海の恵で大きく育つアスパラ
         その名も『海の神』


 2022年5月、行きつけのスーパーで立派なアスパラを見つけました。ちょっと早めの流通かなと思える北海道産でした。
 アスパラといえば...の北海道産とはいえ、トレーに2本入りで販売されていた一際のの太さが目立つ商品は、なんと函館産。北海道在住時代をふりかえっても、馴染みのない産地です。しかも名称が『海の神』で、茎の太さとともにインパクトは絶大でした。
 
 結果として、今季は最近まで『海の神』で過ごしたため、比較する他のアスパラが手元にないので、箸を並べて見ました。(下記イメージ)
 太い!です。


  サイズが立派すぎると繊維質が気になるケースも少なくないので、ひとまわり細かったら、これまで通りに『さぬきめざめ』をカゴに入れていかと思いますが、このボリュームは、見なかったことにはできず、スルー不可能でした。

 帰宅後、(この太さで出荷されるんだから)もしかしたら生食用かもとも考え、茎の下部をかじってみたところ、かみごたえはしっかり目のサクッ!密ながら繊維のない、生食OKの食感でした。
 が、生食用との表示はないので、フライパンで短時間、オリーブと少量のバターで焼きました。
 火の通りが早く、最初は少し焼きすぎと言いましょうか、あっという間に柔らかくなりすぎて、生食を推奨すべきといいたくなる仕上がりになっちゃって、せっかくのボリュームとジューシーさをいかぜず... 。

 
 左イメージ。

 あまりに太いので一口大に輪切り。
香ばしく少し焦げ目をつけたら、中心近くまで液状化が進んで、グニャグニャ食感に...。
 驚きの水分量でした!

 

 

 切り口から見る間に溢れてくるほどの水分を繊維質の少ない肉質内に閉じ込めるには、加熱は短時間勝負! 
 少量のバターは使いましたが、基本味付け不要...でいいですね。甘味も香りも、おっきな体に満杯に詰めこんだかのような、存在感のある一品になります。極うすに衣をつけての天ぷらも我が家好みの料理になりました。  

 『海の神』と言う商品(ブランド)名が気になって、検索したところ、海の恵を受けて育つ極太アスパラの 『海の神』が紹介されているサイトがありました。海産加工が盛んな地域で、海のミネラル分を含んだ土で育てられたらしいアスパラのデビューは2014年...6年も前だったんですね。
 
 
  出会えるまで、ずいぶんかかりました。北海道には毎年行っていて、6月の千歳空港や札幌市内などでアスパラの発送手続きをしたことも何度もありましたけど、『海の神』を見た記憶はありませんし、そういう極太のアスパラががあるらしいとの噂も、知らずにすぎた6年でした。

  シンプルに、シンプルに何度か味わって、肉巻きアスパラにしても、肉に負けない存在感がよさそう...と思ったところでスーパーから『海の神』は消えました。 1週間も間が空いてない時期でしたけど、 “今日は入荷していなかった。”ではなく“この間で今季の取扱は終わった”との解釈が正しいようで、それきり、再登場はありません。
 旬の限定アイテムの、予告なき“終了”には、『海の神』に限らず、わかっていたからといって買いだめして抱え込むわけにもいかず、肉巻き『海の神』は来シーズンに持ち越しです。 

  “来シーズン”になっても再開できずに終わった(それきり)『マドンナスイカ』の悪夢を振り洗い、期待して待つことにしましょうか。
 
                 
                                        22/07/08 

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