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我が家の日常に紅茶をもたらしてくれたマリアージュ。そのサービス精神には常に感心させられるレピシエ。長く現在までおつき合いさせてもらっているこのふたつのティーブランド以外にも、最近気になる店や、嘗て夢中になった店なども合わせて紹介させていただこうと思います。
 それぞれの特色がうまく伝わって、おつき合いの扉を開く参考になれば良いのですが...。近くにお店がないという方も、御覧下さいね。
                     01/05/16  

 

 

216 ザ・ストランド                              

 
出会いはおよそ1年前、難波の高島屋でのことでした。

 
少し前にフォートナム・メイソンがあった場所に突然に表れた新ブランド.....聞くも見るのもその時が初めてでしたが、新たなショップの登場にも慣れてしまっていましたから、特別に興味をひかれたわけではありませんでした。
 ところが、その斜め向かいにあるフォションでわたしがサブレを買っている間に、主人が掴まっちゃったんですね。自主的に吸い寄せられて行ったという見方もできますが...。 あ、カタログをもらってる...話を聞かされてる...ああ〜、試飲してるうう〜と横目見て思いつつ、主人を迎えに行ったわたしも、試飲コースに乗せられたのでした。

 
それというのも、試飲を勧められたのが、春積みのダージリンだったんです。
 
他のラインナップとは異なる金色の缶入りのファーストフラッシュは2種類、ブレンドではなく“シンブーリ”と“シャモン”の農園特定茶葉でした。

 パンフレットによると、店名216ザ・ストランドは、英国で最初の紅茶専門店ゴールデンライオンが誕生した,ロンドン、ストランド街16番地に由来しているとか...。ただ、店名の由来は分かっても店の実態は未だによくは分かりません。茶葉は英国から輸入しているとのことでしたが、店自体の存在に関してはハッキリとした答えはスタッフから聞くことはできませんでした。おそらく、216ザ・ストランドという名称は日本向けのオリジナルかなと、わたしは考えています。
  缶のラベルには、販売者:片岡物産株式会社の記載がありますが、輸入者(販売者に同じでしょうね。)、ブレンド国(輸出国)の記載はありません。ラベルだけ見ると、片岡物産がインドから(原産国は記載あり)輸入,販売している茶葉と言う解釈になってしましますね。パンフレットやリストには「英国紅茶文化の起点に源を発するストランド...』とか『...伝統に鍛え抜かれた英国紅茶...』など、英国の名店をイメージさせられるようなフレーズが並んではいますけど、店の歴史を表す語句はありません。
 ブレンドのラインナップの中には、トワイニングのオリジナルとされる名称もあるので、216ザ・ストランドトワイニンググループの日本向けオリジナルブランドと推測するのが妥当かと考えます。
 
 だって...春摘みダージリンはいうまでもなく、農園別の茶葉(エキスパートセレクション)などは、英国の伝統的な紅茶文化で、需要があるとは思えませんものね。

 スタッフのセールストークも、日本の紅茶事情に対応したものでした。

 品質重視で...と繰り返されるのは少々気になりましたけど(今まで重視してなかったみたいで...)、ブレンドではなく、農園別の茶葉で茶葉本来の風味を楽しむことが時流という説明を受けました。
 摘み取り時期による茶葉の風味の違いも、熱心に聞かされました。全部知ってますから、というのもなんなので、一応耳を傾けつつ、それでも初めて聞く話ではないリアクションをしたつもりですが、スタッフは、こちらの知識や経験に臨機応変に対応できるだけのモノは持ち合わせてなかったようです。

 実はわたしが合流する前に、主人は一通り説明を聞かされたそうですが、それに先立って、どこの紅茶を飲んでいるかと聞かれて、マリアージュ・フレールとこたえてたんですね。
 フォートナム・メイソンでもトワイニングでもなく、マリアージュの紅茶を愛用していると言う相手に、農園別茶葉の定義を長々と説明するのはね....ちょっとね...。紅茶を販売していても、紅茶事情に敏感ではないんだなと感じてしましました。問題は,マリアージュを知らなかったことではなくて(知っていた上でのセールストクならいっそう問題)相手の紅茶環境を無視してのセールスでしょうか...。対応できないなら、むしろ、愛用の紅茶ブランドなど聞かない方が無難ですね。

 216ザ・ストランドのこだわりは、日本の紅茶需要に対して、遅れて来た需要という気がわたしはしています。
 摘み取り時期別茶はも、農園特定の茶葉も、昨今の日本では,目新しい物ではありませんものね。

 ただ、興味深いのは、英国紅茶のカテゴリーにおいて、そうしたアイテムが取り扱われていることでしょうか。
 この種の茶葉を取り扱う他の多くの店(ブランド)とは異なって、216ザ・ストランドでは、茶葉を引き上げることには言及していません。
 紅茶が濃すぎた時には英国式お湯をさして...とアドヴァイスもありますが、試飲のお茶を入れてくれたスタッフは、ポットからお茶を別のポットに完全に移し替えていました。新たな茶葉の取り扱いで,英国流のゴールデンルールににも、微妙な変化が表れるかもしれませんね。

 リストの価格単位は、50g袋入り、50g缶入り、70g缶入り、100g缶入り、あるいはまた110g缶入りと、茶葉に寄ってまちまち....一部、量り売りにも対応しているようですが、対応茶葉の紹介は(リストには)ありません。

                                      05/04/03 

 

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