産地未特定の「貴陽」
一昨年、(当時は)果物の品揃えには期待が持てたスーパーで、驚きの大きさのプラムを見つけました。店でも“新品種”的な取り扱いで、並んだ商品の横には種のルーツや登録済みの名前の由来の説明文が貼られていました。
名前の貴陽は太陽プラムにルーツがあるようで、大玉で甘味の強い太陽の改良種のようです。他のプラムがひとパック6〜7個入りで売られていたのに対して、貴陽は2個入りで.....最初はプラムとは結びつきませんでした。
実はわたしは、プラムよりも酸味の少ないソルダムを買うことが多いのですけど、表面に果粉がついた貴陽の外観は巨大なソルダムのイメージで、甘いことを疑わず、迷うことなく購入したのが、我が家にとっての初貴陽です。ただ、この時に説明文を正確に覚えて帰らなかった為に、昨年は再会に苦労しました。と、いうのも、頼りのスーパーの品揃えが変わってしまって、他で探さなくてはならなかったのですけど、“新品種、太陽”と思い込んでいたせいで、「去年のと大きさが全然違う...。」としばらく悩みました。ネットで“太陽プラム”をキーワードに検索しても、(当たり前ですが)イメージしているものは出て来ませんしね...。
プラムの仲間としては、収穫が遅いようで、「もう、あの大きさには出会えない...。」と諦めかけていた頃に別の店で見つけました。貴陽という正しい名前を目にして、スッキリしたものです。
(右イメージ) 大きさをお伝えするべく、ハウスみかんと並べてみました。
食べ応えのある果肉はプラムの多汁、ソルダムの甘さを備えていて、中心部、種の近く部分でも酸味は控えめです。今年も2個単位で販売されているのを見かける時期になりました。一昨年と比べるとお値段は大分こなれてきた様子ですが、もしかしたら地域によっては相変わらず希少品種扱いをされているかもしれません。
02/07/23 
補足
地方(千歳近郊でした)のとあるスーパーで 初めて手に取ってから4年が経過して、貴陽を見かける機会も幾分増えました。
といっても、贈答用の化粧箱入りのものが中心で、デパートや一部のスーパー等、取り扱い店は限定されている様子です。広く全国に認知されるほどには、生産量も上がっていないのかもしれませんね。
幸い,我が家の近くのスーパーの1件では、箱入り
(ひと箱だけ...)と2個入りパックが店頭に並びはじめましたけど、近隣の他の店では影も形も見かけません。
収穫期が7月下旬からひと月余ということなので、これから多少は取り扱い店が増えてくるかもしれませんが、ただ
お値段は、期待したほどこなれていない...というより、贈答品として流通してしてるせいでしょうか、高いままで定着した感じなのが残念です。

2002年の今時分は、前年に比べて貴陽求め易くなったことを喜んだ記憶がありますが(ただし、はずれ風味もありました。)品質が安定して、高級化路線を突き進んじゃってるのでしょうか? 大阪で見かける範囲では,価格は跳ね上がってます。
単品売りもあった大阪梅田の阪急では、ひとつ840円の値札が付けられていたので(2004年8月1日)、ひとしきり、我が家の話題になりました。.....これ、札幌でなら、買い手が付かずにひからびてしまったマンゴーと同じ運命をたどるような気がするのは、我が家の余計な心配でしょうか?
物価の違いにとどまらず、貴陽のグレード差が価格に反映している可能性も大きいですね。貴陽の2級品(?)の流通先が気になるところです。
化粧箱側面の記載によると、品種登録は1996年とのこと。主な産地は山梨のようです。
04/08/04 
産地未特定の「ゴールデンプラム」
2009年、黄色いプラムに出会いました。
正式名称かどうかは解りませんが、その名もゴールデンプラム。昨今は黄金桃やゴールドキュウイに馴染んだとはいえ、初めて見る黄色いプラムのインパクトは大きかったです。
箱売りのみだったので、少々思い切りが必要でしたが、貴陽にまさるとも劣らない見事な大きさに食指を動かさずに済むはずもありません。おいしいに決まってると信じての購入したのが10月半ば、貴陽のシーズンはもちろん、その後の秋姫も終わりという時期、シーズン終盤にまさかの大型新品種の登場でした。
少し、尖った形は、グリーンプラムのケルシーに似ています。もの珍しに後押しされて買ったことのあるケルシーは、我家の好みでいえば果汁不足で、2度目の縁が絶えた品種ですが、実は、ゴールデンプラムは外観だけではなく中心部切り口もケルシーを連想させられて、一瞬イヤな記憶が蘇りました。種の上の方、とんがった部分に空洞があるのです。貴陽では一度も見たことが無く、ケルシーでは(数個とはいえ)全てにあった隙間が、よりによってゴールデンプラムにも....。
個体差はありましたが、どうやら先っぽの方に『ス』ができやすいのが難点の品種かもしれません。
でも、果汁はタップリでした。その果汁が保存中に上から下へと落ちて、上部に空洞ができるという話で納得したくなるくらいに下の方は果汁の固まりが見受けられました。しっかりと甘い果汁ですが、濃厚というほど風味は強くなくて、後口はサッパリしていました。

果肉は繊維質が多く、肉厚感があります。
ただ、果汁と同様、果肉の状態にも個体の中でバラ付きがあり、不安定さがあるのが、気になりました。
右イメージは、中心部から少しずれた(空洞部分を排除した)切り口ですが、外側と中心部の果肉の色がかなり違っているのが判ると思います。
新種、希少種とのことですから、今後に期待したいですね。
09/11/20 
産地未特定の「秋姫」

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