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JUNのトマムレポート・2008
                次への期待を育む為に
                             

 星野リゾートの単独運営下で,トマムは3年目のシーズンを迎えました。
 2006年(正確には2005年12月)からの変化に伴うショックはいやされないまでも、年毎にやわらいでいく感のあるなかで、新たな試みは評価されることが多くなってきたように思います。初めて訪れるゲストに対する配慮も目立ってきました。
 スタッフ不足は今なお最優先で解決されるべき課題かと感じますが、個々のスタッフには、トマムスピリッツがひきつがれて行く期待を抱かされます。スタッフによってうみだされたトマムらしさが、これからの新たな『トマムのスタッフ』を育んでいくのかもしれませんね。次への不安が期待に変わる時はまもなく...でしょうか?
  総合 SEKKA リエアクゼーションプレイス ポーラヴィレッジ アイスヴィレッジ
 プラチナム 三角 

                             
07/02/25  



     

JUNのトマムレポート・2008 ポーラヴィレッジ

 
 2008年2月、稼働から5年目にして、ようやくポーラーヴィレッジに足を踏み入れました。

 いろいろとやっているみたいだ...と気にならなかったわけではありませんが、宿泊施設にスポルトを利用していると、ここは結構たちよりにくいエリアでした。タワーやフォレスタモールならスキーでゲレンデつたいに移動すればいいことですが、滑って行ける位置ではないポーラヴィレッジは自力で動きにくいですからね。循環バス頼りでは、明らかな“目的”なくしては途中下車は.....しようと考えなかったんですね〜。
 ガレリア宿泊でも移動手段は同じですが、2008年スキーシーズンはエリア内循環バスが常時15分間隔での運行となりましたから、移動環境は大幅に改善されました。(常時15分間隔での運行スケジュールは、スポルトやガレリアができて以降初めてではないでしょうか?)お陰で、わたしたちたちは2日続けての(1日はカフェの利用)ポーラヴィレッジ入りとなりました。
 シチューとチーズフォンデュのメニューにひかれて、滞在2日目の昼食に立ち寄ったポーラカフェは、グリーンシーズンのタータンジャンクションの冬期店名。店内奥の一角に設けられたプレイスポットには、おもちゃや本も用意されていて、靴もスキーウェアの上着もぬいで、子供たちが遊んでいました。心配りのスペースですね。

 わたしたちは オーダーしたのはカボチャのホワイトシチュー(パン付き)と、店の看板メニューとなってもいるチーズフォンヂュ。シチューの華やかさ(左イメージ)に気持ちを奪われたせいか、チーズフォンデュへの感動は、わたしはそこそこ...でした。比較すると、見た目、ちょっとものたりないんですね。具材はジャガイモとエビとブロッコリーが2個づつと、一口大のフランスパンなのですが、このフランスパン全部の量が、シチューについているパンに負けている気が...。かといって、わたしはお裾分けの4個ほどでもう十分、それ以上いただくと飽きてしまって最初のおいしい印象が壊れそうな予感がしたくらいなので、もっと具材をという話ではありません。
 シチューの印象が強すぎたんでしょうね。おいしかったです。
 ここに、小さくてもいいからカボチャ団子が追加されれば、言うことなしだと感じました。北海道ですからね〜、わたしの好みとしては、中の具と差し替えてもいいから、カボチャ団子が...欲しいです。他のシシューを試す機会はありませんでしたが、コンコでもモンドールでも、トマムのシチューにはずれはなかったので、次回もまた...と思わせられます。

 初参加のアクティビティーはスノーシューネイチャーウォッチング、所要予定時間2時間のガイドツアーでした。(参加予定日前日の16時までに申し込みが必要)
 現代版の西洋かんじきを装着してゴルフコース9番ホールの端と隣接する森を散策しながら、自然の営みを感じ取りましょうというもので、参加は5歳以上、年齢の上限と体力は不問でした。一応,申し込み時に,若くなくても大丈夫かどうか(実際はもう少し直接的な言葉で)確認したところ軽くGOサインが出ましたが....スキーよりは疲れました。もともとわたしは、最も身軽な状態であっても、わずかな坂道で息があがるので、思えば無謀な挑戦だったのですが、ゴルフと同じで、遊んでいるときにはがんばれるものですね。
 もっとも、今回は他の参加者がいなくて、いわゆるプライベートツアーのようなものだったので、精神的ながんばりは無用...スタッフのガイドも良く聞けて、たっぷりと遊ばせててもらったという感じでした。

 雪原と森の中には動物の足跡が一杯。
 トマムでは珍しくはない状況ですが、上級者限定エリアが拡大したことで、今季はリフトに乗っても、その下に見えるのはスキーやスノーボードの板のあとばかりで...動物たちの足跡が残っていないのはなんだか寂しいなと感じていたこともあって、思っていた以上に、足跡発見!は楽しめました。
  ガイドスタッフ持参の足跡の絵型と実物とを照らし合わせながら、見分け方のポイントを教えてもらったり、雪面に落ちた枯れ葉が重みも無いのに雪の中に沈んでいくメカニズムをイメージしたりと、体力以上に、思考力と想像力が刺激される、充実の2時間です。
 
 休憩は終盤に一度、ヒュッテ・ニニヌプリでのティータイムブレイクです。
 申し込み時に内容をよく見てはいなかったわたしたちには、スタッフのリュックから出て来た紅茶とクッキーは、ちょっとしたサプライズでした。この日は、ヒュッテ内で休むのがもったいないようなお天気だったので、椅子を持ち出して屋外でティータイムを楽しみました。梢から梢へと、目の前で小鳥たちが乱舞する中での休憩です。リラックスして,少々長話をしたせいか、ここで12時を過ぎてしまって、30分少々超過の,わたしたちにとってはお得なツアーとなりました。
 時間超過を気にせず,ゆっくりと楽しむためにも、ツアー後の予定は充分な時間の余裕を持って、臨みましょうね。
 
 2時間のツアーで見聞きする事柄には、全く知らなかったことや、改めて気づかされたことばかりではなく、周知の事例ももちろんありますし、ガイド担当のスタッフは、2年ほど前に軽井沢からトマムに配属になって来たということで、違和感が無かったかと言えば、嘘になります。
  自然観察という部分については素直にへええ〜と思えるものの「トマムは...。」「トマムには..。」と言う話になると、わたしもね、20年近く....多い時には年に10回以上通った場所なだけに「そうなんだ〜。」という類のリアクションにはつながりにくい...。青空の下の雪景色も、肉眼で見る雪の結晶も既成の感動なわけでして、ある部分では“遅すぎた参加”だったかもしれません。
 むろん、10年前に参加しようにもプログラムが無かったのですから....それは仕方がないのですが....ただ、休憩時に、トマム利用の頻度や、おたがいに(スタッフとわたしたち)初めて訪れた時の印象などを話す機会を得てからのち、なんとは無く見え隠れしていた違和感が解消されていく気がしました。
 相手の事情を知ること、あるいは知ってもらっていることで、話が楽になるんですね。

 となると....2時間のツアー....まず最初に「トマムははじめてですか?」って、聞いて欲しかったなあ.....。

 スタッフだって、例えば野生の鹿を一度も見たことが無い初トマムのゲストにと、遭遇体験幾度ものリピーターにとでは、足跡の解説にもバリエーションがうまれるでしょうし、また、利用頻度の異なる複数のゲストを案内するケースで“偏らない為”にも、名前の他に、参加ゲストに関する多少の情報収集を意識して欲しい気がします。
 


                                        
 08/03/17