あんぱんの「たけのこパン」
マカロンのおいしいルシェルシュの姉妹店...正しくは親子店らしいあんぱん(これが店の名前)から、たけのこパン(右イメージ)を取り寄せました。 当初、店名から、あんぱんの専門店かしらと思いつつ、店内には入らずに過ぎたパン屋さんが生駒の駅構内にあったので、モノは試しと購入したのが、たけのこパンでした。
実はケース内のパンがどれも...なんというか,普通に見えまして..この場合の普通というのは、ビニール袋に入れればスーパーのお菓子パンと一緒になって違和感なしという印象で、早い話、わたしは、購入を迷ってしまったのでした。でも...スタッフはオーダーを受ける体制でしたし、こちらも、翌朝用のパンは必要でしたから、ひととおりみまわして、クリームもチョコもジャムも餡も使われてなさそうなたけのこパンに目を止めたのでした。これはね,ケース腰に見た生地の質感が、何ともおいしそうだったのです。
念のために尋ねるとタケノコが使われているのではなく、形だけのネーミングだということで、おやつではなく食事用のパンが欲しかったこちらの条件にはむしろピッタリ。数本を買って帰りました。(同時に何か他のパンも買ったのですが.....思いだせません。別の日には、コーヒーあんぱんやポンデケージョなどのおやつパンも購入しました。)
このとき、ショーケースのすぐそばですれちがったおばちゃんが「たけのこパンのこってるかな〜。」「あ!あったあった!」声に出しておっしゃっていたので、知る人ぞ知るという類のパンなのかなと考えつつ,帰宅の途中で先っぽをちょいとつまんで味見....後悔しましたね〜。どうしてもっと買ってこなかったのかと....。
たけのこパンは、ミルクパンの風味に,イタリアンピッツァを思わせる弾力のある生地、それが、クロワッサンのように層を作って縦状に整形されていたのでした。半分に切ると、空気を含んだ層がしっかりと見てとれました。
かなり薄い層になっている部分もありますが、これで、食感はパリパリ,サクサクではなく、しっとりふわりなのです。ひところ流行りに流行った京都祇園のディニッシュ食パンにも似たしっとり感ですけど、たけのこパンはバターよりもミルクの甘みが際立つような優しい仕上がり!
ツボにはまれば、代替えがきかないだけに、迷わず取り寄せと相成りました。
ありがたいことに、輸送によるダメージはほとんどなく、届けられました。形状のメリットなのか、思いのほか表面はしっかりとしていて、中の空気層をキチンと守ることができるようです。
駅構内の店では、数本をひとまとめにして袋に入れられましたが、圧迫による変形等はありませんでした。おいしさだけでなく、丈夫さの天でもポイントの高い商品ですね。
たけのこが細長かったり、逆に太くて短かったりとママチマチなのは...手作りの証、ご愛嬌というところでしょうか。決して固くはないのに、噛み応えがある生地の、その特色故か、空洞を抱え込んでいても、たけのこパンはそれなりに重量感もあります。1本でも、結構腹持ちがよさそうな優れものです。
左イメージは輪切りにした切り口。
縦に切った右上イメージよりも、層がよくわかりますね。いわゆる渦巻き状です。
店舗の公式HPは確認できませんが、このところメディアでの紹介も続いている様子です。“生駒 あんぱん”のキーワードで店舗情報が得られます。
代金引き換えでの発送が可能。
08/05/06
山形産の「月山錦」
数年前から気になっていた黄色いサクランボを、今年はギリギリで入手することが出来ました。
希少品ということで、確実な入手の為には事前に予約をするのがいいのでしょうけど、ネット販売では収穫期に先立って、かなり早い時期に完売になっているようです。配達指定が出来ず、※頃から順次発送という店がほとんどで、生ものだけに、昨年も一昨年も予約注文の踏ん切りがつかずに逃していたのが,その名も月山錦。(収穫期の6月は我が家ではトマムでゴルフの予定月でもありますしね...。)
イメージの月山錦は、トマムから帰宅して後に在庫があった店から取り寄せたもので、4L〜2L、バラ詰め500グラムという条件のみで、等級表示なし、いはば、最終品です。本当ならもっと見栄えがいいのかもしれませんが、さすがに少々果皮の色艶のピークは過ぎた様子で、一部が茶色く変色した個体も目立ちました。打ち身に特に弱いのか、到着の翌日にはまた変色が広がっているという状況で、正直、あまりおいしそうに見えなかったのは期待はずれでした。
