story
アトリエ・ミニョネットの「さつまいものサブレ」
ポワソンダブリルの「ファーブルトン」を取り寄せる作業中に、懐かしいお菓子を見つけました。左イメージのさつまいものサブレです。
数年前に出会ったクレオルと同種の焼き菓子に違いないと確信して注文しました。
いま現在でもあまりポピュラーとはいえない クレオルのキーワードは、さつまいものサンド...のようで、乱暴な表現を使えば、さつまいものペーストをクッキーで挟んだお菓子ということになります。ペースト素材の配合や、クッキー生地の違いが店のオリジナリティーといえましょうか...? わたしが短期間、購入していた店とは引っ越しを期に縁が切れたうえ、通信販売ができる他店のとはイメージが違っていたので、クレオルの王道がどんなお菓子なのかは未確認ですが、ミニョネットのさつまいものサブレは、サブレ生地に特色のあるクレオルと言って問題はないように思えます。
キャラメリゼされたパイ生地にのようにも見えるサブレはハントリーパーマのマリービスケット(注:若かりし日のお気に入り。某国内メーカーがライセンスをとって国産品が販売されだしてから、輸入が断ち切られた、今はまぼろしのビスケットです。ミルキィーホワイトの焼き上がりと程よい硬さ、ふくよかな甘みは....国産化で失われました。残念!)とクリームクラッカー(注:塩が振りかけられていないプレーンなクラッカー。)の融合を連想させられる食感と風味で、甘みはほとんどありません。
薄いサブレに対して、さつまいものペーズトは結構な厚みがあって,このバランスもミニョネット独自のもののような気がします。ホワイトチョコレートでのコーティングはお決まりのパターンですが、これもさつまいもの色が透けているくらいにごく薄く..の繊細な仕上がりで、かつて見知っていたクレオルの記憶と比較して、さつまいものサブレはかなりおしゃれな印象です。
サクサクサブレがいいアクセントになっていて、さつまいもの分量の割には食感にも風味にも重さがなく、代替えのきかない焼き菓子だと感じます。
あまり日持ちがしないことと...サブレとさつまいもが完全一体化していないこと(簡単に離れます)が難と言えば難ですが、取り寄せて損はない秀品です。
アトリエ・ミニョネット オンラインショップ(2009年6月24日確認済み)
07/12/13 
香川県産の「香緑」
最近では国産のキウイも珍しくなくなりましたが、ふた昔程前に我家に果物の国産信仰をもたらす切っ掛けになったのが、左のイメージ、香川県産の香緑でした。
国産マンゴーや国産パイナップルに出会うよりもずっと前、キウイといえばニュージランド産だった時代のことです。
香緑は、そもそもはヘイワードの偶発実生から育成されたらしく、ルーツは輸入物とおなじなのかもしれませんが、昭和62年には香川県のオリジナル品種として1987年に品種登録されているようです。
幸か不幸か、香緑を知って以降、我家では自宅で輸入キウイを消費することはなくなりました。 輸入物の単価が(マンゴーなどと比べて)安価でしたから、それの数倍となっても、国産でもそれなりに手の届く価格帯だったように思います。今頃になって、箱入りで販売されている値段に、むしろビックリさせられるくらいですが.....なかなかどうして、価格差も納得の、輸入物とは似て非なるフルーツなんですね。
鮮やかな緑色の果肉は密度がたかく、そこそこの固さを保った状態でしっかりと甘みづきます。濃厚な..という言い方がピッタリの風味ですが、 控えめな酸味が強い甘みを爽やかにかえる働きをしていて、甘すぎる故のくどさはありません。果汁もたっぷり!です。
俵型の形状とともに個体の大きさも特色のひとつといえそうで、化粧箱入りのものは20個で3キロ、ひとつがおよそ150グラムという立派さには、今でも時折驚かされます。
出会った当初は県外不出の雰囲気もありましたが、現在は他県でも栽培されている様子です。店頭で目にする機会が増えた気がするのも、流通量が増えた結果でしょうか?
知名度アップとともに、高級キウイとしての地位も安定したようで、価格の低下はあまり期待できませんけど、味は期待して間違いなしの秀品です。
10/02/18 
香川県産の「さぬきゴールド」
同じ産地の香緑に先だって、短期間に流通している様子の、黄色いキウイ、その名も直接的なさぬきゴールドが、左のイメージです
俵型の香緑とは大きく異なって、丸みを増したキウイらしからぬコロンとした形は、ボリュームがあり、かなり太り気味??
厄介な起毛も少なくて、ツルンとした印象さえする表面も特徴の一つといえそうですが、最も大きなセールスポイントは果肉の色でしょうか。紹介文には鮮やかな黄金色、濃い黄色という言葉がよく使われています。実際にはくすんだ金色、あるいは黄色みを帯びたベージュというべき色合いで、残念ながら、色は、確かに珍しいものの、さほど美しくはありません。あんまり期待すると、黄色味不足にガッカリするかもしれませんが、食べ応えのある果肉が、にじみ出る果汁に覆われて艶を放つ様子は、一瞬のガッカリをも忘れさせてくれます。
果肉は程よくソフトで、口当りも良く甘みも充分。データ上では香緑と同等、また、わわずかにそれを上回り数字が出ているようですが、データの通りに感じられるかといえば、どうも、わたしの回りでは香緑の甘さにはおよばないけど...という意見が多いのが事実です。果汁量の影響かもしれませんが、どちらかといえば、さっぱりとした甘さを、わたしも感じました。

収穫後は、追熟を早めるためにリンゴと一緒に置いておけば良いと言われるキウイですけど、さぬきゴールトは自然な状態で、割合早く食べごろを迎えます。
ボリュームのある果肉は、バランスよく熟して、風味も安定している気がします。
品種登録は2005年ということで、7年経過した現在の流通量は、まだ、それほど多くはないんでしょうか。スーパーで、よく見かけるという状況には至っていない様子なので、インターネット等での取り寄せが入手の近道かもしれませんね。さぬきゴールドのキーワードで、何件かの取り扱い店がヒットします。販売時期をチェックして早めに(予約の)手を打ちましょう!
12/03/12 
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