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 2011年グリーンシーズン、国内事情を反映してか、ルスツでも一部施設の稼働や営業時間の
調整が行われています。ピーク時を覗けば、利用出来る施設が限られる(わたしが知る限りは、かつてない程)リスクは避けられない様子です。

 リスクを承知で混雑時を避けて滞在した5日間、『場所』が限られる状況と、選択肢の減少が必ずしも比例しないことを、改めて感じる機会となりました。人(スタッフ)の存在が快適さを強めるかのごときルスツでは、テーブルサービスのレストラン1カ所のみの営業でも、いつもどおりに楽しめました。
 



     

レストランと食事

 プロローグコメントを併せてご覧ください。

 


エーデルワイス (ノースウィング)

 昨年夏に店の存在を初めて認識したエーデルワイスで、テイクアウトしたルスツ高原ポークのカツサンドを、本来の味を堪能すべく、今回は店内でできたてをいただきました。
 テイクアウトが失敗だったという話ではなくてね、時間が経っていても感激しちゃったおいしさに触発されて、できたてへの興味が増すばかりだったというわけです。

 入店したのは午後2時半を回った頃だったでしょうか。普通なら1階上に連なる店のケーキやジェラードになびくおやつ時ですが....ケーキの代わりにカツサンドを、ジャラードの代わりにバニラシェイクとアイスココアをオーダーして、我家は3時を迎えました。
 カツサンドの内容1は年前とおんなじ(違ってたらショックよね。)ですが、
モア・ベターなコンディションのお陰で、やっぱり...期待通りにおいしさ倍増でした。肉はサクッとジューシー、衣はカリッとザクザク、キャベツはパリッとシャキシャキ...揃えてみたかったので、多少、表現に無理もありますが、それぞれに“主張”が強かったです。昨年のカツサンドは、いはば箱入り娘....蒸気の影響か、幾分おしとやかになってたようです。
 パワフルな具材を挟むパンの厚みがないのもいいんですよね。薄切りでもトーストの香ばしさと生地自体の弾力が同居出来る優れもの、ルスツのパンがあって叶った具材とのバランスかと思います。

 ところで、カツサンドとのコンビネーションにはむきませんが...それでも飲みたいのが、バニラシェイク!(右イメージ。隣はアイスココア)
 実は冬期に飲んで、ビックリした“わたしたちのツボにはまった”ドリンク(?)です。 ....ミルク味です。
 ノンホモミルクで作ったさっぱりアイスにクロテッドクリームを足して風味を整えたところに、名水湧き水素材の氷を粉砕したもの(想像物です。念のため)を混ぜて、食感を調整したような仕上がりです。
 いわゆる、ポピュラーなファストフード店のシェイクに、わたしは殆ど馴染みが無いので、他と比較して話すことはできませんが、おいしかったです。例えば、バニラアイスよりもミルクアイス、クレームブリュレよりもパンナコッタを好むむきにはたまらない、ドリンクデザートだと思います。最後の最後まで液体化しない...あるいは、溶けにくいので、ストロー使いには多少のストレスも....。
 エーデルワイス店内はテーブルの配置もゆったりしていて、イートイン環境は良好ですが、シェイクはいっそテイクアウトして、部屋でスプーンで救ってみたい気もします。
 
 店の外(左イメージ左側の左奥。オープンカフェを模した一角。屋内です。)のオーダーカウンターで写真つきで案内があるメニューは、オムライスのバリエーションが中心のご飯もので、内と外とで取り扱いアイテムがハッキリと区別されているのか、どちらのカウンターででも、共通で全てのメニューの注文が出来るのかは判りませんが....シェイクやサンドイッチのメニューは、入り口横に立てられた黒板に手書きされてました。