いつもと違う色というだけで,感激するはずだったんですが、黄色というのは、美しく保つには難しいですね。
ただ、比較的揃った粒のサイズは,顔がほころぶ迫力の大きさでした。
(下のイメージ、左側が パック入りの一般的な佐藤錦。)
非常にデリケートな品種として紹介もされる月山錦の果皮、果肉は意外にしっかりとしています。変色は、時期的なコンディションによる現象だったのかもしれませんね。
酸味はほとんどなく、甘い品種です。
が、完熟時の糖度が20度を超えると言われるほどの、甘みは実感できません。酸味のアクセントが無い分、食味はまろやか.....せっかくの甘みが引き立たないとでも言いましょうか...佐藤錦等と比較すると果汁も幾分少なめで、ちょっと違えば、メリハリ不足で蛋白になるかもしれないという印象を受けました。
色の珍しさで食指が動いたものの、風味はインパクトにかけるかもしれませんね。
大玉品種の南陽
の中に数粒混在させて、目を楽しませてみたい品種です。
(残念ながら収穫期があいません...。)
08/07/08
ビゴの店の「クイニーアマン」
クイニーアマンブームが最初に起こった当時、我が家は東京近郊の県民でした。ブームはほぼ同時におこるものの、最初に現物を手にするのは地元でということが、まま起こりうる環境で、クイニーアマンも例外ではありませんでした。
テレビで紹介されているのを、ふうう〜んと聞き流した記憶が、週末に地元のパン屋で『今話題の...』などというラベルを目にして、強化されて蘇るわけで、まるで探していたものを見つけたようなノリで、『迷わずお買い上げ!』
地元の...といっても,その時は、チェーン店展開している、人魚姫をイメージさせられるベーカリーだったと思います。
初めてのクイニーアマンは結構な厚みがありました。片面が丈夫なキャラメリゼ仕様で、層になった生地の中には、シロップ煮のリンゴが挟み込まれていました。当時、同地域の他の店のクイニーアマンにもリンゴがはいっていましたが....リンゴ入りクイニーアマンがポピュラーだったのでしょうか?
ただ、
新製品とはいえ既存のディニッシュ類を越えたとも思えませんでしたし、我が家は、話題モノを食べましたというまで止まり、ブームには参加せずとなるところでした。
それを180度かえたのが、ビゴの店のクイニーアマンです。
買い物に出た銀座、プランタン店内での出会いでした。
見知っていたもの(リンゴ入り)との見た目がこれほどに違わなければ、買わなかったでしょうから...やはり、外観は重要ですね。
厚みは控えめ、キャラメリゼは薄氷のように
繊細で, 折り畳んだ生地の仕上がりの形は手作りを象徴するかのように個体毎に違った表情....。おいしそうだと感じました。事実、わたしは初めての風味に感激したのでした。
ほろ苦さと甘さが溶け合ったキャラメリゼ、甘さを際立たせる塩味の絶妙さ! そしてバターが多くて、気持ちしっとりオイリーに仕上がりましたというような、弾力をも感じさせる薄い生地の重なり...。
クイニーアマンの紹介で、中はサクサクという表現をよく見聞きした記憶がありますが、 ビゴの店のクイニーアマンは、いわゆるクロワッサンのようなサクサク感とは違います。パイ生地にクレープが忍び込んだような食感とでもいいましょうか...。
ブルターニュ地方の伝統のクイニーアマンの食感のスタンダードがどうなのかはともかく、ビゴの店の,サクサクではない歯ごたえと塩味のバランスに、我が家は夢中になりました。
当時(どうやら今も)ビゴの店は都内ではプランタン店のみ。
銀座や日本橋に出向く時は、クイニーアマンを買うためにプランタンに立ち寄ったものです。
その、ビゴの店のクイニーアマンと再会したのは,昨年のこと。
ショップを見つけてから何度か立ちよったものの、それまで見当たらなかったクイニーアマンが,ある日突然視界にとびこんできたのでした。感激して買い占めましたが...それでも全部で4個...3個だったでしょうか。プランタンにての出会い以来、我が家を他のクイニーアマンから遠ざけた風味は健在でした。
