画面のレイアウトが乱れる方へ
  23/09/17

 

 ここではその気になれば誰でもが購入可能なものを中心に取り上げています  全国に普及していると考えられるもの、お店が発送を受け付けてくれるものを選んでいますが、一度注文したら、次回からは顧客番号で..などという「通信販売」のシステムが整備されているとは限りません。また、発送専用の電話番号もないところも多く、各店の電話番号を記載することに、わたしは抵抗を感じます。 代わりに、店の所在地や出店しているデパート等をお知らせしていますので、興味のある方は、後少し、手間をかけていただければ幸いです。

 閉店、あるいは製造・販売中止等が明らかになった商品については、コメント色と商品タイトル色をグレイに切り替えていますが、消息不明も含め,存在しなくなったことが確認出来ない商品に追記措置はしていません。紹介日時を参考のうえ、経年にともなう情報劣化をご了承ください。

 なお、各店のHPアドレスに関しては、確認日時を明記しました。                   
                                  00/09/27(改稿 02/09/30 )




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ペルティエの「プランセス]

 「王女」と名付けられたペルティエのスペシャリティー、プランセスは簡単に言えば(一種の)大きな大きな“マカロン”です。
 初めてショーケースの中にこの物体を見かけた時は、ケーキのイメージが掴めなくてスタッフに尋ねましたが、その時のお答えは「マカロンです。」ではなくて、もう少し具体的で丁寧なものでした。確か、卵白を泡立てたものにアーモンドパウダーを混ぜて焼き上げたというような説明を受けたと記憶しています。
 う〜ん、よくわからない。ただ、当時はティラミスブームの只中で、どこのショップでも力を入れているのはティラミス、か、あるいはチーズを使ったケーキ、という時期でしたから、プランセスは“他では買えない特別なケーキ”のように思えたのでしょうね。取りあえず、という感じで購入したように思います。
 ペルティエがパリに本店を構えるパティスリーで、プランセスは代表格とも言えるケーキだと理解したのはそれよりも後のことです。
 正体不明だったプランセスの中味は右のイメージのようなもので、しっかりと焼き上げられた生地は一見ハードです。が、注意してナイフをいれても、多少の型くずれは避けられないくらいのもろさもあって、口に含めば、生地自体は溶けていくような軽さに驚かされますす。中ほどの白い線はクリ−ムで、その線上にある茶色いものは飴状のプラリネ....。この、わずかなクリームのねっとりとした食感と甘さは、評価が別れると思いますが、強いアクセントになっているようです。
 見た目からイメージするよりも、味はヘビーで、まるごとひとつは、辛いかもしれません。
 で、少しだけでいいんだけど...というリクエストがあったのかどうかは分かりませんが、いつの頃からか、プランセスの赤ちゃんサイズ、プランセス・ベベ(下、イメージ)が生まれました。この大きさになると、まぎれもなく“マカロン”ですね。 基本的には同じものなのだと思いますが、ベベの生地は見た目と同様に食感もハードで、溶けていく感触には乏しいような印象を受けます。

 カフェを併設した店は表参道にありますが、東京は高島屋、東武、大坂では阪神百貨店などに出店しています。残念ですが、大都市の限定品ですね。
 羽田空港ではプランセス・ベベと出会えますから、機会があればお土産にいかがでしょう? 6個入りの箱は「中味、入ってる?」と心配になるくらい軽くてお持ち帰りに最適です。

                                          01/08/31
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銀のぶどうの「栗むうす」

 西洋和菓子のキャッチコピ−で、都内ではお馴染みの銀のぶどうの栗むうすです。

 プルトップ式の缶に入っていて、日持ちがするのがうれしいこのお菓子は、栗ムース、(といっても栗の水羊羹とムースの中間のような舌触りですが)の中に、栗のピューレと栗が閉じ込められたものに洋酒の香り付けが施された、栗好きにはたまらない逸品です。
 右のイメージは缶から出したものですが、黒っぽい線のように見える部分が、栗のピューレで、スライスされた栗がこの状態で言うと、上の部分に隠れています。イメージのまま、少し置くとトロ〜っと流れ出てくるくらいの柔らかさのピューレはムースに対するソースの役割をになっているようにも見えます。

 10年くらい前に、東京にしかないお菓子、ということで、帰省の土産に購入したのが最初ですが、和菓子の甘さと洋菓子の香りが絶妙で、.類似品が見つかりそうもないという印象を受けました。
 久々に食べてみると、記憶にあるよりも幾分しっかりして、形が崩れにくくなっている気がします。最近では、栗も丸ごと閉じ込められたお菓子が多くなってるので、スライスされた栗、というのは少しさびしいかなと思わなくもないですが、代替えがきかない独特の味のハーモニーは健在でした。

 今年の夏に、主人が仕事で上京した時にリクエストしたのですが、店では見当たらなかったらしく、彼は問い合わせることもなく“常識の判断”をして、栗むうすは秋からの季節菓子だと信じていますが、未確認です。
 わたしは、缶いりという商品形態からもシーズンを通じて販売されていたと思うのですが.....季節感も無視できない状況になってきたのでしょうか?
 もしかしたら、今だけ味わえるお菓子かもしれません。
 都内の多くのデパートと、空港で購入できますし、地方発送も可能です。

                                                         01/09/17  


 

 

 



