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JUNのトマムレポート・2007
                 トマムらしさ復活の兆し...
                               


 2007年2月、星野リゾートの単独運営2年目のトマムで遊んで参りました。
 昨年はマイナスポイントてんこもりの中で、『執着心』を糧に縁を繋いだ印象も否めませんでしたが、他への浮気心具現化することなく再訪したトマムで、今季は「我慢のご褒美」をもらってきた気分です。施設の利用は限定的でしたが、一昔前のトマムらしさを思わせられるような、快適な休日を過ごすことが叶いました。
 ただ、それが今後トマム全体に浸透するかと言えば、 おそらくは否!エリアの中で、需要に応じた供給の『住み分け』が始まるような気もします。今年の再構築後、西エリアにトマムらしさは残らないかもしれませんが、利用施設を選ぶことで、自分にとっての快適さは確保できるように思えてきました。(総合 雪花 三角 ベイクブレッド ガレリア

                              07/02/25  



     

  >JUNのトマムレポート 2007 “三角”で、北海道の味を堪能しよう! 

 三角の一階に寿司カウンターができたのは、A.Cから加森観光に運営が移ってからのことです。それまでは開発者が山の中での寿司勝負にゴーサインを出さなかったとも聞きますが、ゲストにしてみれば、山でも海沿いでも北海道は北海道!やま里の寿司カウンターとともに、営業していれば(席数が少ないので)稼働率は高かったようにわたしは感じているのですが、問題はその供給内容が頻繁に変わるわること、とでも言いましょうか。食券のセットのみならず、テイクアウト用のセットまでがあったかと思えば、今季はお好み寿司のみでの勝負(?)となりました。このところ旅行費用を始めリーズナブル化が目立つトマムでは、低価格地滑りに楔をうつかのような英断の結果、山の中を言い訳にしないという板さんの心意気とこだわりの恩恵は大きく、カウンターならではの美味の数々を堪能することができました。
 ただ、感動が先行して、撮影への意識が吹っ飛びました。
 お隣の韓国(でしょうね...。)のゲストがビデオとカメラを手放さないのを見ながらも、ウニも、トロもあんキモも...フラッシュを浴びることなく、わたしの口に消えていきました。もったいない...。
 わずかなイメージで、美味しさをお伝えするのは難しい(たくさんあっても、難しい!)ですが、青い卵とミソをのせたボタンエビの握り(左上イメージ)は甘みもグレードアップの逸品でしたし、こだぬきさんお薦めの炙り和牛の握りは、素材の質を目で見てうなり、舌で味わって絶句の、忘れられない一品でした。

 肉の表面を覆ったさしの脂の、ほんのりとした温かみが消えない内に...ウニの軍艦巻きののりと同様、時間勝負の『握り寿司』! 昨シーズン、お願いして持ち帰り用に握っていただいたものにも、感動はついてきました。でも、今季のカウンター寿司は、吟味した素材を繊細な手仕事で仕上げた別格のもの。 ネタのボリュームに顔がほころぶかわりに、美しさに見とれてしまう、数々....右イメージで、ホタテの艶が伝わるでしょうか。鮮度の証に出されたのが、ぬめるようなフレッシュ卵、口の中いっぱいに甘みがジワ〜と広がる珍味は、実はわたしは初物でした。(下イメージ)

 惜しまれるのは、これだけのものが準備されているのに、ゲストに広く、正しく伝わっていないこと...。トマムの公式HPでも、三角の寿司コーナーについては一切の案内がありませんものね。2月18日にお邪魔した時に、その日が通常営業の最終日だと聞いて、(またもや、星野リゾートは)何を考えているのか、とあきれかえるところでした。でしたというのは、いえ、あきれかえったのですけど、星野リゾートに対して...は筋が違うかもしれません。落ち着いて、過去に三角の寿司コーナーがどれだけ営業していたかと思いおこせば、今季は、悪くはない日数かもしれません。しかも、専門店としてのグレードのこだわりを貫いた...。 

