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 分割運営が始まったトマムで、ルミエールの厨房を担当すると思われる水野シェフの作品を紹介します。
 料理のイメージは2004年8月と9月のものが混在していますが、この時点で、星野リゾート所属、リゾートマネージメントへ出向というかたちでルミエールのグレードを守っていたシェフは、11月以降はリゾートマネージメント所属となっていると聞いています。
 アルファリゾートトマムのメインダイニングから、リゾートトマムの 洋食レストランへと立場が変わったルミエールの今後を懸念する声もありますが、シェフへの不安は無用ですね!
                    04/12/26 


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バックナンバーマークの付いたページの情報2005年10月末まで有効期限とした、『在りし日のトマム』の記録としてご覧ください。


星野リゾート単独運営後、ルミエールは雪花(後にプラチナムに改名)にメインダイニングの役割を譲渡して実質閉店となりました。繁忙期対応のビュッフェレストランとして現存しています。09/03/05


 薔薇の絵柄のあでやかなプレートにガラスの器を配して盛りつけられた前菜は、ヒラメの昆布〆....?香り豊なライムの酸味がアクセントの、、口当たりの言い一品でした。

 9月はわたしの両親も一緒で、いわゆる高齢者同伴.....。コースはシェフのお任せでしたけど、全体的に軽めの仕上がりでとリクエストしていたので、その結果導入された“和のティスト”だったのかもしれません(現在、カメリアコーナー担当のヒヨシシェフの前菜にも、ジャポニズムを感じましたっけ...)が、これは、高齢者でなくても,日本人の遺伝子をくすぐられる、グッドな前菜ですね。
 オイリーなマリネと違って、カロリーも控えめ な感じがするのは、気のせいでしょうか?
 カロリーが気になるならフレンチは卒業すればいいのでしょうけど、理性と感情が常に仲良くできるわけではありませんものね。うまく折り合いをつけるために、量を少なめに、幾分薄味に、植物性素材を多めにのリクエストに対応可のルミエールは、我が家に取っては貴重なレストランです。
 ここにかわるものをまた別に探そうとすれば、 健康と家計が破綻しかねません。(主人の見解)
 
 テーブルの予約だけではなく、メニューを見ずして料理のリクエストをするきっかけとなった,フォアグラのソテー(右イメージ)の付け合わせは、旬ぶどうとトリュフのソースでした。
 この一品がリクエストできる間は、ルミエールとの縁は切れない、と改めて感じさせられる食感と、風味...。

 食べたいものがあればリクエストしてください、と勧めてくれたスタッフは、今はもうトマムを退職されていますが、その時が初対面でした。ペルプでフロアに出てらして、たまたま言葉をかわしたところ、そういう話になったもので、初めてのゲストであれ、お馴染みさんであれ、対応は変わらなかったと考えます。当時のトマムが目指していた[マニュアルのないホスピタリティ」の良い例ですね。

 実は、その時から後、我が家ではルミエールのコースメニューをそのままいただいたことがありません。
 予約時に、常にちょっとしたお願い事が...。ファアグラのソテーの温前菜は「いつもの」で認知してもらえる域になってますが、付け合わせは野菜がいいとか、フルーツがいいとか...以前にいただいたもののおいしさに執着して、「何が出るかのお楽しみ」に挑戦できないんですね。
 その中で、比較的長く「何が出るか」を楽しんできたのが、スープでした。黙っていれば、同じものには出会えない(同じものは出さない?)スープですが、最近になって、自分たちの好みがハッキリして来ました。どれも感動に差はつけがたいものの、やっぱり、若くはない身体が要求するのは、植物素材のクリームスープ! 8月には、おおまかな素材はリクエストした記憶があります。結果、いただいたのは百合根のクリームスープ、菜種油の隠し味つき、でした。
 上のイメージは、9月のもので、レンコンのクリームスープ、バルサミコ風味つき....。プラスアルファの風味付けは、水野シェフのお得意なのかもしれませんね。根菜類の甘みを堪能しつつ、口の中に残るわずかな刺激にも食指が動くスープでした。

 
  魚料理2種。
 夏野菜たっぷりの左が8月のもの、右は、ふっくらとした仕上がりに、やさしいしい甘みのソースがピッタリがおししかった9月のもの。


 メインの肉料理の前の「お口直しのシャーベット」は生姜...だったでしょうか。これは同じものだったと思います。
 口の中はリセットされつつ、冷たさに目がさめて(寝てませんけど)そのあとで、身体は温まる感じ...。両親にも好評でした。

 そして9月のメインが左のイメージ。
 お箸でもいけそうな盛りつけの、肉の下には
フルーティーな洋梨、横には、香ばしく歯ごたえのある舞茸、リクエストとおり、軽めの仕上がりで、わたしたちはもちろん、両親もペロリの一品でした。
 
 9月のデザートは、生憎イメージがありません。4人揃って、イメージを取る前に手をつけてしまいました。
 ブリオッシュ生地の何かと、アイスクリームがついていたような気がしますが、他と混同している可能性もあって、確かではありません。母が、生地のおいしさに驚いていたことと、しっかり、きっちり、最後の一口まで、味わいながらいただいた事を覚えています。(右下のイメージは、目にも涼しい8月のデザート。横溝パティシェのプロデュースかと推測します。)

 2005年のスキーシーズン、ルミエールでは5000円の夕食券が登場すると聞いています。(詳細はトマム最新情報2005にUP予定)

 お安くなった、利用し易くなったと喜んでいられる下限を超えてしまったというのが、正直なところで、加森観光の経営方針の影響をいっそう受け易くなったルミエールの、今後はやっぱり気になるものがあります。

 ただ、救いは、今までを知るスタッフがここに残っていること!
 ご覧のように、水野シェフの作品自体には、いささかのグレードダウンもありません。
 願わくば、シェフが存分に腕をふるえる環境を、ルミエールだからこその贅沢な空間を演出し続けてほしいものですが、それは、ゲスト次第...でしょうか? 
 “安さ”には落とし穴もついて来ます。安易に喜ぶことなく、ルミエールでは、覚悟を決めて、お財布の口をあけましょうね。

                                        04/12/23