源吉兆庵の「津弥栗」

 マスカットのお菓子、陸乃宝珠で5ペ−ジ目にも登場した源吉兆庵の、秋の季節菓子のひとつがイメージの津弥栗です。
 さつまいもベースの羊羹は中の栗が透けて見える濃度の軽い仕上がりで、スタッフは羊羹と説明してくれましたが、和風芋ゼリーと言った方が実物には近いかもしれません。粘りもなく、お芋の繊維も残っていません。
 最初、さつまいもの羊羹と聞いて、舟和の芋羊羹を連想したわたしにとって、包みの中から出て来た透き通ったお菓子は意外でしたが、フォークを入れる前から栗が見えるというのは悪くはないですね。
 その栗は、渋皮付きのものがまるごと使われています。大きさはそこそこですけど、お菓子に占める割り合いからすれば、十分というところでしょうか。栗の食感とさつまいもの甘味が楽しめます。

 記憶違いでなければ、発売当初は茶巾絞りのような形だったかと思うのですけど....気が付いたら、一口羊羹のように銀色のパックに密封されてしまってました。ハサミを入れた袋の口から押し出す行為も味気ない上に、お菓子の見栄えも幾分後退したような印象があります。ただ、密封包装故に日持ちがしますし、持ち歩きにも気を使わなくてすむ、便利ものですね。

                                                         01/09/21
 

 

 

 

 






たねやの「さくら餅」

 掲示板の情報に刺激されて、買ってみたたねやの季節和菓子、さくら餅はさくらの花の塩漬け付きの限りなく淡いピンク色。

 東京では、ひな祭りシーズンに並んで購入したというお話もありましたが、大阪は比較的自由に購入できます。百貨店内の店舗も広くて、商品もゲストがとりつくスペースにも余裕があって、さほどの待たされることもありません。。
 そういえば,昨年は買わなかったから,本当に久しぶり...と思いつつ、せっかくなので、生地の弾力性などをあらためてチェック。艶のある道明寺の餅皮はしっとりと柔らかく,かつたくましい程の粘りを見せて,中のあんが透けるくらいにしぼっても、皮に裂け目はできませんでした。(左下イメージ)
 
 見るからに感動もの食感が期待できそうでしょう?
 もちろん,期待は裏切られることはありませんでしたが,ただ、たねやのオリジナリティーはあんというべきかもしれません。なんと、桜色のあんだったんですね。

  あっと驚く桜色!ということで,わたしは自分の記憶を再確認...。
 あら? もしかしたらたねやのさくら餅は『初物』だったのかも...と。店を利用することはそれなりにあったので(栗きんとんはよ〜く覚えててるんですが..。)当然さくら餅もいただいたことがあると思い込んでいましたが、それなら桜色のあんは言うまでもなく、最初のびっくりを忘れるはずがありませんものね。なるほど、特色いっぱいのレアなさくら餅だったんですね。

 皮とのグラディーションも美しいピンク色のあんは水分多めの柔らか仕上がりです。
 塩味も効いて、甘みは控えめでしょうか..。
 
 関西の定番と比較しても(甘みが)物足りないと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ツボにはまると季節を待って、並んででも買う価値があるような、代替のない一品です。
 わたしも、購入しやすい大阪の環境に、感謝したくなりました。

 でも、やっぱりあんは黒くなくっちゃ! と思う方の為に、ちゃんと用意されていました。その名も椿餅(右イメージ)。
 
 購入時は、さくら餅のあんがピンク色だとは知りませんでしたから、葉っぱが違うだけの商品をよくまあ..別物のごとく並べて....とも思いましたが、文字通り別ものでした。椿葉の代わりに塩漬けの桜の葉っぱをまけば、即さくら餅への変身ができそうに見えた椿餅は、黒いあんと雪色の餅皮、癖の無い風味はさくら餅との違いもクッキリ。一緒に購入できるこの季節、食べ比べがおすすめです。 
 
                                    06/03/16
 

 

 

 

 

明石屋の「さつま甘ぐり」

 かるかんでお馴染みの明石屋の秋冬のパンフレットに登場する季節のお菓子、さつま甘栗の御紹介です。

 5年くらい前までは、新宿の高島屋で販売されていましたが、今はどうでしょう? 実は後にも先にもさつま甘栗を見かけることができたのは、高島屋新宿店だけなんですね。そこでも入荷日は決まっていましたが、買うつもりで立ち寄った時には8割の確率で、商品はありました。かるかんと並んで置かれていて、一緒に買うのが常だったせいで、ほとんど商品名を口にしたことがなかったお菓子です。
 千歳で過ごした3年間、諸国銘菓コーナーでかるかんは取り扱われているのに、このお菓子は文字通り影も形もありませんでした。明石屋のお芋菓子という我が家の俗称だけでは、問い合わせるのも憚られました。その内に明石屋の商品だったのかという疑問も発生して、なんとなく過去のお菓子になったものでしたけど、昨年秋、めでたく再会にこぎつけた、懐かしいお菓子です。

 イメージで御覧いただけるように、芋羊羹を栗で飾ったような外観です。ギュッと目の詰まった、どっしりとした仕上からくる食感も羊羹に近いとも言えますが、味はというと、濃厚なスウィートポテトと表現した方がいいと思います。
 どうやらお芋菓子という認識は半分間違っていたようで、栗は上の飾りだけでなく、生地にもまぜ込まれているようです。蜜の香りを思わせる独特の甘味は、さつまいもと栗の融合の結果のようです。
 さつま甘栗という商品名を素直に受け取れば、栗は甘露煮されたものが使われているのかもしれませんね。きめの細かな生地の中にも、刻まれた栗が隠れていました。少量でも高い満足度が得られる和菓子です。
 1本1000円で、かるかんよりも日持ちがします。

 下記、明石屋のHP上では、紹介されていない商品ですが、取り寄せはできます。e-mailでのリクエスト、電話注文が早いですね。時間と気持ちに余裕がある場合はカタログを取り寄せることをお勧めします。注文用紙も一緒に届きます。

 http://www.akashiya.co.jp/ (2003年2月22日、確認済み)

                                                            03/02/22 

 

 



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