 板さんのお話によると、シーズン前は、セットや持ち帰り寿司 のメニューも考えていたそうです。
 でも、間口の広さよりも奥行きの深さ、ポイントを絞り込んだというところでしょうか。結果として、シーズン終了までの継続営業とはなりませんでしたが、それが、ゲストの支持を得なかったという、あやまった判断につながらなければ....と、切に思います。イチ押しレストランとして案内されている店と、まともな案内も無いままの三角の寿司コーナーの、利用者の評価に耳をかせば、大事なものを誤ることも無いと、思いたいですけどね。(料理以外のものをアピールする店をイチ押してどうするでしょう...ねえ。)
 ただ、うれしかったのは、今季の(寿司コーナーの
)路線が、軽井沢スタッフからアドヴァイスされたということでした。
 グレードへの、こだわりが、いわゆる星野リゾートサイドから提案されたということは、オールドファンに取っては最高のニュースかもしれませんね。

 わずか10席のカウンター...。夕食券付きのツアーで訪れたゲストの誰もが、利用し易い店とは言えません。でも気楽に利用できる店はすでに供給過多!

 今季の寿司カウンターのような店を、どれだけ活かせるかがトマムがリゾートを名乗るに足るか否かの分かれ目だと、わたしは思います。
 
3時間少々...ゆったりと、いい時間を過ごすことができました。繋げていただきたいです。

                                         07/02/26 

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 20数年前、開業時の朝食が1700円...しかもアザリアはコンチネンタルブレックファストよろしく、ハムも卵料理もなしのジュ=スとアーリーバードパンとコーヒー(ヨーグルトがあったかも...。)という内容だったことを思えば、1500円で一昔前の“美味しさ”を求めるのは無理があると理解はしても、別にこちらが値下げしてと頼んだ訳じゃないし...という不満が尽きなかった数年間、お願いし続けた価格差のある朝食が、ようやく今季、三角に登場しました。
 作シーズンまでは、 他のレストランと異なる金額設定で、価値ある朝食を提供してくれていたルミエールがクローズ、代わってオープンした雪花の朝食が(ルミエールと比較して)プライスダウンで、他と横並びに...となれば、三角に望みを託すしか道はありません。
 昔々のやま里 で以来の、おそらくは10数年振りの和定食、数量限定ということで、前日の予約を入れて、いただいて参りました。ちなみに朝ご飯の予約をしたのは、今回が初めてです。(要予約ではなく予約可)わたしたちが利用した日は、さほどの混雑は見られませんでしたけど、ピーク時にはありがたいシステムですね。朝食券利用の場合は差額を支払うことになりますが、利用メリットは大きいと考えます。
 他の店よりも500円高の和定食が、上のイメージ、真ん中の小鉢は2段重ねのお重の状態で出てきました。向かって右はし下、半分ほと写っているのが茶碗蒸し。北海道らしく、栗入りです。丸小盆の卵焼きはちゃんと卵焼きの味がしました。...ビュッフェで使われている卵って、ちょっと違うんですよね。変な粉っぽさがある..。業務用で、時間が経っても固くならない卵素材があると聞いたこともあるので、なんとはなく納得はしてましたが、スクランブルなどだと違いくっきりで、昨今わたしはほとんど手出ししなくなってました。が、三角三角の卵焼きなら、もう少し欲しかった。

 小鉢は酢の物、おひたし、煮物、サラダ、甘みのゼリー...後は忘れました。というより、意識の大半が最初から最後まで、鮭に集中していたので、憶えていないんですね。

 その、特筆すべき鮭のアップが右イメージ。
 途中で義務感に目覚めて撮影しました。右側が、熱した石盤と接触していた面、、香ばしさ際立つカリッとした焼き上がりの中に閉じ込められているのは、脂ののった鮭の旨味!
 蓋を取った時、 線香花火よろしく、石盤の上ではじける脂を見せられて、夜更かしで半覚醒だった食欲も活性化しました。
 願わくば、これを雪花でやって欲しかったと思いつつ、すべて、美味しくいただきました。ご飯だけは量が多かったので『完食』はなりませんでしたけどね...。

