はじめに
北海道の、過疎の村と言われる山の中に、すごいスキ−場ができるらしい....。そんな噂を耳にしたのはいつのことだったでしょう?
なんでも、JR駅名まで変わるらしい、と聞いて、「ひぇ〜。」とは思ったものの、自分達とは接点のない噂話に、さしたる興味もわかなかったのを覚えています。
そのわたしたちが、北海道スキーの計画をたてて旅行会社のカウンターに座ったのは87年の11月頃...。
トマムのイメージを目にしたのは、その時が初めてでした。当時の北海道スキーは、休日にかかる日程だと発売初日に完売という競争率の高さだったようで、そんなことは知らないわたしたちは完全に出遅れ状態!なんとか空きがあったのは、トマムではなく、他のスキ−場だったのですが、キャンセル待ちになってもトマムを第1希望にしたのは(第2希望は押さえて待ちました。)インパクトのあるイメージと、やはり噂のせいだったかもしれません。
実際に噂の現場に立ったのは、88年の1月です。
宿泊施設はホテルとタワーが1本、とヴィレッジ(買い取り型の会員施設と聞きました。)....翌日から自分たちが滑ろうと言いう場所の広さにも驚きましたが、トマム開発計画のスケールには唖然、のひとことでした。話半分、いいえ、10分の1として聞いても、それは「本気かな...?」という規模でした。
それからの数年間、トマムでは毎年新しい建物が登場し、景観に変化をもたらしています。今年は、どう変わっているのか...そんな期待を抱かせられた方も少なくないことでしょう。
でも、残念なことに、バブル経済の終焉はトマムにも大きな影響をもたらしました。将来の開発計画はいうまでもなく、“今の状態”に対しても、トマムは幾度か変わらなくてはならない時期を迎えています。
当初目指したものを知っている方は、トマムに“夢の挫折”をイメージするかもしれませんね。ただ、最近のトマムには、“夢から覚めて、現実を直視したモノのしたたかさ”も見え隠れしている気がします。夢見るトマムを御存じのゲストが、そのしたたかさに翻弄されないように、気になる変化をお知らせします。
念の為に付け加えると、コメントは以前を懐かしんで「変わったこと」を批判する目的は持っていません。傾向が分かれば、対策もたてられるというわけで....今のトマムで快適に遊ぶ為の情報提供ができれば、と考えています。取り上げる項目は、滞在するゲストが直接的に影響を受けるであろうことに限定します。
01/10/25 
トマム関連全リスト
食券の利用制限について バックナンバー
スキーパック等では朝食券だけではなく、夕食券も付いている、あるいは付けることができる場合がありますね。これまで、.実質的には金券と変わらない扱いだったトマムの食券ですが、今は原則、食券用のメニューが決められてしまいました。レストランを選ぶことはできても、料理を選べなくなった現在、食券は徳か損か...便利か不便かというお話です。
ヴィズ、10年今昔物語 バックナンバー
西エリアに華々しく誕生したヴィズも、早くも10年の時を刻むことになります。
営業時間も入場料も、変わりました。2001年のスキーシーズンからは、オ−プン時間が12時からという大胆な決断も下されて....ひと昔前を知るゲストには、少し淋しいヴィスの昨今のお話です。
エリア内循環バスの運行形態について バックナンバー
広いトマムの敷地内を、ゲストの足として走り回っているエリア内循環バスですが、ガレリアの営業が開始され、西エリアの開発が進むにつれて、走るべき距離は一挙に拡大! 端から端まで、15分を要する道のりになってしまいました。
15分毎の運行が約束されていたのも、今はむかし...。現在はバスの運行スケジュールを頭に入れて行動することも、時には必要、というお話です。
朝食に、おいしいパンがでてくる確率
バックナンバー
エリア内の直営レストランで出されるパンは、アーリーバードで焼かれた自家製のもの....と言われた時代もありましたが、朝食営業のレストランのほとんどがビュッフェスタイルを取っている現在、自家製パンの朝ゴハンは標準ではなくなりました。品数と量はたっぷりのビュッフェ、でも、量はいいからおいしいパンが食べたいと思う朝だってあるのに.....というお話です。
いつのまにか消えたリゾ−ト列車
バックナンバー
85年の画期的なデビュー以降、数年間にわたって、千歳空港とトマム(および新得)を結んだリゾート専用列車。すごいスキー場のすごい企画、国内初のリゾート専用列車も、いつの間にかその役目を終えてしまいました。
トマムへのアプローチはより速く、便利になったけど、 (今は)列車を降りるまでリゾート気分はおあずけ、というお話です。

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