 めだたないんですよね。
 高原ポークのカツサンドがあると知って来た我家も、外の写真つきメニューを見て、メニューが総変わりしたかと、あせりましたもの。(昨年、どういう行動をとったものか...カツサンド以外のメニューの記憶が無いんです。)
 たとえば、午後3時前に(特に目的もなく)この辺りを通りかかって、パっと目につくのはご飯ものとなると、足が止まりにくいんじゃないかなあ...と思うと、もったいない気がします。特大ポスターを張り出してアピールしても,広告に偽りなしの高評価が期待できるルスク高原ポークのカツサンドとバニラシェイク(この際、相性は無視)、見逃すのは損です。

                                
                                          11/07/26 

 

スカーレッツカフェ 食パン (ノースウィング)

 
 ホテルメイドのパントケーキを取り扱うスカーレッツカフェには、カウンターテーブル仕様の飲食コーナー(壁に向いて座ります。)も店内にあって、購入した商品をその場で楽しむこともできます。
 で、店内で食べる時には、パンをちょっとあたためてくれるとか、ケーキにソースがかけられるとか....の案内は一切見かけないので、店内飲食のメリット(有るのかもしれませんが)には、わたしはこだわる必要を感じていません。
 店内のカウンターは日帰り利用やチェッカウトを済ませたゲストに譲って、宿泊中なら、自分たちの客室でくつろいで味わいたいじゃありませんか。朝食時の,オーブンから出てきたばかりの焼きたてパンや、注文してから受け取るまでに少しばかり時間を要するエーデルワイスのできたてカツサンドとはちがって、スカーレッツカフェのパンは、1時間の差が風味を左右する類のものではありません。(たぶん...ね。)開店直後から閉店間際まで数時間、購入時間次第で、販売商品のおいしさにあからさまな差が生したりしては困りますものね。

 ただ...客室内は乾燥してますから「あとで食べよう。」とばかり、テーブルの上に置きっぱなしにしたりすると、困ったことにまりかねません。まして、自宅まで持ち帰る場合はなおさらです。
 そこで、パンの保存環改善対策グッズとして、我家では昨年からタッパウェアを持参しています。
 今回は、これまで一斤、2斤を紙袋に入れてカートとは別にもって帰っていた食パンにも対応すべく、思いきって大きなタッパウェアを持参しました。
 食パン1本、(タッパのサイズ合わせて一斤単位のブロックに切り分けてもらいました。)ホワイトチョコロール5個、黒糖パン1本が、空路、自宅に持ち帰ったものです。残念ながら、白樺樹液配合のエピは休止中とのことで、販売されてませんでした。見た目は地味なラインナップですけど、調理、菓子パンに比べて“寿命”が期待出来る上に、違いが際立つ品々です。

 特に、食パンは、はるゆたかとゆめちからときたほなみ(だったと記憶。いづれも道産の小麦粉)をブレンドした粉を使っているという案内に、今回初めて気がつきました。はるゆたかだけじゃなかったようで....。
 ちなみに、我家が日常購入している食パンも、北海道産小麦粉の使用をうたったものですが(おいしいと思って愛用中)、同じ薄さにスライスして焼くと、パリンとわれやすくなって、表面に焼き色が付きながらも生地の弾力を残すルスツの食パンとは、似て非なるもの。北海道小麦のキーワードだけで繋がるは難しいことが判明しました。

 食パンの薄切りについてのわたしのこだわりは既出なので、繰り返す意味も無いと思いますが、折角なので、今回はエシレバターを用意して、ルスツの食パンの厚切りも試してみました。バターがスーっと浸透していくくらいに焼き上がったパンは、ちぎってみると、中の生地は熱をもってしっとりと柔らかく、でも、決してふわふrわという表現は似合わない、力強い弾力に満ちてました。
 非日常の旅先で日常使いの食パンを買う。その行為に抵抗を感じてはいけません。
 ルスツホテルメイドの食パンは、それ自体が非日常の逸品なのですから。

                                          11/07/26 

アトリウム (タワー)