続けて欲しい試みです。

                                        07/03/03 

グリーンシーズン 夕食

 2007年の三角はグリーンシーズンも鍋料理が主なメニュー...でしたが、単品料理も用意されていました。
 
 左イメージは、おなじみのタラバ蟹の刺身。今回も複数回利用ということで、鍋料理(1回目)と和食コース(2回目)を基本にアレンジをお願いしました。
 
 トマムでカニを食べるなら...やま里(タラバ蟹のてんぷら、 鉄板焼き 毛蟹)か、桃里(タラバ蟹の生姜あんかけ)か、三角かで...というのが我が家の価値観でしたから、やま里、桃里がクローズした現在、三角利用で、タラバをリクエストしない理由はありません。
 右下イメージの焼き物もですが、脚の太さ(レモンとの比較で察してくださいね。)と食べやすさが魅力的!
 このクラスのタラバなら量は要らない...いえ、量も十分なのですが、つまり、ビュッフェでカニを食べることへの興味や期待は、わき上がる以前に(三角のタラバ蟹によって)摘み取られてしまいます。
 運営会社の交代や、コンセプトに見直しなどの影響を最も大きく受けている『トマムの食』は、まだまだ落ち着きませんけど、こうした素材が途切れること無く用意されていることを、わたしたちはもっと評価するべきかもしれませんね。


 蟹だけではありません。
 いつもなら別の日の刺身はイカソーメンをリクエストするところ、たまには別のものをと、今回はお任せの盛り合わせ。

 鮮度が命の光り物、サンマの刺身を山の中でいただくことに...。
 「イカが珍しく、すきとおってます〜。」というスタッフの軽口も自信の表れ。当日の朝水揚げされたものが調達できたからという話でしたが、そういえば、いつかの冬も「今日はホッケのいいのが入ってます。」という案内をうけて、その場でオーダーしたことがありましたっけ。

 
  中華やフレンチと異なって、素材をそのまま、あるいはシンプルに調理していただくことも多い三角では、たまたま入荷のスペシャル素材との遭遇も、運がよければ期待できるかもしれません。
 
 もっとも、メニューにあっても素材切れ(冬期のしゃぶしゃぶ 、好評のせいかお肉切れで、オーダー叶わず。こだぬきさん言。 )で、予定の料理を注文できない場合もなきにしもあらず...のようなので、予約時に、メニュー情報も収集しつつ、リクエストできる部分はしておいたほうが、安心ではありますね。

 

コースの日のご飯は小さめサイズの(わたしにはちょっと多め)ウニ丼でした。

 酢飯ではなく、普通のご飯に醤油ベースのタレをかけていただくもので、あれこれ食べて、おなかも膨らむだけ膨らんだ状態でまみえたときには、一瞬チャレンジャーの気構えだった様子の主人は、なんと、またたく間に完食!あまりのおいしさに、満腹中枢が一時的にマヒしたにちがいありません。
 “残念ながら” 海水ウニではないとのことでしたが、(冬期の寿司コーナーでは海水ウニ が使われていました。...が、食べるのに夢中で撮影も記憶への刷り込みもパス...。今回改めて海水ウニの“正体”を確認。通常の箱ウニのように、保存の為の処理をせず塩水で保存したもの、短い命?の本当の意味での生ウニだそうで....)これで、残念がってははバチがあたるというものです。
 タレもまた、いい風味だったので、わたしはウニが半分だったとしても、“充分”に満足したと思います。
 
 紹介した料理は、あらかじめ予算を告げてアレンジしてもらったものの一部です。
 単品料理としてメニューに記載されているものもあれば、されていないものもあります。リクエストに際して『特別な条件』は無いはずですが、利用履歴や(スタッフとの)コミュニケーションの頻度が、(リクエストの)しやすさ、しにくさ、トマムサイドに立てば、受けやすさや受けにくさに 影響する場合があるかもしれません。
 利用日の調理スタッフのシフト、ゲストの予約状況によっては、できることとできないことも....(「できない。」と言わない原則は今まで通り...とはいえ、これは、最終的な理想。現状、スタッフは不足してます。)
 日にちに余裕を持っての調整は大前提ですが、気持ちの余裕もまた不可欠です。
 
...「ウニ丼、無かった!」と、 騒ぎ立ててはいけません。

                                       07/09/21 

補足 07/09/27

 2008年、スキーシーズンの三角では、メニューおよび予約制システムの変更が試みられる可能性があります。
 トマムの公式HP(10月1日稼働予定)をよくご確認の上、騒がす、焦らず、あきらめず(夕食に関して)の気構えで、対策に臨むことをおすすめします。