ビゴの店のHPでは、オンラインショップの準備が進められています。
http://www.bigot.co.jp/ (2008年8月10日確認済み)
08/08/10
ラ・パティスリー・デ・レーヴの「クイニーアマンとカリソン・フレ」
カリソンという名前のお菓子を初めて口にしたのは、20数年目...? 当時はまだ珍しかったドラジェを買いに行った有楽町のプランタンで,いろんなドラジェの側にあった菱形の小さいお菓子がそれだったと記憶しています。
南フランスの郷土菓子で、マジパンで作られているというのを知るのはその後のことで、物珍しさからついでに買ってみたカリソンは、まずくはないけど....という程度の浅い縁におわりました。数年間にルピシアがお茶請けように輸入販売していたのを、懐かしさに押されて取り寄せましたが、固めのゼリーにナッツペーストを練り込んだような生地は、やっぱり、好み....ではないことを実感したものです。
それで、一昨年のパリ旅行の最中、様々な色のカリソン(と思われる菱形のお菓子)を、散策のさなかに、とあるショップのショールーム越しに目にした時も、興味は一瞬。カリソンにもいろんな味があるのかな?と思いつつも立ち寄るまでの行動に至らず、後になって、買っておくべきだったかなと少しだけ後悔しました。何しろはじめて目にしたカラフルなカリソンでしたから、見た目だけなのか、味も違うのか....ああ、買っておくべきだったかも...と。
ですから、梅田阪急で、おいしそうなクイニーアマンに惹かれて立ち止まった店のレジ横ケースに並べられていたカリソン・フレには、即座に食指が動いてしまいしました。丸い形値は、スタンダードな菱形よりも大きめで、フレーバーは(阪急百貨店内では)8種。単にアイシングに色づけされているだけじゃなく、やっぱり味が違うと言うことでした。コーヒー、キャラメル,レモンなど、判り易いフレーバーに苦手なものも無かっただったので、1枚づつ買ってみました。
マジパンに入るだけのフレッシュなピューレやキャラメルなどを練り込んでいるといわれるだけあって、それぞれに特色豊かな風味は、いわゆるカリソンとは別物で、しかも、食感も全く違っていました。極薄いウェハスシートの上ににマジパンが乗っかって、砂糖のコーティングがかかっている感じのこれまでのカリソンに比べて、この店のカリソン・フレは厚みもあるクッキーが台になってるんですね。ネットリとしたマジパンの口当りが必ずしも好みではなかった私には、良いバランスに思えました。風味付けされた柔らかなマジパンと香ばしいいクッキー生地が一緒になって、そこそこ弾力のあるソフトクッキーのような仕上がりは、 見た目のインパクトを裏切らないおいしさでした。
先に惹かれたクニシーアマンが右側イメージ。
細身のバケットのような形で、紐の持ち手が付いた専用の箱(三角錐型)に入れてくれますが、非常に持ちにくいので、2回目からはこの長さが縦に入る袋を持参しています。
断面が右側。ほのかな塩味の生地をぐるりと取り巻くキャラメリゼの甘さがクセになりそう。ハーフサイズが欲しいところです。
パリで、ラ・パティスリー・デ・レーヴがオープンしたのが2009年秋。
パリの2店に続く3店目が、今年9月き京都に出来たようで、阪急うめだ本店が4店舗目でしょうか。パンフレットにはラ・パティスリー・デ・レーヴ・ジャポンのアドレスが記載されていますが、トップページから先は、これから..のようです。
本来は日持ちもするはずのカリソンですが、カリソン・フレの賞味期限は当日中なのが、残念です。
12/11/16 
レ・リシェスの「ファードトンヌ」
2008年6月、大丸札幌店内で、カラフルなマカロンに目を引かれて立ち止まった店がレ・リシェスでした。
マカロンは...色が鮮やかすぎて、めだちはしてもおいしいそうに見えるかどうかは意見が分かれるところでしょうか。9月に初めて見た主人は「すごい」と表現しましたが、食指は動かしませんでしたし、わたしも再びの購入には至りませんでした。再訪の目的はマカロンと反対側のショーケースに並べられた焼き菓子の中のひとつ、ファードトンヌなのでした!