 滞在期間中の夕食営業レストランが風花とアトリウムの2カ所に限られたことで、今回初めてアトリウムの夕食ビュッフェを利用しました。
 全日風花で夕食をとっったとしても料理のバリエーションに問題はない感じでしたが、こういう時でなければ、なかなかビュッフェの利用にふみきれない我家にとっては、機会の活かした選択でした。期待を抱いてとはいいにくいものの、初めての夜のアトリウムは、ちょっと楽しみでもありました。オクトーバフェストだって、誘われて(薦められて)入ってみれば、思っていたより随分と良かったじゃないという結果でしたしね。

 時間帯によってはタワーのロビーラウンジにもなるアトリウムは、セミオープンの空間です。ビュッフェのメニューは通りに面しておかれているので、わたしたちも、利用の予定は無いままに内容をチェックしたことがありますが、ここに、天婦羅や、ラーメンの類はありません。オクトーバフェストのような、シェフズコーナー(実演)がないんですね。ロビーに併設のレストランですから...そこで海老を揚げたり、肉を焼いたりされたのじゃ、アトリウムで食事中じゃないゲストには迷惑な話。(朝食時のパンが焼き上がる匂いとはちがいますもんね。)環境が整っていないところに実演コーナーを期待するのはまちがっているわけで、じゃあ、オクトーバーフェストにあってここに無いものの代わりに、何が有るのかというのが、初利用を前にしての、我家の興味の対称でした。

 で、何があったかといえば、中華風野菜炒めとあんかけ焼きそばが有りました!

 いえ、もちろん、他にも,生ハムやタコのカルパッチョ、ラザニアやパスタ、エビフライ....なにぶん、それなりに賑わっていた為に料理だけの写真が撮りにくく、自分が好んで口にしたものの他は正確に思い出せないんですね。白身魚のメダリオンはハッキリと料理名も見栄えも覚えてますけど、あったはずの肉料理はといえば素材もあいまいだし、写真の端に写っているのを見て、そういえばイカ飯もあったっけ....という状態です。全体的にはイタリアンティイストの洋食が、前菜、スープ、サブ、メイン、デザートをチョイスしていけばコースが出来上がるなラインナップで、そこに、和食と中華が脇を固めているという感じだったでしょうか。
 
 それで、ど〜して脇固めの野菜炒めとあんかけ焼きそばの話になるのかといえば、これが、おいしくって! 生ハムもカルパッチョも魚や肉料理をパスしてでも、お代わりしてしまった料理なのです。

 取った料理は残さないのがビュッフェの礼儀。この基本から大きく逸脱しないため、わたしは、(ビュッフェでは)なるべく少ない単位で料理を取る事からはじめるのが常ですが、それは料理が口に合わなかった場合に備えてのことで、明らかなにおいしそう(自分好み)な料理の前では、警戒感はうすれます。あんかけや焼きそばは、警戒心ゼロ状態で取ってしまった料理でした。和食、洋食、どちらのコースでも組み込まれる事のないカテゴリーなので、食指が動きやすかったのでしょうね。今年の冬は歓天を諦めて、雪花亭を利用した反動...というほど大層な事ではないにしろ、中華の味を欲していた背景があったことはいなめません。
 言い方をかえれば、肉も魚も、お任せコースで堪能し尽くして、充たされていましたから、ビュッフェでの興味は低かったのです。

 夕食券対応の価格で提供されるビュッフェの料理が、2倍、3倍の価格帯のコース料理を越える事はあり得ないわけで、コースと重ならない料理に食指が動くのは、自衛の一つかもしれません。
 例えば、寿司や造り。主人は一通り、わたしもいくつかいただきましたが、そのおいしさに感激した...とまではいえません。それを言ったら、雪花亭の寿司や風花の造りを形容する言葉がなくなります。でも、造りは充分な厚みがあって、大葉や大根のつまは瑞々しくハリがあって、タンポポは色鮮やか...盛りつけられた状態で離水を感じさせられる跡もなく、ちゃんとおいしく頂きました。
 エビフライやラザニアも同様です。
 再び料理を取りに行くのをいとわないおいしさでしたが、状況が違えばもっともっとおいしくなる可能性を残した仕上がりだったと思います。これは、仕方がないという話ではなく、あたりまえの事ですよね。
 
