパン焼き機が導入されたとかで、アーリーバード製のパンの供給がかなわないルミエールや モンドールで提供されました。(イメージは、分割運襟時のモンドールのクロワッサン。)
 その感動は、星のリゾートの単独運営に成ってから消失しかかっています。(冬季は、ルミエールががんばってました。)

 エリア内すべてのレストランに自家製のパンを....は難しいとしても、どこかに『とっておき』を用意していただきたいと切望するのは、わたしだけではないと思います。

 2006年8月、バターの油で手が汚れることもないクロワッサンが籠の中でひっくり返っていたベイクブレッドは、同、スキーシーズンには「おいしかった」と言う感想もいただいていますから.....願わくば、一過性のレベル低下だと信じたいです。

 余談ですが、初期のアウトドアカフェ、ベイクブレッドのパンは、トマムのオリジナルではなく、フランスからの輸入素材を、トマムで焼き上げていたものです。アーリーバードで焼かれる“自家製”と、“焼きたて”の違いですね。
 食感が違うので、粉の事が気になって、北海道産はるゆたかか...はたまた、カナダ産...かと尋ねた時に、今は退職なさっているスタッフから聞かされました。察するにこのルートは途絶えている(閉ざしたか、閉ざされたかはわかりません。)ので、今季の朝食が、今のトマムの価値観の表れと考えるのはちょっと乱暴かもしれません。
 早い時期に、巻き返して欲しいです。

                                        06/10/21 

 スキー場とゴルフ場

 

星野リゾートの経営参入以降、目に見える形で表れた最初の変化はゴルフ場だったかもしれません。2005年、5月は準備が間に合わなかったということでしたが、カートのフェアウェイ乗り入れが解禁になったんですね。それに伴ってコース内の案内版矢ウォーターハザートにかかる朽ちた橋などもリニューアルされました。崩れかけた川岸の補強工事も行われて、急に手入れが進みだしたと言う印象でした。
. A.C時代と比べると相当に安くなっていたプレーフィーも、 もうひとランク、うれしい値下げが敢行されました。
  そのかわりにスコアカードホルダーの無条件貸し出しはなくなり(私物を持参しようと思っては忘れる我が家はその後も何度かは借りましたけど)2006年には、ホルダーがなくても記入し易いようにとの配慮から、カードの材質も変わりました。(それでも、ホルダー使用がおすすめです。)夏場にはたいていあった、コース内数カ所でのお水の準備がなかったりと(コース内のお茶屋さんは特区の昔に自動販売機設置コーナーになってます。)細やかな、プラスアルファのサービスは取りやめになった部分も少なからず...ですが、楽しく遊ぶむきには、改善されたと言っていいと考えます。
 十分すぎる技術と資金があるゲストには、にわか、お気軽ゴルファーの存在に少々うんざりかも知れませんが、プレーフィーの低下で回数がこなせる現状を、我が家は歓迎しています。もちろん、回数...もカートの乗り入れが解禁になったからこそ! 何しろ、広いフェアウェイは右へ左へ迂回してもOBにはならないかわりに、最短距離を行った(運良く、行けた)としてもカート道までの横移動がバカになりませんでした。1回のプレーで歩く距離が半端ではなかった以前と比べて、足に優しいカート乗り入れは待ち望んでいたものでした。エネルギーの消費に関しては問題のあるルールー変更ですけどね、その分、何度も楽しめるようになりました。

 2006年には、小学生以下の子供のプレーフィーやギャラりーフィーが無料化されて、例えば、ゴルフ大好きなお父さんに家族がおつきあいしてコースに出ている様子も見受けられました。
  いわゆるゴルファー 専用の贅沢なエリアの敷居を低くして、誰もが利用し易いコースになったという印象ですね。

 特定のゲストから不特定のゲストへのターゲットの変換は、トマム全体の流れかもしれませんが、一説によるとゴルフ状担当スタッフはG.M.Sがらみで研修を受けて、今のスタイルに切り替えたとか...。トマムが当初目指したヨーロッパ型リゾートに、ある意味、ゴルフ場は近づいたのかもしれませんね。
 ただ、夏はトマムよりも本家、軽井沢に重心が大きく偏る様子が否めない星野リゾートの経営下で、早々と改善の兆しが見えたゴルフ場も、稼働率次第では存続の見直しもあり得るという噂もチラホラ。それを、まさか、と笑い飛ばせる雰囲気の確率を望んでやみません。

 一方、廃業の噂とも、懸念とも無縁なのが、スキー場。
 ゴルフ場共々、参入当初から(分割運営、一括運営に関係なく)『運営アイテム』だったせいか、コースの設置、変更等もスムーズな印象を受けました。
 キッズパーク、ファミリーゲレンデの充実は、星野リゾートがターゲットに設定したファミリー層に支持を得ると思います。今シーズンからはまたアドベンチャーパークなるものが登場する様子ですし、悪名高き緩斜面の有効利用が加速しそうですね。
 タワー方面とリゾートセンター側との連絡トンネルは高低差が緩和され、エキシビジョンから1番リフト方面へ下りる連絡コース等は幅が広げられました。初心者からトマムで気分は中級者になるレベルのゲストにとっては、ところどころでうれしい配慮が見受けられます。
  我が家はその恩恵に預かる事が無いものの、上級者むけの解放エリアも定着しそうですし、スキー場ではなく、スキーもできるリゾートという捉え方で、スペースメリットを活かした、多くのニーズに応えうるスノーパークが整備されればいいと考えます。

                                     06/11/06 

 宿泊施設