大きいファーブルトンの中に栗がゴロゴロという感じで、いわゆる一目惚れ。とはいってもトマムへの往路(寄り道)でたまたま遭遇した店の商品が見た目通りかどうかはわかりません。ですから6月はいろいろと種類を買いました。ファードトンヌも1本ではなく1カットをふたつ(一人にひとつ。)....。それを札幌からトマムに向かう列車の中で食して...1本購入すべきだった、せめて4個、6個買うべきだった後悔したものです。味は見た目を裏切らず! 想像通りに生地は焼きプリン系でしたが、カヌレのようには表面はハードなしあがりではなく、ファーブルトンほどオイリーではない...もちろんそれぞれにバリエーションがあるので、決定的な違いとはいえませんが、ファードトンヌの風味は何となく優しいミルクを連想させられました。栗と生地の馴染み加減は???でしたけど、栗は栗でおいしいし、食感を考えると、同時に味わうよりは栗がほどよく単体化するのは結果オーライのような気がします。素朴で飽きのこない焼き菓子にインパクトを添えるたっぷりの栗!良いものを見つけました。
ところが、賞味期限が製造日の翌日とのことで、スタッフは「到着した日が賞味期限になってしますので...。」と発送には消極的でした。当然、翌日には到着しない大阪宛には、発送は出来ないということになりますね。
焼き菓子でしょう...2日や3日は大丈夫じゃないのぉ?と心では訴えましたけどね、大丈夫なのとおいしい時期は別の話。作り手が翌日中というのに反論するすべはこちらにはありません。ですから9月、ファードトンヌを1本単位で買う為に、トマムとは逆方向の札幌に寄り道をしました。...が、レ・リシェスのショーケース内に在るファードトンヌはカットタイプが2枚のみ。
普通、こういうケースでは事前に在庫の確認(取り置き)をして臨むわたしがどうしたことか...危機意識が錆び付いていました。「次はちゃんととっといてもらえばいいじゃん。」と主人は即座に切り替えモードでしたが、わざわざ遠回りして2枚だけでは割に合いません。本店は(在庫があったとしても...)少々離れているし、帰路に回り道する余裕はないし...で困りました。ただ、うまくしたもので、ちゃんと、ひらめくものなのですね〜。
ま、発送できない理由が賞味期限なのですから、期限内に到着可能なら発送も(消極的とはいえ)不可能な話ではないわけです。道内宛なら問題点はクリアです。ということで、トマム気付で発送してもらい、自宅に持ち帰ったのが右上イメージです。ちなみにチェックアウト日の午前中指定で届けてもらったもので、帰宅日が賞味期限です。期限内にすべて(2本購入)の消費はもちろん無理なので、カットしたものを冷凍保存しました。言わずもがなですが、予定の段取りです。パティシェの立場では喜べない行為かもしれませんけど、実はこれを温めて食べたいわたしとしては、冷凍は最善策なのでした。
自然解凍してオーブンで少々、あるいはそのままレンジでチン! 栗の蜜が溶け出して甘みが増し、ふんわり柔らかく変身した生地は、いっそう優しいミルクと玉子風味...好みにもよりますが、賞味期限内でも温めたいお菓子ですね。
地方発送は無理でも、がんばればもちかえることは出来ます。(結構重量感はあります。)
北海道旅行の際はスケジュールにあわせて宿泊ホテル気付で送ってもらうのも、現状では『名案』ですね。
08/10/02
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