 その、あたりまえの中で、これ以上おいしくなる余地は殆どないと思えた料理のひとつが、あんかけ焼きそばだったわけです。ものすご〜く、おいしかったということですよ。あんの具材は量も種類もたっぷりで、カットも大きく、色取りも鮮やか....見るからにおいしそうな料理は確証を裏切らず、例えば歓天で、フカヒレの姿煮やタラバ蟹のチリソースなどと一緒にコースに組み込まれても遜色の無い一品でした。野菜炒めは...まあ、フカヒレの姿煮と一緒に提供されにくいかもしれませんが、一緒に食べても違和感はないくらいにおいしかったです。単なる野菜炒めで、テンションが上がる自分が、意外でしたけどね。
 お値段を考えると割合よかったよねという話が、満足したことと同義だとして、ラインナップの中に、ひとつでもふたつでも特に印象に残る、自分好みの料理がみつかると、評価は満足の上をいく......のかな。
 既に定着したと言っても言いルスツの食事に対する好感度は、アトリウムの利用で揺らぐ事は有りませんでした。実演コーナーはなくても、大感激するポイントは多くなくても、意外にとかなかなかとか...形容詞つきで納得出来るおいしさは保たれていたと感じます。
 4日以上の滞在なら、1日は利用してみようかと....。叶うなら、グリーンシーズンの営業が無い中華のカテゴリーを増やしてもらいたいところですが、その意味では、洋食も、フレンチではなくイタリアンテイストで、よく考えられた内容だったといえそうです。

 またオクトーバフェストでは大胆すぎるカニの供給におどろかされましかけど、「さあ!カニをくうぞ!」と言う気合いでアトリウムに臨むのはお勧めできません。
 和食コーナーにあることはありましたけど....一応有りますというレベルかと...。(オクトーバフェストなみの供給だと、タワーのロビーがカニ臭におさおわれますからね。個人的には、無くてもいいくらいと考えてるので、カニ目的のゲストが増えて欲しくない。)

 デザートは、充実しています。
 種類が多い分だけサイズが小さいのが嬉しい『お菓子』と大きく切り分けられたフルーツは、多分オクトーバーフェストと同様なのでしょうけど、料理コーナーがスッキリしているせいが、結構めだってました。食後のデザート....思う存分味わう余力が残っていないのが残念なのはこの日に限ったことじゃありませんが(焼きそば食べ過ぎたし..。)果物は、満腹のお腹を持ってしても(食が)進みました。
 キュウイの最小単位は2分の1。糖度や、果汁や果肉の固さなど,何か一つでもが今一歩...だったら、悲劇に終わる大きさですが、他と同様、食べごろドまん中の、良い熟れ具合でした。もうひとつ、シュー皮に好みのジェラードをつめて、好きなソースでアレンジして作る、手づくりシューアイスコーナーも、角にあって目立ちませんでしたが...よかったです。

 ちなみに、この時期、アトリウムのビュッフェは、税込みで3675円でした。昨年、一昨年、夕食券は4200円だった記憶があるので、アトリウムのビュッフェは夕食券よりも安い?? と驚きましたが、滞在期間中のコースメニューの差額案内を見る限り、夕食券自体がお安くなっていたようです。

 ただ、ルスツは、クリスマスや年末年始などの特別な時期には、ビュッフェの内容も特別仕様になって、夕食券もそれに見合う価格で販売されている様子ですし、500円の値下げは時期的な措置かもしれませんね。

                    11/08/31  


 
 

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